忘れな草
人間は、チャレンジすることが好きです。
しかし、今は世の中の産業社会全体が停滞に向かっているので、チャレンジできる場は限られてきています。
そこで、多くの人は、世間で認められている人為的なチャレンジの場に向かおうとします。
資格を取るとか、コンテストに勝つとか、競争の場で人よりも上に行くことは、わかりやすいチャレンジです。
それは、悪いことではありません。
しかし、これからの社会で、本当のチャレンジとは、世の中にまだないものを創造することです。
そこに、答えはありません。
答えのない世界で方向を見つけるのは、知識ではなく身体です。
身体を育てるには、子供時代に好きなことに熱中する時間を作ることです。
特に、自然との関わりの中で、好きなことを見つけることが大事です。
昆虫、魚、鳥、犬、小動物、植物、化石、鉱物など、身近な自然は探せば豊富にあります。
自然の世界とは別に人工的な世界で熱中できるものもあります。
ひとつは、読書です。
勉強も、熱中できるものになります。
スポーツも、遊びも、音楽や、歌も、熱中できます。
昔の子は、テレビや漫画に熱中しました。
今の子は、ゲームやYouTubeに熱中します。
どれがよい熱中で、どれが悪い熱中かということはありません。
しかし、人工的な熱中になればなるほど、外からの枠組みが出てきます。
勝つとか負けるとかいう他人に評価される方向に向かいます。
又は、他人に評価されないまでも、与えられた結末の中で楽しむ熱中になります。
だから、子育てで大事なことは、広がる可能性をもった熱中を育てることです。
そのときに大事なことは、自分の熱中を発表する場があり、同じような熱中を共有できる仲間がいることです。
私は、創造発表クラスをそのような機会作りの場と考えています。
創造発表クラスの勉強は、答えのある勉強ではありません。
だから、評価も優劣もありません。
ただ、それぞれの人が個性的な発表をするのが面白いのです。
発表の方向は、「自分の興味関心を学問に、学問を創造に」です。
わかりやすく言えば、面白い発表をということです。
最初は、参考書を写したような発表になるかもしれません。
しかし、だんだん自分らしさを出した創造発表をしていくようにすればいいのです。