今年のサマーキャンプは、読書感想文や問題集の勉強を取り入れるという、勉強面にウェイトを置いたキャンプにしました。
 読書感想文については、ほとんどの生徒が内容の充実した1200字の感想文を書いていました。
 コンクールに出せば入選すると思われる作品もいくつかありました。
(ただし、小学2年生以下では、感想文を書くというのは無理があるので、感想文はやらずに、作文や問題集の勉強に切り替えました。)
 問題集については、勉強の仕方の説明を中心にしました。
 説明を聞いて、能率のよい学習法を理解した人が多いと思います。
 しかし、勉強の仕方には慣れがあるので、今までの勉強スタイルを変えるのは難しいという人も多いと思います。
 子供たちの勉強の様子を見ていると、明らかにできる問題を熱心にやっていて、できない問題は分からないと言っておしまいにするような傾向が共通してありました。
 できる問題はやらなくてよい、できない問題はすぐに答えを見て考える、考えても分からないときは先生に聞く、このような勉強法を身につけていけば、通常の何倍もの能率で学習が進みます。
 特に受験生には、こういう能率のよい勉強法が必要です。
 実際に、数日で一冊の問題集を大体を終えてしまった生徒もいました。
 できなかった問題や理解が難しかった問題は、日をおいて4回から5回繰り返していけば必ずできるようになります。
 勉強というものは、本来できるようになっているものなので、慣れれば必ず誰でもできるのです。
 「分からない問題はすぐに答えを見る」と言うと、ほとんどの生徒は、「すぐに答えを見たら叱られちゃう」などということを言いました。
 できない問題をいつまでも考えさせるというのが、子供たちの今の勉強の中心になっているのではないかと思います。
 今年のサマーキャンプのもうひとつの特徴は、川遊びを中心にしたことです。
 あまり人が来ないきれいな河原に、バーベキューをしたり浮き輪で遊んだりできる場所があり、そこで楽しく午後の時間を過ごしました。
 サマーキャンプの期間は、夜中に一時雨が降ることもありましたが、おおむね晴天が続き、どの子もたっぷり川遊びを楽しんだと思います。
 ところで、こういう合宿をしていていつも思うのは、ほとんどの女の子がきちんと身の回りを整頓しているのに対して、ほとんどの男の子は、物を散らかしっぱなしで、使ったものをその場に置いてくるというような生活スタイルでいることでした。
 また、兄弟のいる家庭と、兄弟のいない家庭の子の差もあるようで、何でもお母さんに手助けしてもらえる生活をしている子は、誰かがやってくれるのを待つという姿勢でいる子が多いようでした。
 もちろん、一人っ子でもしっかりと自分のことは自分でする子はいますから、これはやはり家庭での手伝いの習慣などによるものだと思います
 これは、家庭での今後のちょっとした取り組み方で変わっていくものですから、家で家事の手伝いをさせるとか、自分の持ち物の片付けをさせるとか、そういう時間を1日のうちに少しでも持っていけば、だんだんと変わっていくと思います。
 将来社会人になって仕事をする場合でも、仕事のできる人というのは、知識のある人ではではなく必要なことを自分なりに考えて処理できる人です。
 そういう仕事能力は、家事処理能力と比例しているように思いました。
 勉強のできる子、できない子というと、すぐに勉強そのものの時間を考えがちですが、勉強時間の前に自分で決めた予定を処理する力というものがあると思いました。
 もう一つ感じたのは、人間関係の作り方です。
 子供たちは、普段の生活では、勉強面でも遊び面でも、他の友達とそれほど深い関わりを持っているわけではありません。
 しかし、合宿では長時間同じところで寝泊まりし、勉強したり、話をしたり、遊んだりしているので、性格や趣味や年齢も違う友達とどう関わるかという問題が出てきます。
 そのときに、学年や性格の違う子供たちとうまくやっていく能力というのは、将来の社会生活でも必要なものです。
 しかし、これは実際に自分で経験をしてうまくいったことやうまくいかなかったことを何度も繰り返して身につけていくもので、他の人が教えてくれるものではありません。
 そういう点で、この人間関係の密度の濃い関わり方が日常的にもっとできるようになれば、子供たちの精神面での成長にも大きくプラスになると思いました。
 本日、8月9日(金)夕方から、サマーキャンプ前半の子供たちの勉強や遊びの様子を、サマーキャンプオンエアで流します。
https://zoom.us/j/101973837
 参加された方は、お送りしたお手紙に書いてあるパスワードでお入りください。