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ちっぽけな偶然 |
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の広場
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クラシック |
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しふ |
中2 |
本のある会社が香港で現地の人間を採用しようと求人広告を出したという。 |
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「日本語のできる人を求む」 |
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すると瞬く間に、「我こそは日本語が達者である」と胸を張ってたくさんの香港人が押しかけた。会社側はおおいに喜んで、さっそく面接をしてみたが、 |
実際にはほとんどの人が、「コンニーチハ、サヨナーラ」といった挨拶程度しか日本語を話すことができなかったそうである。打って変わって日本人の場合 |
多少外国語を喋れたとしても、 |
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それを出そうとはしない。なーに・・・・・・理由は簡単、つまり失敗したときに責任を取らなければならない |
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という意識が高すぎるのだ。おおかた 失敗して一気に株を下げるよりも、目立たずに少しずつ株が下がって行くほうが良いと考えているからである。 |
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自己主張は大切だ。でも自己主張が怖いと思う人の気持ちもわかる。俺自身も、自己主張のおかげでずいぶんとひいめにあって来た。ああ・・・・・今思 |
い出しても、顔から火が出る思いでもたくさんある。もちろん、それが怖くなって授業で手を挙げなくなった事もある。でもある日、ちっぽけな偶然が起こ |
った。ほんとにちっぽけだが、今でも良く覚えている。これがなかったら、手を挙げまくるが、問題正解確率5%と呼ばれる俺は、存在しなかったのかもし |
れない。あれは、小学5年生の頃!当時俺の席は、窓辺だったのではいってくる風がやけに涼しかった。算数をやっていたが、その時やっていた計算問題は |
難しくて自信がなかった。と、いってもほとんどの計算問題に自身がなかったけどね・・・・・・・・・・・計算問題をといた後、伸びをしたんだ。計算問 |
題なんかが終わった後、のびをする癖がついていたので、そのときものびをしてしまった。もっとも、いまでもこのくせはなおっていない。 |
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このとき、たまたま先生に目をつけられてしまった。どーせ、おっ、手をあげる事が少ない奴が手を挙げたぞ! |
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と思ったか、のびをするとは失礼な奴だ!よし、あててやろうと思ったに違いない。何故だかわからないけど、 |
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このまま「わかりません」というのが急にしゃくになったのだ。この行き場のない怒りをおさえつつ、 その問題を答えた。人間は怒ると、妙にハイテン |
ションになって、勢いだけで行動してしまうものだ。 結局問題は間違えたが、拍子抜けするほど簡単にことがすんだので、なんだかガッカリしてしまった |
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でも、その時、今までこんな事も自分はできなかったのかという考えが浮かび、ビクビクする事が馬鹿らしくなった。 あのとき、はっきりとじぶんの中 |
にさわやかな風が吹いている事を感じた。 |
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本題からずいぶんずれた事をお詫びします。 |
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最後に この文を読んでくれているかたがたに、じぶんはどうしても手を挙げられないというひとはいないだろうか? いや、きっといるはず、それなら |
ば最後の一言を聞いてくれ・・・間違えてもけして評価は下がりはしないと。 |
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じっさい、俺もいい評価をもらっている。教師は、授業に一生懸命取り組んでいる奴を、評価するのだから。 |
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