| 委員会と応援団は重要だ!!! |
| アジサイ | の | 空 | の広場 |
| 吉見 | / | こと | 大3 |
| 海外に留学していた帰国子女は、個別に言われたこと、命じられたこと事体 |
| は良くできるのだが、全体として仕事を把握する能力に欠けている場合が少な |
| くない。チームワークを保つ能力が無かったり、命令系統の中で、どのように |
| 行動すれば良いかが分からないのだ。組織を運営していく能力や人格を身につ |
| けるためには、中学時代、高校時代、大学時代における部活動、委員会の経験 |
| が非常に役に立つ。どんな小さな組織でも、その組織を運営、管理し維持して |
| いくことは簡単ではない。この経験こそが本当の社会教育なのだ。 |
| 私は大学に入って、大学祭の実行委員になる機会があった。本当に大変な毎 |
| 日だった。意見の衝突は日常茶飯事で、その結果、辞めてしまった人も多かっ |
| た。試行錯誤しながらも無事に大学祭を開催することができた。苦い思い出の |
| 方が大きいが、この経験は一生、忘れないだろう。この経験の中で社会の厳し |
| さ、面白さを垣間見ることができた。 |
| 最近、新入社員の三人に一人が三年以内に会社を辞めてしまう、という社会 |
| 現象が問題になっている。その一番の原因は「社会の厳しさ」だ。「自分の想 |
| 像と違う」「自分がなくなる」「自分のやりたいことと違う」が彼らの言い分 |
| だが、それは当然なのだ。本当に自分が思うようにやりたかったら、自分で起 |
| 業すれば良い。ただ起業する方が、もっと大変だが。今後の学校教育には「社 |
| 会の厳しさを垣間見る」教育が必要だ。部活動や委員会ではなく、短期間でも |
| 実地で働く機会を与えるべきだ。 |
| 社会に役立つ人間は、高学歴の人間ではない。本当に役立つ人間は、高学歴 |
| の人間を簡単に扱ってしまう人間なのだ。それには学力は必要ない。必要なの |
| は豊富な経験と意志の強さだ。二十一世紀は激動の社会だ。私たちは、この激 |
| 動の時代を生き抜くために、豊富な経験と強い意志を身につける必要がある。 |