「アンパンマン」と「どらえもん」 |
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さやか | / | あおべ | 高1 |
「アンパンマン」は絵本では懸命に人助けをする主人公だったがアニメでは |
悪者バイキンマンを説得もさとしも通じずアンパンチでやっつけるというパタ |
ーンである。さすがに「殺す」とか「死ね」とかいった言葉は出てこないが主 |
人公と悪者の心の距離はいっこうに縮まらない。問題を根っこから解決しよう |
とする場面がこのアニメでは登場しない。原作や劇場用長編アニメでは子供た |
ちに教訓を与えてはいるが、テレビでは、「ドラえもん」にも同じような事が |
言える。日本ではもめごとを「相手よりも強い力」や「他人の力」で解決して |
すますアニメが多いが実際はそういうわけには行かない。 |
たしかに「アンパンマン」や「ドラえもん」はワンパターンになりがちであ |
る。そしてその内容というものは悪者をパンチでやつけるとか、悪者にやられ |
た子が他人の力をかりてし返しするというようなものである。しかし、そのテ |
レビ番組を見ている実際の子供にはアンパンマンやドラえもんは現れない。つ |
まり、そのテレビ番組で、悪者と主人公がどうやって相手を理解しあって行く |
のかという場面をいれて子供に教えるべきなのだ。 |
長文集7.2週には、「最近、一人っ子化で相手とコミュニケーションがとれ |
なくなっている子供が多い」ということがかかれている。そんな現在だからこ |
そテレビアニメで相手との接しかたを教える必要があると思う。 |
たしかに自分が正しいと思うならば悪を倒すことも必要かもしれない。しか |
し、実際に自分が困った時、相手とどうむきあってゆくかということは大切な |
ことである。「私たちの幸福が、ほかの人々の不幸に支えられているのであっ |
てはならない。」という言葉があるように、どちらかが悪いのではなく、問題 |
をよく話し合い、根っこから解決しようとするこころを持つことが大切である |
。その意味でテレビアニメは勧善懲悪の場面だけでなく、相手ときちんと向き |
合う場面を取りこむべきである。 |