ログイン ログアウト 登録
 サマーキャンプ前半の話 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 3811番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/22
サマーキャンプ前半の話 as/3811.html
森川林 2019/08/09 11:07 

 今年のサマーキャンプは、読書感想文や問題集の勉強を取り入れるという、勉強面にウェイトを置いたキャンプにしました。

 読書感想文については、ほとんどの生徒が内容の充実した1200字の感想文を書いていました。
 コンクールに出せば入選すると思われる作品もいくつかありました。
(ただし、小学2年生以下では、感想文を書くというのは無理があるので、感想文はやらずに、作文や問題集の勉強に切り替えました。)

 問題集については、勉強の仕方の説明を中心にしました。
 説明を聞いて、能率のよい学習法を理解した人が多いと思います。
 しかし、勉強の仕方には慣れがあるので、今までの勉強スタイルを変えるのは難しいという人も多いと思います。

 子供たちの勉強の様子を見ていると、明らかにできる問題を熱心にやっていて、できない問題は分からないと言っておしまいにするような傾向が共通してありました。

 できる問題はやらなくてよい、できない問題はすぐに答えを見て考える、考えても分からないときは先生に聞く、このような勉強法を身につけていけば、通常の何倍もの能率で学習が進みます。
 特に受験生には、こういう能率のよい勉強法が必要です。

 実際に、数日で一冊の問題集を大体を終えてしまった生徒もいました。
 できなかった問題や理解が難しかった問題は、日をおいて4回から5回繰り返していけば必ずできるようになります。
 勉強というものは、本来できるようになっているものなので、慣れれば必ず誰でもできるのです。

 「分からない問題はすぐに答えを見る」と言うと、ほとんどの生徒は、「すぐに答えを見たら叱られちゃう」などということを言いました。
 できない問題をいつまでも考えさせるというのが、子供たちの今の勉強の中心になっているのではないかと思います。

 今年のサマーキャンプのもうひとつの特徴は、川遊びを中心にしたことです。
 あまり人が来ないきれいな河原に、バーベキューをしたり浮き輪で遊んだりできる場所があり、そこで楽しく午後の時間を過ごしました。

 サマーキャンプの期間は、夜中に一時雨が降ることもありましたが、おおむね晴天が続き、どの子もたっぷり川遊びを楽しんだと思います。

 ところで、こういう合宿をしていていつも思うのは、ほとんどの女の子がきちんと身の回りを整頓しているのに対して、ほとんどの男の子は、物を散らかしっぱなしで、使ったものをその場に置いてくるというような生活スタイルでいることでした。

 また、兄弟のいる家庭と、兄弟のいない家庭の子の差もあるようで、何でもお母さんに手助けしてもらえる生活をしている子は、誰かがやってくれるのを待つという姿勢でいる子が多いようでした。
 もちろん、一人っ子でもしっかりと自分のことは自分でする子はいますから、これはやはり家庭での手伝いの習慣などによるものだと思います

 これは、家庭での今後のちょっとした取り組み方で変わっていくものですから、家で家事の手伝いをさせるとか、自分の持ち物の片付けをさせるとか、そういう時間を1日のうちに少しでも持っていけば、だんだんと変わっていくと思います。

 将来社会人になって仕事をする場合でも、仕事のできる人というのは、知識のある人ではではなく必要なことを自分なりに考えて処理できる人です。
 そういう仕事能力は、家事処理能力と比例しているように思いました。

 勉強のできる子、できない子というと、すぐに勉強そのものの時間を考えがちですが、勉強時間の前に自分で決めた予定を処理する力というものがあると思いました。

 もう一つ感じたのは、人間関係の作り方です。
 子供たちは、普段の生活では、勉強面でも遊び面でも、他の友達とそれほど深い関わりを持っているわけではありません。
 しかし、合宿では長時間同じところで寝泊まりし、勉強したり、話をしたり、遊んだりしているので、性格や趣味や年齢も違う友達とどう関わるかという問題が出てきます。
 そのときに、学年や性格の違う子供たちとうまくやっていく能力というのは、将来の社会生活でも必要なものです。
 しかし、これは実際に自分で経験をしてうまくいったことやうまくいかなかったことを何度も繰り返して身につけていくもので、他の人が教えてくれるものではありません。

 そういう点で、この人間関係の密度の濃い関わり方が日常的にもっとできるようになれば、子供たちの精神面での成長にも大きくプラスになると思いました。

 本日、8月9日(金)夕方から、サマーキャンプ前半の子供たちの勉強や遊びの様子を、サマーキャンプオンエアで流します。
https://zoom.us/j/101973837
 参加された方は、お送りしたお手紙に書いてあるパスワードでお入りください。



同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
合宿(14) 

コメント欄

森川林 2019年8月9日 11時37分  
 キャンプでときどき感心するのは、弱い子がいると、すぐに助けてあげる子がいることです。
 バーベキューで、お肉がなかなか取れない子がいると、自分の持っているお肉をそっとその子のお皿に入れてあげる子もいます。
 いろいろな個性が組み合わさって、いい世の中ができているのだと実感させられる光景です。


コメントフォーム
サマーキャンプ前半の話 森川林 20190809 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
ほまみむ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「ほまみむ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
合宿(14) 
コメント1~10件
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習