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自然と触れ合いながら イチゴ の広場
GO うみ 高1 イロリの社交は、家族結合の社交であった。一家団欒ということばは言うまでもなく家族がおなじ火をかこんでいることを指した。ひとつの火を通じて心が かよいあう。そういう不思議な力を火はもっていた。家族だけではない。客人もまた、おなじ火をかこむことで、他人ではなくなる。火は人間を近づけるの である。若者たちが夏の山や海で火を燃やしてひらくファイヤー・ストームなども、まさしく火による人間結合の現代的なあらわれのひとつであろう。  

 火が人間を接近させ、親密さを強める効果をもっていることをわれわれは直観的に知っている。ラジオが大衆化したとき、アメリカの大統領F・ルーズベ
ルトは、定期的な「炉辺談話」番組で国民に親しく話しかけた。番組の題名にある「炉辺」ということばだけで大統領と国民はぐんとその距離を縮めること ができたのだ。  

 火の共有による親密な人間関係は、調理の火を考えてみればよくわかる。「同じ釜の飯を食った」関係、というのは、遠慮のない親しい関係ということだ
。おなじ火で調理されたものを飲食するというのは、暖房や照明の火の共有よりもさらに深い共通感覚を人間たちに与える。  

 私たちは最近らくなものの周りにいるせいか、それに頼りすぎている。たき火をして魚を焼くより昨日作ったものの残りをレンジでチンして食べたりする
ことが多い。たき火をしろとまでは言わないが自然と触れ合いながら懐かしさに浸ったりしながら物事を合理的に考えず、生活していかなければならない。  

 
                                                 
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