| もぐら |
| オナガ | の | 村 | の広場 |
| でこはげ | / | かな | 小6 |
| モグラは、ミミズ食いしょうばいだ。だから、食事をするには土を掘り、ト |
| ンネルを掘らねばならない。でも、トンネル掘りは重労働で、とてもお腹がす |
| く。このようなモグラの、きわめてモグラ的な生活を支え、まるでモグラのシ |
| ンボルみたいにみえるのが、モグラの前足だ。モグラのからだは、ほかの食虫 |
| 類と同じように、原始的なのだが、前足だけ特別に発達している。 |
| 円海山の林の中でもぐらを見つけた。ただし死んでいるが、死後かなりたっ |
| ているものらしく、ハエがたかっていた。しかもだいたい30匹位たかっていて |
| モグラは、ほぼ肉槐と化していた。しかし、手は残っていたので調べてみたら |
| 、かなりシャベルだった。人間の手とはかなり形状が違っていた。ああ、これ |
| ならあなが掘れるなと思った。が、物を掴むにはむいていないなあと思った。 |
| もぐらは強度の近眼だ。しかし鼻はいい。ごく小数のみみずの臭いも逃さな |
| い。おかげでモグラは生きていられる。もし今のままで鼻がなかったら、あて |
| ずっぽうで土を掘りまくり、しまいには餓死して一生が終わってたちまち絶滅 |
| してしまうだろう。 |
| もぐらは敵がいないから土の中を選んだ。つちのなかを選ばなかったらとっ |
| くに他の動物たちに食されていただろう。 |
| もぐらは頭がいいなあと思った。 |