ログイン ログアウト 登録
 総合選抜時代の学力は、学力と実績と小論文 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 5128番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/24
総合選抜時代の学力は、学力と実績と小論文 as/5128.html
森川林 2024/07/22 05:33 



https://youtu.be/QQbH5hEkOs4

 大学入試で、総合選抜の割合が増えています。
 総合選抜入試に臨むには、どういう準備が必要かという私なりの考えを書いておきます。
====
【大学受験】総合型選抜の効果を検証…文科省が報告書
https://reseed.resemom.jp/article/2024/04/30/8667.html

 面接調査によると、大学が育成したい人材像、選抜したい人材像を明確にデザインし、学ぶ人材の多様性を担保するため「尖った人材」「伸びしろ(本質をとらえる能力)を感じられる人材」などに着目した選抜が展開されていた。入学後も丁寧に資質の深化、醸成に努めた結果、学生や就職先企業などの満足度が高いという事例報告があった。
====

 大学側は、自主的、意欲的に学ぶ学生を採用したいと思っています。

 そのために必要な基礎学力は、わざわざ入学試験を課すよりも、高校時代の成績を見れば大体わかります。
 特によい成績を取る必要はありませんが、全教科バランスよくできていることが大事です。
 大学側は、成績で採用を決めるのではなく、成績は学力の参考資料として見るからです。

 大学は、入学したあとも、自分なりの問題意識を持って意欲的に学ぶ学生を採用したいと思っています。
 そのための基準のひとつは、高校生時代に、どういうことをしてきたかということです。

 ところが、高校生の生活は勉強中心ですから、自分らしい個性的な実績を示せるようなことをする余裕はあまりありません。
 数学コンクールで入賞したとか、読書感想文コンクールで入賞したとかいうことであれば、これは実績になりますが、そういう実績のある人は限られています。

 そこで、ひとつの方法は、クラブ活動の中で、自分の好きな研究を積み重ねることです。
 その際のクラブ活動には、学問的な要素があることが必要です。

 音楽やスポーツは、熱中して取り組めますが、学問的な要素がないので、総合選抜入試に生かせる経験にはなりません。
 音楽やスポーツなどの趣味は、趣味としてやっていけばいいのです。

 クラブ活動には、科学部、地学部、生物部、歴史研究会などがあると思います。
 こういうところで、自分なりの研究を深め、フィールドワークの実践をすれば、それがそのまま自主的、意欲的な学力の経験になります。

 その経験を生かして、コンクールに入賞するなどができれば、それは本人の実力を示す確実な資料となります。
 しかし、コンクールなどでなくても、実績を示す方法はあります。

 それは、自分の研究結果をもとに、自分のホームページを作ることです。
 そのホームページに、YouTubeの動画などを入れ、自分の実績を発表することができれば、それはインパクトのある自己アピールになります。

 ちなみに、言葉の森のプログラミングクラスでは、ホームページ作りの授業を行っています。
 ロボット作り、ゲームづくりなどは面白い学習ですが、その学習だけで閉じています。
 その学習から、コードプログラミングに進むことはできますが、プログラマーになるような方向を目指す人はまずいません。
 むしろ、コードプログラミングは、ホームページ作りに生かしていくということが、これからのプログラミング学習の中心になると思います。

 さて、話をもとに戻して。

 今の大人の世代は、勉強第一の学生生活を過ごしてきた人が多いので、勉強以外のことについては、特にしたいことがないという人もいると思います。

 そういう人たちは、社会に出ても仕事第一の人生を送ります。
 もちろん、仕事第一の人生は、いいことですが、本当に自分のしたいことがないと、自分らしい人生を歩んだことになりません。

 定年になってから自分のしたいことをするという人もいますが、ある程度の蓄積がないことは、心から熱中できない面があります。

 では、どうしたらいいかというと、中学、高校生の若い時期から、自分のしたいことをしていくことです。
 そのしたいことと学問分野を結びつけていけば、特に意図しなくても、総合選抜時代の準備をしていることになります。

 言葉の森は、そういう勉強のきっかけになるものとして、創造発表クラスを開いています。
 個性的な興味関心は、自分ひとりでやっているだけではすぐに行き詰まります。

 個性的な学力を持続させるには、創造発表クラスのように毎週みんなの前で発表の機会を作ることか、高校のクラブ活動のように自分の好きな分野を友達と一緒に勉強する機会を作るとかの工夫が必要です。

 これからの時代は、勉強は普通にできていればよい、そのかわり自分らしい自主的、意欲的なことができるかどうかが大事という新しい学力の時代になります。

 これからの子育ても、こういう長期的な展望で考えていくことが大切です。

 さて、もう一つ。

 総合選抜時代の学力として必要なものは、基礎学力、自主的意欲的な学力のほかに、小論文の学力があります。

 言葉の森の小学4年生までの作文は、生活作文ですから、小論文の学力ではありません。
 小学5、6年生の作文は、説明文ですから、半分小論文の学力です。
 中学生高校生の作文は、意見文ですから、これが小論文の学力です。

 小論文を書く力をつけるには、長い時間が必要です。
 なぜなら、文章を書くには、読むこと、考えることのほかに、書き慣れることが必要だからです。

 今、言葉の森で作文の勉強をしている人たちにとって、いちばん大事なのは、毎週1本の作文を書くことによって、書き慣れる練習を自然にしているということなのです。



同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
総合選抜(0) 

コメント欄

コメントフォーム
総合選抜時代の学力は、学力と実績と小論文 森川林 20240722 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
うえおか (スパム投稿を防ぐために五十音表の「うえおか」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
総合選抜(0) 
コメント1~10件
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習