●動画:https://youtu.be/QJYEVySZPHQ
●勉強の目的
勉強の目的は、いい大学に入ることではありません。
その先にある、いい仕事をすることです。
大学に入るところまでをゴールにしていると、勉強の目標が近視眼的になります。
次のテストでいい成績を取ることが目標なのではなく、自分自身を向上させることが本当の目標です。
かつては、いい大学に入ることが、いい会社に入ることにつながり、その後のいい生活を送ることにつながっていました。
しかし、それは、過去の時代の話です。
今でも、いい大学に入ることがいい会社に入ることにつながる仕組みは残っています。
しかし、それがその後のいい生活につながるかどうかはもうわかりません。
具体例を挙げれば、昔、いい就職の目標の上位に入っていた銀行、証券会社、マスコミ、広告会社、教員、公務員などは、もう上位には入っていません。
これまでは、GAFAに代表されるネットテクノロジー企業に人気がありましたが、今は、どこも大規模なリストラにさらされています。
だから、いい枠の中に入ることがゴールなのではありません。
どこにいても、自分らしい仕事をすることが大事です。
どういう会社に入ろうと、又は、どういう社会になろうと、自分ひとりでも生きていける実力を育てていくことが、本当の勉強の目的なのです。
私(森川林)は、言葉の森の創設当初から、勉強の真の目的は、独立起業をする力をつけることと思っていました。
しかし、当時は、そういうことを受け入れられる空気はありませんでした。
今は、違います。
聞くところによると、東大のトップレベルのグループは、独立起業を考えていて、二番手以降が大企業への就職を考えているそうです。
これまでは、起業にはさまざまなハードルがありました。
資金のハードルや、組織のハードルや、生活を続けるためのハードルなどがいくつもあったのです。
今は、ハードルはほとんどありません。
将来、ベーシックインカムが広がれば、ハードルは更に低くなります。
これからは、誰もが、自分の個性と情熱を生かし、自分らしい仕事を作る時代になります。
勉強は、そういう時代に生きる実力をつけるための勉強であって、学校のテストでいい点数を取るための勉強は、その手前の小さな目標に過ぎません。
言葉の森に来ている生徒には、優秀な人が多いです。
クラスで何番とか、学年で何番という人もかなりいます。
そういう人こそ、勉強の目標を、大学入試に置くだけでなく、その先にある自分らしい仕事をすることに置いていってほしいと思います。
(つづく)