正直に生きるためには |
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りさ | / | あいす | 中3 |
昔話を読み研究するということは、そこに隠された民衆の知恵を感じること |
であり、我々に対しても思いがけぬ示唆を与えてくれる。また、昔話には類話 |
がたくさんあり、それらの多様性は人生の問題の解決法の多様性を示している |
。 |
「金のおの」は私が示唆を受けた昔話のなかのひとつである。人間に大切な |
ものは欲ではなく正直さだということを学んだ。小さかった私にもこの物語は |
分かりやすく、すぐに内容を把握することができたのだ。この物語を読んでい |
らい、正直が一番だということをなにかあるごとに思い出し、生活してきた。 |
これは今でもいきている。だが、正直が一番良いということを知っているだけ |
ではなにもはじまらない。正直になるためにはどうすれば良いのだろうか。 |
第一の方法として、自分を飾らない、プライドを高く持ちすぎないというこ |
とを常に気にとめておくことだ。かっこいい自分をみせようとすればするだけ |
、自分の正直な面までもが飾られ、作られたものになってしまう。これでは、 |
自分の素の姿をだれにも分かってもらえない。また、正直になるためには、素 |
直に誤る、自分の罪はしっかりと責任を取り、隠さないということも必要にな |
ってくるだろう。この事に関しては、プライドの高い人にとってとてつもなく |
難しいことだろう。しかし、これを乗り越えた所に真の正直さがあるのだ。 |
第二の方法として、社会の風潮でもある固定観念をなくすことだ。大学は偏 |
差値の高い大学ほど人間性としても立派な人がたくさんいるなどという固定観 |
念が私達にはあるが、この固定観念により自分を出しきれていない人は山のよ |
うにいる。自分が本当に行きたい学校と名の知れた名門校両方合格したとして |
も、すぐに自分が伸びると思う本当に行きたい学校に行こうと決断することは |
困難だ。自分に正直に決断すれば迷うことも無くすぐ決断することができるこ |
となのだが、社会や就職などの事を考え、国民の固定観念を重視すれば名門校 |
に行くのも悪くないような気がしてくる。しかし、本当に自分にプラスになる |
こと、自分の人生は一回きりだということ、また後悔しないように生きたいと |
いう願望を思えば一目瞭然。社会の固定観念などで自分を左右されてはいけな |
いのだ。 |
確かに社会の固定観念を重視すれば、他人からの評価はあがり、また就職も |
楽になるかもしれない。しかし、自分の目的をはっきりさせれば分かるように |
他人の評価や就職の善し悪しで自分の人生を変えてしまうのは実にもったいな |
い。「自分が考えるとおりに生きなければならない。そうでないと、ついには |
自分が生きたとおりに考えるようになってしまう」という言葉があるように、 |
目標をしっかりさだめいきていないと自分の心に素直に生きることはできず、 |
社会にありふれた生き方をしなければならなくなる。正直さを重視するならば |
、目標をしっかりさだめることが大切だ。昔話は私達に人生の問題の解決法を |
教えてくれる、立派なものなのだ。 |