ログイン ログアウト 登録
 小4で作文が上手に書ける子は、小5からの考える作文の前夜の時期にいる――その時期をどう過ごすか Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 3415番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/22
小4で作文が上手に書ける子は、小5からの考える作文の前夜の時期にいる――その時期をどう過ごすか as/3415.html
森川林 2018/09/28 09:49 

 小学4年生の作文がよく書ける子のお母さんは、次のような疑問を持つことが多いと思います。
 それは、作文もよく書けているし、読書もよくしているが、中学入試の作文や読書としては、このままでは不十分なのではないかという疑問です。

 言葉の森では、小学5年生の課題から感想文課題が増え、その感想文のもとになる長文も急に難しいものになります。
 この小5からの課題は、しっかり書けばそのまま中学入試の作文と同じことが要求されるものなので、準備もかなり大変になります。
 このため、小4から小5に切り替わるときに、急に作文が書けなくなる子も多いのです。

 小4から小5への質的な変化というものは、算数の分野でも同じようにあります。
 それまでの、特に考えなくても作業的に解ける算数から、考えないと解けない算数に内容が大きく変化していくのです。

 この変化は、子供の精神年齢の成長に対応したものです。
 小学4年生のある意味で無邪気な小学生の感覚から、物事を構造的にとらえ、背後にある抽象的なものの本質に気づく時期が小学5年生なのです。

 小学4年生で作文をよく書ける子は、楽々と書いている印象を受けます。
 読書についても、遊びと同じような軽い感覚で何冊も読んでいきます。
 それを見ていると、お母さんは、もう少し苦労するような作文や読書をさせる必要があるのではないかと思ってしまいます。

 しかし、そこで年齢を超えた先取りをするよりも、今の年齢に合ったことを十分に満喫しておくことが大切になります。
 知的なことに関しては、先取りの学習は意味がありますが、精神的なことに関しては、先取りするよりも今の精神年齢に合ったことを確実に消化していく必要があるのです。

 だから、小4で作文がよく書ける子は、今の生活作文を更に充実させて、小学生時代の記念となる作文をたっぷり書いておくことです。
 それだけではものたりないというのであれば、コンクールの入選を目指すというような方向でがんばるといいのです。

 読書も遊びも、小学4年生の無邪気な時期にできることを十分にしておくことです。
 その土台の上に、小学5年生の考える作文や考える読書が育つようになります。

 そして、何よりも子供時代は、その子供時代を幸福に生きることが最も大切で、将来の準備のためにする苦労のようなものはできるだけ少なくしておく方がいいのです。
 それは、やがて子供自身に、自ら苦労を求めて挑戦することに喜びを感じるような時期が来るからです。



同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
作文教育(134) 

コメント欄

森川林 2018年9月28日 10時2分  
 知的なことは、先取りをさせることができますが、精神的なことは先取りができません。
 ある精神年齢にならないと、頭ではわかったつもりでも、実感ではわからないということがあるからです。
 大事なのは、その子の精神年齢に合ったことを十分に満喫させることで、それが次の成長の土台になります。
 それぞれの時期にその子が最も幸福だと感じる生き方をさせることが、最も自然で人間らしい生き方なのです。


nane 2018年9月28日 10時51分  
 「這えば立て立てば歩めの親心」という言葉がありますが、作文や読書にも似たところがあります。
 子供が楽に楽しく自由自在に書いているように見えると、もっと難しい、苦しんで書くようなことをさせたいと思ってしまうのです。
 しかし、はいはいの時期には、しっかりはいはいをさせることが大事です。
 楽しんで書いている時期には、しっかり楽しませることが大事なのです。


コメントフォーム
小4で作文が上手に書ける子は、小5からの考える作文の前夜の時期にいる――その時期をどう過ごすか 森川林 20180928 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
めもやゆ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「めもやゆ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
作文教育(134) 
コメント1~10件
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習