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由希子 |
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あとえ |
中1 |
人は二足歩行で手を解放し、その手に道具を扱う役割を持たせ、それを発達した大脳で制御するという方法によって、急速に強い優勢な動物になった。そ |
して、狩る立場にたつことにあっても狩られる側にまわることはほとんどなくなった。そのため、われわれの精神は死という言葉を聞いただけで毛を逆立て |
るようになってしまった。果たして、生きることではなくただ死なないことに、それほどの意義があるのだろうか。肉食獣に追われて逃げきれるかは一つの |
ゲームである。何度勝った者も最後は敗れる。自然界には自然死という言葉はない。あるのは、事故死と病死だけだ。しかし、彼らは死を不幸と思っていな |
い。むしろ彼らは死と向かい合わせになっていることを楽しんでいるのかもしれない。 |
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私たちは、普段の生活に死など感じていない。だから、すごい興奮もなく退屈な毎日を送っている。 |
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私は、部活から帰ってくるとすることもないのでゴロゴロしている。マンガを読もうかなあとも思ってみるけれど、すぐに読み飽きてしまう。学校の宿題 |
もあるにはあるのだけれど、「提出日も遠いから提出日前日にやろう」というふうにすることがないのである。いや、することは山ほどあるのだけれど、気 |
力がわかないだけなのである。やはり、死というどきどきしたものがないととても退屈である。 |
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しかし、死じゃなくてもどきどきすることもある。 |
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学校の英語のワークってテスト前だけしか集めないので、全然やらない。しかし、テスト前がきて「はっ」と気付く。「そういえば全然ワークやってなあ |
い。」一ページぐらいだったら、いともたやすくできるだろう。でも、それどころではない。何十ページもあるのだ。おまけに明日提出。まさに泣きっ面に |
ハチ状態。そんなこといっている間に刻々と時間は迫ってきている。そのときはもうどきどきどころではない。パニックになっている。 |
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確かに退屈なのもたまにはいいけれど、やっぱりどきどき、わくわくして生きた方が充実してとても楽しい。だから、どきどきって大切だと思う。 |
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