言語記号を |
アジサイ | の | 丘 | の広場 |
T.O | / | いう | 高3 |
人間は、宇宙の歴史上もっとも新しく登場した生物であり、他の動物にはな |
い言語能力によって自分たちの住む環境世界を拡大延長した。それに伴い、感 |
情や情緒の働きも拡張され宇宙における絶対的な地位を揺るぎないものとした |
。そこから、人間の文化こそが最高の価値を持ったものだと自負するようにな |
り、やがてそれが批判されるようになってから生物は皆平等の価値を持つと言 |
う考え方が普通になったが、やはり宇宙を変えてゆけるのは人間の能力によっ |
てのみではないだろうか。 |
感覚を通じて周囲の環境を察知する点では他の動物と変わりはないが、そこ |
から得られた情報を頭の中で処理し、言語によって様々なイメージを生み出す |
のは人間だけに与えられた特殊能力である。例えば、小説や伝記を読んで想像 |
の世界をふくらまし、さらには自分自身の独創的なアイデアに発展させられる |
のも書かれた言葉の持つ影響力によるものなのである。 |
また、言語は単なるコミュニケーションのための道具だけでなく、科学の進 |
歩にも大きな役割を担ってきた。新しいエネルギーや物質を発見したり、それ |
をいかに利用するのかを考え出すためにも言語は不可欠である。その言語を使 |
ってさらなる宇宙の進化を実現させるのが人間の役目であると思う。 |
たしかに、人間の文化の価値と動物のそれとの間には基準になる尺度がある |
わけではないから、その点ではそれぞれに独自の価値があって上下の差をつけ |
ることはできない。しかし、人間には他のどの動物にもない「自分の頭で考え |
る」能力を天から授かっているわけであり、それを自覚してきた人達がいたか |
らこそ次々と新発見がなされ、著しい環境世界の発展が実現されたのである。 |
そして、常にそういった進歩を遂げるためにその手段として言語能力が人間に |
は備わっているのだから、宇宙の未来を背負うのはやはり人間しかいないので |
ある。 |