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清書:システムの毒 アジサイ の広場
眠雨 うき 高1

 マニュアル人間という言葉が囁かれるようになって久しい。量産されているのは、均質化した薄っぺらな人間である。我々は、徐々に浸透していくシステ
ムに抗うべきだ。  

 方法としては第一に、教育の変革があげられる。昨今の義務教育は解法マニュアルになってしまっている。国語の先生が、彼の気持ちはどんなだっただろ
うかと問い掛けると、生徒は大抵「○○な気持ち」と教科書の文を読み上げる。まるで「何字で抜き出せ」問題の解答である。しかもそれがマルなのである  

 また第二に、「自分だけのもの」との出会いも必要だ。手塚治虫「七色インコ」の主人公は、大会社の跡取り息子だった。だが親に反して芝居に熱狂し、
親の敵である記者の娘と恋に落ち、結局親元を飛び出してしまう。大会社を継ぐ未来は無くとも、演劇と恋を貫いたその生き様は、儚くも輝かしい。  

 確かに社会への反発は不和を招く。ナロードニキ運動のテロリズムへの推移などは悪い例である。だが現在の社会は病み過ぎている。血の流れない手術な
ど無い。均されていく我々を救うには、開胸が必要なのだ。  

 
                                                 
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