●動画:https://youtu.be/wsCSlqLJczU
本当の勉強とは、与えられたものを詰め込んでそれをそのまま再現することではありません。
今の勉強のほとんどは、詰め込み再現型の勉強になっています。
先生が教えたことや教科書に書かれていることをそのまま吸収して、テストのときにそのとおりに再現することが勉強だと思われています。
基礎学力はもちろん大切です。
しかし、吸収→再現という勉強の仕方は、AIが人間よりももっと正確に素早くやってくれるようになっています。
だから、今、文章を書くときに、忘れた漢字があっても、誰も「小学校のときにもっと漢字の勉強をしておけばよかったなあ」などとは思いません。
計算をする必要があったときに、「もっと小学生のときに計算の練習をしておけばよかったなあ」とも思いません。
吸収→再現のほとんどの部分は、ソフトがやってくれるようになったからです。
では、人間は何をすべきなのかと言えば、それはアウトプットです。
もっといい日本語で言うと、人間のすべきことは創造です。
しかし、新しい何かを世の中に創造するためには、その根底に問題意識がなければなりません。
問題意識は、今、ここに、自分が身体を持って生きているということがもとになっています。
つまり、時間と空間と欲望の組み合わせが問題意識を生み出しています。
AIは、今の段階では、時間や空間や身体と分離された機構です。
だから、AIは、独自の問題意識を持ちません。
したがって、AI独自の創造というのもまたありません。
創造らしいことをすることはあっても、それは人間に委託された創造であって、独自の創造ではありません。
人間のすべきことは、創造つまりアウトプットです。
そのアウトプットをするためには、材料となるインプットが必要です。
それが教育なのです。
アウトプットが個性的であるように、インプットもまた個性的です。
基礎となる学力で共通する面はあるとしても、基礎学力のかなりの部分はソフトで代替されるようになっています。
大事なことは、何をインプットすべきかということではなく、何をアウトプットしたいかということです。
それぞれの個人の個性に合わせてアウトプットをすることが、未来の教育です。
この未来の教育の代表的なものは、言葉の森のオンラインクラスで言えば、作文クラスとプログラミングクラスと創造発表クラスです。
これらのクラスでは、アウトプットが主体となる勉強をします。
ひとつだけの正解がない勉強が、これからの勉強なのです。