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 作文はできることに力を入れるから楽しく書ける(2) Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
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作文はできることに力を入れるから楽しく書ける(2) as/3035.html
森川林 2017/09/12 20:35 


【前号までの話】

 作文の指導が難しいのは、直さなければならないところがたくさんあるからです。
 30人の生徒がいれば、30人それぞれに様々な作文の欠点があるのが普通です。

 そこで例えば、「字をもっとていねいに書きなさい」とか、「漢字を使って書きなさい」とか、「姿勢をよくして書きなさい」とか、「鉛筆の持ち方に気を付けなさい」とかいうことを注意していると、作文はどんどん暗い勉強になっていきます(笑)。

 そして、そういう注意を受けない、よく書ける子の作文を模範作文としてみんなに見せるようなことをすれば、書けない子はますます作文が書けなくなります。

 言葉の森に来る子供の中には、作文が好きでたまらないという子と、作文が嫌いでたまらないという子の両方がいます。

 作文が嫌いでたまらない子というのは、これまで注意されたり比較されたりして作文を評価されてきた子です。

 そういう子が、体験学習で楽しく作文を書けるようになるのはなぜかというと、できないことを教えるのではなくできることを教えているからです。

 「字をもっとていねいに書く」などということがすぐにできればもちろんよいことです。
 しかし、そういうことは、すぐにはできないのが普通です。

 親がこれまで注意してできなかったことが、初めて教える先生にできるわけがありません。

 それなのに、「先生の言うことなら、うちの子はよく聞くんです」などという適当なことを言うお母さんが結構多いのです(笑)。

 字の間違いがある場合も、なぜ間違えているかというと、できないから間違いが続いているのです。

 このできないことをやらせることに力を入れるのではなく、できることをやらせるのが作文指導のコツです。

 例えば、「そのときの会話を思い出して書こう」とか、「『どうしてかというと』という言葉を入れて書こう」とか、「数字や名前がわかるように書こう」とかいう明確な指示があれば、子供は作文を書く目標が分かります。

 さらにこの指示も、いくつもするのではなく、その中の一つができれば合格というようにしていくのです。

 もっと大事なことは字数です。

 「100字まで書けるようにがんばろう」という、誰でも書けそうな字数の指示があれば、子供は俄然やる気を出します。

 そして、ほとんどの子が、頑張って全部できるように作文を書こうとします。
 そうしたら、できたところを大いに褒めてあげればよいのです。

 子供が先生の言ったとおりにせっかく頑張って書いたのに、先生が指導していないこと、例えば、「字をていねいに書く」とか「漢字を使って書く」とかを言ってしまうと、子供の努力を無視したことになります。

 「先生、これとこれとこれができました」と、嬉しそうに作文を持ってきた子供に向かって、「あ、でもこの字じゃねえ。もっときちんと書かなきゃ」というような対応してしまう先生が、初心者のうちは意外と多いのです。

 言葉の森に体験学習に来た子が、最初は来るのを渋っていたにもかかわらず、書き終わると晴れやかな顔をして帰るのは、できることを指導して評価しているからです。

 このできることを指導する教え方と並行して、もう一つ重要なことは読む力をつける毎日の家庭学習です。

 この毎日の家庭学習をスムーズにできるようにするために、言葉の森では、オンラインで家庭での勉強や読書をモニターする自主学習クラスというものを行っています。

 この褒める指導と毎日の家庭学習で、途中でやめさえしなければ、どの子も確実に力をつけていくのです。


◆誰でも楽しく書けて実力がつく。――Online作文教室言葉の森◆


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コメント欄

森川林 2017年9月12日 20時46分 1 
 誰でも作文が書けるようにするコツは、その子ができそうなことよりももっと易しいことを目標にすることです。
 例えば、「字数は100字までがんばろう」というような目標です。
 100字は普通の原稿用紙でわずか5行ですから、誰でもすぐに書けそうな気がします。
 それで、安心して書き出せば、必ずそれよりも長く書いていきます。
 作文指導がうまくいかないのは、難しいことを言い過ぎるからです。


nane 2017年9月12日 20時53分 1 
 子供が作文を書けなくなるのは、先生が難しいことを言い過ぎるときです。
 例えば、「心を込めて書こう」とか、「自分らしく書こう」とか、「具体的に書こう」とかいうアドバイスです。
 「もっと具体的に」などというアドバイスは、全然具体的ではありません。
 「ここをこう書く」という、誤解の余地のないことを言わなければ、子供は安心して書き出せないのです。


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