先頭ページ 前ページ 次ページ 最終ページ
言いにくかったこの一こと アジサイの広場
いうや小5

 「ノー」と言う言葉は、時として大変言いにくい言葉であるが、言いにくいからといって、言うべき時にいわないでいると、相手に思いもよらない
迷惑をかけることがある。「ください。」とか「お願いいたします。」とか「すみません。」や「ゆるしてください。」というような言葉も言いに くい。ぼくの一番言いにくい言葉は「すみません。」だ。しかし、こういういいにくい言葉をほんとうに征服する事ができたとき人間としての真実  

 ぼくは五年生の始まったばっかりのとき先生の机で浦野君と、将棋をしていた。そうしたら小池君が来て、手をのばしてきた。そのとき心の中で
 

 「小池君は前将棋をやっていた時、こまの場所を変えてわからなくなったんだよな・・・」
 

 と、思い手をどけた。そうしたらそばにあった花瓶が机の上で倒れて、床の上に水が落ちた。幸い花瓶はおちなかったが、小池君は
 

 「あ~あ。」
 

 と、言った。そしてぼくは
 

 「ごめんね。」
 

 といって、ぞうきんでふいた。そのとき起こられると思っていた。そして朝の会が終り。そして先生がきたので先生のところへいって、
 

 「ごめんなさい。将棋やってて小池君が手を出したのでどけたら花瓶をたおしちゃいました。」
 

 「われましたか?」
 

 「われてません。」 「花瓶に水を入れておきなさい。もう今度からは、気をつけなさい。」 といったので花瓶に水を入れて席についた。なん
と起こられなかったのだ。そのときまるで、だいぶん前になくしたものが見つかったかのようにうれしかった。  

 こういったときに、真実を話したので、ぼくはあまり怒られなかったんだと思う。
                                   
ホームページ