ひとこと | (8月4週) |
自分だけの旅行 |
アジサイ | の | 空 | の広場 |
風間 | / | こと | 大2 |
旅行がしたいと思った時、多くの人は専門の旅行雑誌を見たり自分の身の回 |
りの人たちから、あれこれ聞いたりして、その中から総合的に評価して良かっ |
た場所に行くことが多い。そうすれば『行って損した』と後悔することは少な |
いだろうし雑誌に掲載されているような名所には確実に足を運ぶことができる |
。しかし一方で旅行雑誌や友人の意見も参考にしないで知識がないままフラフ |
ラと旅行に行く人がいる。この場合、多くの人たちが行く名所を見落としてし |
まう、という失敗はあるかもしれないが、その変わりに雑誌には載っていない |
自分だけの穴場を見つけることができるかもしれない。 |
若者向けの雑誌を読むと必ずファッションのコーナーがる。そこには有名 |
人御用達のお店や輸入品を安く販売するお店などたくさん紹介されている。私 |
は友人とそのようなお店によく足を運ぶが、たまたま、ブラブラと歩いていて |
見知らぬ寂れた場所に出てしまったことがあった。私と友人は引き返そうと思 |
ったが、せっかく来たのだから、ということでそのまま探索することにした。 |
すると見知らぬ商店街に到達し、その商店街の一角に品揃えの良い洋服屋を見 |
つけた。どうやら地元以外ではあまり有名でないお店らしく、いわゆる『掘り |
出し物』をたくさん見つけることができた。 |
マルコ・ポーロの『東方見聞録』という本がある。当時のヨーロッパ人に |
とってアジアはまさに暗黒地帯であった。しかしその暗黒地帯の向こうにある |
、まだ見ぬ国、財宝を求めて少しではあるが足を踏み入れる人たちがいた。マ |
ルコ・ポーロもそんな一人であった。彼は中国やシルクロードなど様々な場所 |
を訪れ彼の貴重な体験はヨーロッパ中に広がることとなりマルコ・ポーロは事 |
実上アジアとヨーロッパの架け橋となった。見知らぬ所へ勇気をだして行くこ |
とは様々な利益をもたらす。 |
実際、初めての物、場所に遭遇する時は誰でも不安になる。十分な知識を |
持たないで外国に行って命を落としてしまった例は少なくない。何事も最初は |
マニュアルのような物を参考にするのが大切だがマニュアルどおりの行動は自 |
分にはあまり役に立たないだろう。中国の武道の教えに『似我者生象我者死』 |
というものがある。師の教えを守りながらも創造を加える者は成長しただ模倣 |
する者は死んでいく、、というものだが私は、このことはすべてに当てはまる |
と思う。旅行雑誌どおりではなく自分で旅行雑誌を作るような心構えが旅行を |
よりいっそう充実なものにする。 |