2月21日の朝日小学生新聞に、ぶんぶんドリムが広告を載せていました。
こういう派手な広告を見て、勘違いした作文学習を始めてしまう人もいると思うのでひとこと書いておきます。
監修者の齋藤孝さんは、小中高校生の作文指導の経験がほとんどありません。
それは、斎藤さんの「こども文章力」という作文に関する本を見るとよくわかります。
(「
『こども文章力』のそれぞれの章に対する解説と批判」)
小学校低学年のころは、誰でも作文が書けます。
しかし、大事なことは、この小学生の作文の勉強を中学生、高校生まで続けることです。
添削指導がいくら詳しくても、学年が上がるにつれて、子供は作文を書くことに飽きてきます。
それは、作文の勉強を先に進めるための事前指導の方法がないためです。
作文を書く前のスモールステップは、書く力のある子にとっては不要なものです。作文力のある子は、すぐに作文を書き始めます。
一方、作文力のない子にとっては、スモールステップをいくら積み重ねても、それが長い作文を書く力になるわけではありません。
穴埋め作文の練習をいくら行っても、それは穴埋め作文を書く力にしかなりません。
作文の通信教育講座では、子供に作文を書かせるために、親が毎回指示しなければなりません。
紙ベースの通信教育では、子供が自分で作文の勉強を始めるようにはなりません。
親に言われて子供しぶしぶ作文を書く勉強が続けられるのは、せいぜい小学3年生までです。
小学4年生になると、子供には自立心が出てきます。
すると、親が言っても言うことを聞かなくなる時期になると、作文の勉強は続けられなくなってしまうのです。
作文の勉強が本当に重要になるのは、小学5年生以降の「考える作文」になってからです。
そして、中学生の意見文、高校生の論説文と、作文の勉強は長く続けていく必要があります。
小学校低学年のころに、一見やりやすそうな作文の勉強を始めて、低学年の作文のまま終わってしまうのでは、作文の勉強を始めた意義がほとんどありません。
長く続ける必要のある勉強は、最初のボタンを正しくかけることが大事なのです。