| レバーだいっきらい |
| エンジュ | の | 泉 | の広場 |
| しっぽ | / | ほし | 小5 |
| 「なに、これ。」 |
| 夕方頃、外から帰ってきた私がたずねた。ボールの中に、ピンク色の物体が |
| 入っていた。お母さんは、 |
| 「ふふふ。」 |
| と笑っただけで何も言わなかった。 |
| その日の夕食…。 |
| 「え、レ、レバー?」 |
| 白いお皿の上に、にらと卵とレバーが入っている。私にとってのレバーは、 |
| あくまだ。みると吐き気がするくらいだ。レバーひとかけらで、ごはんがおち |
| ゃわん一杯分食べれるほどきらいなのだ。私がいやそうな顔をしていると、お |
| 母さんが |
| 「食べなさい。」 |
| といった。鼻をせんたくばさみでつまんで、口の中にレバーを入れた。もぐ |
| もぐしていると、私の嫌いな味がした。せんたくばさみが役に立たないので、 |
| 卵やにらといっしょに食べると、すんなりと食べることができた。 |
| お母さんが私の嫌いなレバーを料理したのは、私が貧血になりやすいからだ |
| 。レバーは血を作るので、お母さんは料理してくれたんだ、と思うと、じ~ん |
| とした。私はレバーを食べたことで、何か大事なことを知ったような気がする |
| 。 |