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Оリングテストの普及は企業経営にどのような
影響を及ぼすか イチゴの広場
○○○○あう

 1993年の2月に大村恵昭氏が発見し、アメリカの特許庁から知的特許として認められたOリングテストが普及すれば体に良いものしか作れない状態
になる。このような本物志向は世界の先進国において常識になりつつある。情報と言うのはその情報に関心がある人の下に集まってくる。また世の 中に必要な会社ならどのようなことがあってもつぶれないことがコンサルタントの業務上わかる。このようなことからわれわれは誰かに生かされて いるのではないかと言う気になる。  

 先日、ニューヨーク近郊で同時多発テロに続き旅客機が再び墜落し、航空業界が大騒ぎになったことは記憶に新しい。情報が未だ錯綜しており明
確な原因はもう少し時間が経過しない限りわからないだろうが、徹底したコスト削減が裏目に出たのではないかという指摘がある。デフレ経済の日 本でも同様のことが言えると思うが、どの業界でも激しい価格競争が展開されている。そのため企業が生き残るためには徹底したコストカットが必 要になるのだろうが、それに成功することが必ずしも勝者になることにつながるとはかぎらないことをこの旅客機墜落事故は指摘しているのではな  

 Оリングテストが普及すれば、低コスト経営は更に見直しを迫られることになるだろう。そもそも製品の高品質化と低コスト化を両立することは
できない。今までは高品質化よりも低コスト化にウェイトをおかれてきた。しかし、本物志向が高まれば消費者はたとえ安くても品質の劣るものは 購入されなくなることになる。つまらないところで「ケチ」をして安上がりにすると逆に消費者はその商品から離れていってしまう。このことを防 ぐために品質を維持するための投資をすることが求められる。  

 では、低コストを武器にしている企業が完全に消滅するのであろうか。Оリングテスト普及によって、市場の構造は大きく変化するだろうが、低
コスト生産をする企業が絶滅することはないだろう。むしろ品質が劣っても安い商品を購入する消費者と、本物を購入するためには高いコストを支 払うことも躊躇しない消費者との二極化がさらに進むのではないだろうか。企業はその商品の持つ属性やその商品の消費者の特徴を十分に吟味する 上で、販売方法を決定することが求められることになる。  

 確かに、今まで述べてきたことは以前からしばしば指摘されたことだろう。しかし、Oリングテストがもし普及した場合、それは消費者の商品に関
する知識が今よりも大きく上回ることを意味する。生産者側からみれば、つまらない「まやかし」がもはや全く消費者に通用しなくなるため、自社 のマーケティングを大きく変えることが求められるだろう。  

 
                                               
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