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 「すでにみたように」
アジサイの広場
玲子あそわ高2
 人間関係とは自分の中にある「こちら側の自分」と「もう一人の自分」との
問題である。ひとりの人間の心の進歩というのは、結局の所「ふたつの自分」の
あいだの活発な会話から生まれるのである。折衷の積み重ねによって、人間は
かわりつづける。今日の自分はもはや昨日の自分ではないのだ。人間の脳の大
部分の未使用な部分を開く手がかりは、たぶん、生産的な人間関係なのだ。
 
 現在の社会では「もう一人の自分」がつくりづらくなってきているようだ。
それは、「もう一人の自分」のモデルとなる人間が自分のなかにあまり存在し
ていないのだ。つまり現代の人々はあまり他人とのコミュニケーションをとっ
ていないからだ。では、なぜ現代の人々は昔に比べ人と人との交わりをしない
のだろうか。それは、昔に比べ現在は何をするにも簡単で便利になった。しか
し、それにつれて他人を必要としないようになってきてボタン一つ押せばあと
は何でも機械がやってくれる時代になってきた。今流行っているインターネッ
トでは画面の上で洋服や車までが買えてしまうのだ。でも、便利なのはいいが
お店の人との対話がなくなってしまい何かさみしい感じがする。それにどんな
大きな買い物をしても実感がわかなくなってしまうのではないだろうか。この
ように現代の社会では人と人とのじかに触れ合う場みたいなものがどんどん減
ってきている。 
 
 確かに物事が便利になるということはいいことだ。現代の技術の進歩は素晴
らしいと思う。しかし、その便利さに頭までどっぷり漬かってしまうのはどう
かと思う。必要以上の便利は人間をだめにしてしまう。
 
 決して便利が悪いものと言っているのではない。便利に頼りすぎている現代
の私たち人間が悪いのだ。「もう一人の自分」を作り生産的な人間関係をおこ
ないたいのならば。私たち現代の人間は自分達の甘えに気づかなければいけな
いのではないだろうか。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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