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| 清書:初めての学校 |
| カモメ | の | 森 | の広場
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| れもん | / | ふれ | 小4 |
「ねえ、お母さん。朝何時に出ればいいの。」 |
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朝、学校へ行くために、自分から進んで、あんなに早起きをしたのは、最初で最後でした。 |
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それは待ちにまった入学式の日のことでした。 |
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「お母さんおはよう!」 |
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返事がありません。(あれ?お母さんがいない。もしかして!)ふとあることが頭をよぎりました。そして、思いついたことを早速実行してみる |
と(やっぱり!)そう、まだお母さんはねていたのです。 |
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「お母さんおきろ~。」 |
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「あれ、どうしたの。こんなはやく。」 |
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(こんなはやく?)自分では、もう六時五十分ぐらいだと思っていたのに、なんと時計を見ると五時三十分!だからお母さんもまだ寝ていたわけ |
です。時計を見るとお母さんはまたすぐに寝てしまいました。早く制服を着て、ランドセルをしょって学校に行きたいという思いはありましたが、 |
あまり早く制服を着て汚してしまってはいけないと言われて、しかたなくあきらめ、早寝早起きの唯一の朝の話相手、おばあちゃんと一緒に話をし |
て時間をつぶしました。 |
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六時になるとお母さんも起きてきて、六時半になると待ちきれなくなった私はお母さんに必死にお願いをして、制服を少し早めに着てもよいこと |
になりました。もちろん許可をもらった私は制服を着てみました。試しに着てみたことはありましたが、この制服を着て学校に行くのは初めてです |
。制服を着ても学校に行くまでにはまだ三十分もあります。(つまんないの。)そうは思いましたが、仕方なく二十分間は待ちましたが、もう待ち |
きれなくなった私は、ついに、少し早めに行ってもいいや、と思い、十分も前に家を出発することになりました。 |
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お母さんから、 |
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「今日は入学式だからランドセルはいらないんだって。」 と言われたときはランドセルをしょって行くことを一番の楽しみにしていた私は、少 |
しショックをうけましたが、今となってみればランドセルをしょって行かなくてよい日なんてまるで天国のように思えます。 そしてお母さんとい |
っしょに元気に家を出ていきました。お母さんにその時のことを聞いてみると、こんなにうきうきしていて大丈夫なのだろうかと心配だったそうで |
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けれど入学式は無事に終わりました。 今考えると、あんなに学校のために早く起きたのは、入学式のときが最初で最後だったなあとつくづく思 |
います。 |
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