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ウグイスの広場
でこはげかな小6
 私たちは長い間、木綿と木の中で暮らしてきた。だが明治以降それを捨てて
、新しいものへ、新しいものへと人工材料を追いかけてきた。バイオリンは、
古くなるほど音がさえるというが、それもこの材質の変化で説明できる。用材
の剛性が増すとともに、音色がよくなるのである。私たちは、機械文明の恩恵
の中で、工学的な考え方に信頼を置くあまり、数量的に証明できるものにのみ
真理があり、それだけが正しいと信じすぎてきたきらいがあった。だが、自然
がつくった
ものは、木のように原始的で素朴な材料であっても、コンピューターでは解明
 
 私は、木は時間がたつたびにおいていくものだと思っていた。まさか剛性が
増すなどとは思ってもみなかった。人間にしてみれば、青年の時はひょろひょ
ろで年をとるごとに異様にがっちりした体格になっていって死ぬ時はむきむき
のボディビルダーと言うような気持ち悪い末路をたどるのかもしれない。
 
 私の知っているところにものすごい大きいくすのきがある。そのくすのきは
。私が細い枝にぶら下がってもみしっともいわないような強い木である。なぜ
こんなに強いのかと思ったら、年月が経って剛性が増していたからである。つ
いでに言えばその木は今現在の私がのってもびくともしない
 
 木というものは切られたとしてもまだ生きていて、どんどん固くなっていく
。それを加工するとまたいいものができる。木というものは長生きだなあと思
った。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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