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清書:努力の結晶『Hail holy queen』 アジサイ の広場
おこじょ あめお 小6

 その時、運命を握っていたのは、生命線の細い手で指揮の坂井先生でした。曲名は『Hail holy
queen』(ヘイリーホーリークイーン)です。12月6日、鎌倉市小学校音楽会が行われました。付属小学校では、毎年5年生が出場します。  

 僕は合奏でアコーディオンをすることになりました。去年、校内の音楽会でアコーディオンを希望したがじゃんけんで負けたからです。そして少し前の楽
器選考会で選ばれた(と言うより俺と後一人しか居なかった)のです。  

 しかし、楽譜を見てみるとかなり難かったです。というより、なぜか♯(シャープ、半音上がる)が5個、というのは、7個の白いけんばん鍵盤のうち5
個が黒い鍵盤になる、つまり、全体の71%が黒い鍵盤になるのである事になります。僕は練習用の楽譜に♯を付けることが精一杯でした。この日から毎日 練習をし、それに連れて少しずつ上手に成ってきたのが自分でも分かりました。そしてこの日を迎えました。  

 この時、一番気にしていたのは手拍子からアコーディオンに変わるときに、音が出ないように注意することでした。
 

 しかし、なぜだろう、音が出ない。なぜなら、片方を音が出ないように固定をしていたからである。そしてすべてがすんなりと終わりました。
 

 さらに2月9日、『Hail holy queen』(ヘイリーホーリークイーン)は復活しました。
 

 その時、まるであの曲は新しい曲に生まれ変わろうとしている様にも見えました。
 

 元はまえにも述べたように12月6日に鎌倉市小学校音楽会に出場したときに出した曲ですが、学校の音楽会でまた演奏するのが毎年のことでした。
 

 (1,2,3,4)生命線の細い(!)坂井先生の指揮が始まりました。
 

 『チャーララ、タラーララー』前奏が流れ、リコーダーのパートが終り、手拍子のパートが終り、楽しみにしていたアコーディオンのパートになりました
。しかしとなりに居た樋本さんのアコーディオンに付いているベルトが鍵盤にかかり、余計な高い音が出て、途中でベルトを外しましたが、ハプニングは同 じ時、僕の方にも起っていました。  

 アコーディオンの空気を送る伸ばす所が動かない!!!上はうごくが下は固定されている。これでは伸ばす所を上に伸ばすまではいいけれど得意の上から
押し付ける所ができない!この時はとてもやりずらかったです。 「ター ラー シュー ガー   タッタララッララッタタラアラ」 長い休符に入りまし た。この時に下の固定していたものを外そうとしました。しかし、固定していたものが分かると、ちょっとショックでした。なぜならその固定していたもの は固定専用のものではなく、肩に掛けるベルトでした。固定していたベルトを外すとまた音符の群が襲ってきました。しかしそこからは何事も無く、無事終 ることができました。そのミスつづきの自分に、次の日、そのなぐさめの言い分け(?)が沸き上がってきました。  

 人間、復活するというのはほとんどの場合、能力が低下するのが普通だと思います。 この前、ジャイアンツOB対タイガースOBが試合を行ないました
。あまりにも極端すぎるかもしれないけど、OB戦で王はいきなりホームランを打ったり、長嶋がかっこいいヒットやファインプレーを出す訳では無いと思 います。 裏を返すとその学校の音楽会でとなりクラスの5年2組はこの曲を歌っていました。  

 元は映画「天使にラブソングを」で歌っていたものですが、生命線の細い坂井先生が編曲して演奏したのです。5年2組の合唱は復活したヘイリーホーリ
ークイーンよりとても迫力がありました。 そして『ヘイリー ホーリー クイーン』は復活をしない曲となりました。                                   
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