作文の電話指導をしていると、たまに、電話のうしろでテレビがガンガン鳴っていて、家族の誰かがテレビを見ているという家庭に遭遇することがあります。
そういう子は、電話指導のあとも、そのテレビの音声の中で作文を書くわけですから、まともに書けるはずがありません。
人間がものを考えるときは、左脳の言語脳を使うので、人の話し声があるところでは文章を書くような高度な思考作業はできないのです。
また、テレビをつけっぱなしにしているような家庭は、全体に子供の生活がルーズになっています。
きちんとした家庭では、テレビを見る時間は、1週間で何時間というように決めていて、見たい番組を子供との相談の上で絞っているものです。
テレビ、ゲーム、インターネット、スマホ、漫画などに共通するものは、惰性で見てしまうことがあるということです。
しかし、これらを禁止することはよくありません。親の力で禁止してしまうと、子供に自分でコントロールする力がつかないからです。
ある一定の制限を自分で決めて利用するというのは、口で言うほど簡単ではありませんが、そういう苦労を親子で一緒にすることで、子供に少しずつ自分で生活をコントロールする力がついてきます。
そのためには、まず親が子供の生活環境を整えてやることです。
その第一歩が、勉強中や食事中はテレビは消しておくということです。
そして、第二歩が、毎日必ず本を読む時間を確保するということです。
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日本人は、話し声も自然の音も左脳で処理します。だから、集中して考える勉強をするときは、音のないところでする必要があります。高学年の作文は、集中して考える勉強ですから、静かな環境でやる必要があります。
しかし、小中学生のうちは、自分の部屋で勉強すると、勉強に身が入りません。リビングで、みんなのいる中で勉強した方が集中して取り組めるのです。
ところが、リビングにテレビがあり、弟や妹がテレビを見ていると、やはり勉強には集中できません。そういうときは、テレビの音声が外に漏れないように、ヘッドホンで聞くようにするといいのです。今は、分岐ケーブルで複数のヘッドホンがつなげられますし、無線のヘッドホンもあります。
このヘッドホンでテレビを見るというのは、赤ちゃんのいる家庭でも有効です。幼児期には、テレビのような機械の音声はできるだけ触れさせない方がいいので、テレビを見たい人だけがヘッドホンで聞きながらテレビを見るようにするといいのです。
ヘッドホンの代わりに、勉強する人がイヤーマフをつけるという手もあります。イヤーマフと耳栓を組み合わせると、近くの話し声でもほとんど聞こえなくなります。
音と集中力の関係は、子供本人にはよくわからないので、親が子供の勉強の環境を工夫してあげる必要があります。
「勉強は話し声のないところで、テレビはヘッドホンで」
https://www.mori7.com/index.php?e=2335
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