ログイン ログアウト 登録
 音読の宿題は、飽きるのが普通。齋藤孝さんの「1分間速音読」も、続けられる子はいない。――続けられる方法は、単なる音読ではなく暗唱をすること Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
Onlineスクール言葉の森・サイト Onlineスクール言葉の森
記事 4870番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/7/22
音読の宿題は、飽きるのが普通。齋藤孝さんの「1分間速音読」も、続けられる子はいない。――続けられる方法は、単なる音読ではなく暗唱をすること as/4870.html
森川林 2023/12/03 07:17 

庭のスズメたち

●動画:https://youtu.be/zA5d2OZbcPg

 言葉の森が、発足当初から子供たちの家庭学習として推奨していたのが音読でした。
 音読は、ただ繰り返すだけでなく、同じ文章を日をおいて繰り返すことが大事です。
 何日も繰り返し読んでいると、その文章を半ば暗唱できるようになります。
 音読の効果は、この半ば暗唱できるところまで行って初めて出てきます。

 そこで、言葉の森が始めたのが暗唱検定® です。
https://www.mori7.com/askt/
 暗唱の指導をしてわかったのは、音読は続けるのが難しいが、暗唱は続けられるということです。
 なぜなら、暗唱は楽しくできるからです。


 音読の宿題などをするとき、子供は飽きるので、次第にいい加減に読むようになります。
 すると、それを聞いていたお母さんが読み方を注意します。
 音読をすると、いつでも注意が始まるので、子供はますます音読を嫌がるようになります。
 だから、音読は続かないのです。


 齋藤孝さんが、しばらく前に、「1分間速音読」を出していました。
 こういう本を作る人も、それを読もうと思う人も、音読というものがわかっていません。
 また、学校で子供たちに音読の宿題を出す先生も、音読がよくわかっていない人が多いと思います。
 それは、音読の繰り返しの回数が少なすぎるからです。

 「1分間速音読」では、10回読むという表がついていますが、この本で、最初のページにある「ごんぎつね」約500字を10回読む子はまずいません。
 そして、もし真面目に10回読んだとしても効果はありません。

 音読は、繰り返し読むことによって、それが身につくことが大事です。
 そのためには、貝原益軒が「和俗童子訓」の中で、素読の方法として「百字を百回読む」と述べたように、繰り返しの回数の目安を百回とすることが必要になるのです。


 言葉の森の暗唱の仕方は、貝原益軒の方法を現代化したものです。
 今の子供は、百字を百回読むというような練習はまずできません。
 だから、1日に読む量は、約百字を30回です。これなら10分でできます。

 30回音読すると、その日は、その百字の文章をほぼ暗唱ができるようになります。
 2日目は、次の百字も同じように30回読みます。
 3日目は、その次の百字も同じように30回読みます。
 4日目は、1・2・3の300字の文章を10回読みます。
 5日目も、6日目も、7日目も同じように300字を10回読むと、1週間で300字の文章が暗唱できるようになります。

 次の2週目は、別の300字も同じように暗唱できるようにします。
 3週目は、また別の300字も同じように暗唱できるようにします。

 4週目は、全部で900字の文章を毎日4回ずつ音読します。
 そうすると、1ヶ月で900字の文章を暗唱できるようになるのです。


 暗唱の勉強が、ただの音読よりも続けやすいのは、達成感があるからです。
 最初に100字の文章を読むときは、誰でも、「こんなの暗唱できるかなあ」と思います。
 しかし、30回読んでいると、25回目ぐらいから急に、元の文章を見ないでも読めるような気がしてきます。
 しかし、ここで文章を覚えようとは思わずに、もとの文章をしっかり見ながら音読を続けることが大事です。
 なぜ覚えようとしないかというと、見ないで覚えようとすると、「えーと、次は何だっけ」と思ってしまう瞬間があるからです。
 すると、暗唱の中に、「えーと」という待機時間が生まれるようになります。
 つまり、「えーと」も一緒に暗唱してしまうようになるからです。


 30回読み続けて暗唱ができるようになると、「やったあ」という感覚が生まれます。
 最初は、「できるかなあ」と不安に思っていたのが、最後は、「できたあ!」と喜びになるのが暗唱の持つ達成感の感覚です。
 江戸時代の素読が教育法として続いたのも、この達成感があったからなのです。


