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まめ電球のような小さな光 アジサイ の広場
一休さん わら 小4

  まめ電球のような小さな光
 

 一休さん
 

 森の中に、まめ電球のような小さな光がふわふわととんでいた。さいしょは不思議に思ったが、その正体は「ホタル」だった。
 

 ここは、上郷市民の森だ。お母さんの、
 

 「ホタルを見に行きましょうよ。」
 

 の一言で来てしまった。後悔するかなと思ったが、そんなことはなかった。
 

 車で二十分くらいでついた。夜なので人はいないかなと少し寂しかった。ところがその気持ちは森の中からのあしあとでなくなった。さっそく暗いので懐
中電灯をつけたら、とおりかかったおじさんが、  

 「こらこら、ホタルが逃げちゃうじゃないか。」
 

 とおこられてしまった。なんと横の看板を見たら、「懐中電灯をつけるな」と書いてあった。だから、懐中電灯をつけるのをやめた。しばらく歩いていた
ら、だんだん暗闇になれてきた。ホタルを育てる人が、ホタルを見に来た人にホタルを捕まえて、  

 「ホタルには、オスとメスの性別があってオスは光るところが二つ、メスはひとつなんですよ。それから、メスは卵を五百から千こまで生むのですよ。そ
して、そのなかで成虫になれるのは、たったの二ひきしかいないのですよ。」  

 と説明したのでびっくりした。ぼくもホタルを追いかけて捕まえてみた。しかしなぜか逃げていってしまった。それは、たぶんぼくを怪しいと思っている
からだと思う。ホタルにもやっぱり気持ちというものがあるんだなあ、と感じた。 森の中に、まめ電球のような小さな光がふわふわととんでいる森をあと にした。                                       
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