先頭ページ 前ページ 次ページ 最終ページ
私はこの数年間テレビ
アジサイの広場
遠藤せて高2
 日本における言論の自由は、世界でも例を見ないほど保障されている。しか
し、自由であるからこそ生じているものがある。それは、言論機関による少数
意見の抹殺や世論操作に近い誘導である。
 
 今の日本におけるマスコミの役割は、現在の世の中の出来事について、真実
を伝えることであり、社会に対して危機回避の役割を果たすことであり、個人
的、社会的に向上するための知識や情報を提供することである。しかし今の日
本の報道は、ニュースの判断の曖昧さが気になる。それは、マスコミを左右し
ている商業主義、テレビでは視聴率が取れるなら何でもやるという競争原理か
らである。
 
 最近テレビのワイドショーなどを見ていて、新しく就任した小渕内閣につい
ての批判や、コンピューターなどで目の形を変えられたり、様々ないたずらさ
れていたり、と結構楽しんでいるように思える。見ている私たちもつい笑って
しまうこともあるが、それはニュースでもなくただのくだらない番組だ。今の
テレビは、ただの視聴率アップをねらった番組でしかない。
 
 「アメリカ人の新聞記者が、カンボジア内戦の真実の記事を書くために命懸
けでカンボジアに行き、本当はこの国でどんな事がされているかを書こうとし
た」という話を聞いたことがある。そこまですることはないのにと思うほどで
ある。
 
 確かに、マスコミは今の日本にとって重要な位置にいるわけだし、なくなっ
ては困るものだ。しかし視聴率アップ、もうかることなら何でもやる、などの
考え方では日本のジャーナリズムはどんどん崩れていってしまうのではないか
?「井の中の蛙大海を知らず」ということわざがあるように一概には言えない
けれど、国内だけでニュースを判断するのではなく、真実を伝えるためにはど
んな事でもしようとする外国人の熱心さも見習って日本のジャーナリズムを変
えていくべきだ。