 言葉の森では、900字の文章(以下、わかりやすく約1,000字として計算)を3つつなげて、合計3,000字の文章を7分で暗唱することを最初の目標にしています。
 更に、その3,000字の文章を4つつなげて12,000字の文章を30分で暗唱できるようにするのが次の目標です。
 すでに、それに合格した子が6人います。

 その12,000字の文章の中には、百人一首の3,100字も入っています。
 この百人一首を途中で止まらずに7分で読むというのが難しいところです。

 これには、コツがあり、五七五七七の最後の七を、次の句の最初の五とできるだけ続けるように読むのです。
 句と句の間には意味の上での関連性がないので、一つ読んで一息ついてしまうと、次の句を読むときに、「えーと」と思ってしまうからです。

 こういうことは、音読と暗唱を実際にやった人でなければわかりません。


 国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

コメント欄

森川林 2023年12月3日 7時22分  
ブンブンどりむの監修者である齋藤孝さんは、よく知りもしないで、作文や読解や暗唱のことを書いていると思いました。たぶん、人に言われて、あちこちのコピーを寄せ集めて本を書いたのだと思います(笑)。

コメントフォーム
音読の宿題は、飽きるのが普通。齋藤孝さんの「1分間速音読」も、続けられる子はいない。――続けられる方法は、単なる音読ではなく暗唱をすること 森川林 20231203 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
ふへほま (スパム投稿を防ぐために五十音表の「ふへほま」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
暗唱(121) ブンブンどりむ(0) 
コメント1~10件
昔テレビで一億 森川林
最近の研究では、ゲームは頭をよくするということが言われていま 7/17
記事 2968番
昔テレビで一億 匿名
最新の医学研究でYouTubeを筆頭としたスマホコンテンツが 7/10
記事 2968番
掛け声だけでな 森川林
 あおさん、ありがとう。  読書会、確かにいいですね。 6/12
記事 5344番
掛け声だけでな あお
読書会っていいと思います。私は2年ほど前から地域の読書会に入 6/10
記事 5344番
【合格速報】東 ののはな
東北大学へのご入学、おめでとうございます。 晴れ晴れとした 4/10
記事 5324番
【合格速報】東 とうこ
Yちゃん、ご入学おめでとうございます! 嬉しいご報告を、あ 4/10
記事 5324番
【合格速報】兵 匿名
すごい 3/26
記事 5281番
新しい教育のビ 森川林
 この勉強の目的は、どこかいい大学に入るようなことではありま 3/17
記事 5309番
これからの学力 森川林
発表広場に発表作品を入れています。 (カメラオフの発表のみ 3/5
記事 5306番
暗唱のコツは早 音楽
本当にありがとうございました。 テスト合格できそうな気がし 3/3
記事 700番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
読書のためのだ 森川林
読書のための本選びで大切なことは、 ストーリーの面白さでは 7/21
森川林日記
Re: 第十番 森川林
B 休眠に入った虫は、厳しい冬をただじっと耐えて乗り切る × 7/17
国語読解掲示板
朝日中高生新聞 森川林
朝日中高生新聞7/13の「天声人語で200字作文」で紹介され 7/14
森川林日記
第十番 冬が近 あういと
問三のBと問4のBが分かりません。 教えてください。 7/9
国語読解掲示板
読書のレベルを 森川林
 変な本を読んでいる子がいたので、聞いてみると、「ビブリオバ 7/6
森川林日記
「世界の教育は 森川林
 著者の白井さんは、よく調べて勉強している。  現在の 7/4
森川林日記
以超、以満とい 森川林
 「以超」は、以上、以降、以後だが、そこを含まずそこを超えた 7/2
森川林日記
2025年6月 森川林
●サマーキャンプ、8/14満員、8/15ほぼ満員。 6/23
森の掲示板
推薦図書検定の 森川林
推薦図書検定のキャラクター、「森ファン」 森のエレファント 6/1
森川林日記
作検のキャッチ 森川林
覚える学習から考える学習へ AI作文検定 AIが測定する 6/1
森川林日記

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン