ログイン ログアウト 登録
 ナイフとフォークの教材からお箸の教材へ 作文検定 | 言葉の森 | 作文教室【公式】
 
作文検定 | 言葉の森 | 作文教室・サイト 作文検定 | 言葉の森 | 作文教室
記事 566番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/9/26
ナイフとフォークの教材からお箸の教材へ as/566.html
森川林 2009/07/24 22:08 
修 削

 ↑ まだ小さいザクロの実

 現代の日本のような豊かな社会では、勉強するための教材も至れり尽くせりのものが多くなっています。

 教材以外にも、現代は、次々と目新しいものが人の興味を引くという状態が普通の生活になっています。コマーシャルなどを見ると、その流行りすたりのテンポの速さがよくわかります。また、余分なアクセサリーも多く、自動車や勉強机や携帯電話など日常の商品に様々なオプションが用意されています。

 一方、勉強の基本は、同じことの反復です。貝原益軒は、100字の暗唱100回という勉強法を提唱しました。実際に100字を100回読んでみると、約30分かかります。岸本裕史氏は、算数の分野で100ます計算という方法を開発しました。要するに簡単な計算問題を100題やるということです。

 このように同じことを同じやり方で飽きずに続ける力というのが勉強の力です。食事でいうと、おかずは日々変わってもよいが、主食であるお米だけは毎日飽きずに食べ続けるということです。主食は、例えば玄米であれば、お米だけで完全栄養食品になるので、それさえしっかり食べていれば、おかずはおまけのようなものでいいということなのです。

 100字100回の暗唱という勉強は、主食となる勉強です。この主食を補強するおかずとなる勉強が、いろいろな問題集を解く勉強です。

 勉強の中身が同じことの反復であるように、勉強の方法も同じやり方を続けるのが基本です。子供が飽きないようにと新しいやり方を次々に用意してあげると、勉強の中身が身につかないばかりか、勉強の方法も身につきません。

 勉強の中身によってやり方を変えるような教材をナイフとフォークの教材と呼ぶとすると、どの勉強も同じやり方で取り組むような教材は、お箸の教材と呼べるでしょう。

 ナイフとフォークの延長には、スプーンがあり、大きいスプーンがあり、小さいスプーンがあり、グレープフルーツ用のスプーンがありと、次々と道具は細分化されていきます。細分化を文化の豊かさと考えることもできますが、ナイフとフォークの文化に属してしまうと、それらの道具がなければ物が食べられなくなってしまいます。教材がないと勉強できないというのが、ナイフとフォークの教材の特徴です。

 それに対して日本の食事文化では、お箸だけで、つまむ、はさむ、切る、指す、様々な料理に対応できます。お箸の文化に属していれば、山登りをするときでも、1組のお箸で間に合います。

 教室や先生がいなければ、または教材を買わなければ、勉強できないというのでは、飽きずに長期間続ける勉強はできません。

 そのような教材ではなく、一つの方法さえ覚えていれば、どこでも、だれでも、いつでも、無料でできるというのが理想の勉強法です。

 これまでの社会で、ナイフとフォークの教材が主流だったのは、教育の中心が読む学力だったからです。読む学力は、他人と比較して評価する学力であり、競争し合う学力です。それは、ある一つの順位や点数を奪い合う学力とも言えます。

 これに対して、書く学力は、比較する学力ではなく、発表する学力です。そして、競い合う学力ではなく、表現し合う学力です。それは奪い合う学力ではなく、認め合う学力です。

 しかし、その先に作る学力というものがあります。作る学力は、表現するだけではなく、創造する学力です。それは、認め合う学力にとどまらず、与え合う学力になります。リナックスというOSは、多くの人が無償で自分の新しい創造を付け加えることによって、商用製品よりも優れた面を持つようになりました。

 未来の社会で求められている学力は、読む学力から書く学力へ、書く学力からさらに作る学力へと進歩していきます。その学力を育てるツールは、これまでのようなナイフとフォークの教材ではなく、もっとシンプルなお箸のような教材になっていくと思います。

(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)



コメント欄

コメントフォーム
ナイフとフォークの教材からお箸の教材へ 森川林 20090724 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
うえおか (スパム投稿を防ぐために五十音表の「うえおか○」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード)
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
教育論文化論(255) 
コメント1~10件
作文自動採点ソ 森川林
なっつさん、投稿ありがとう。 でも、ここでは森リンの採点は 8/8
記事 89番
森林プロジェク 森川林
かじかわさんへ、投稿ありがとう。 しかし、もとの記事と関係 8/8
記事 1496番
森林プロジェク かじかわ
改めて考えよう。所得の超過累進課税制による、資本主義と社会主 8/5
記事 1496番
作文自動採点ソ なっつ
母の過去から学んだ      令和の闇に負けない社会   8/3
記事 89番
作文検定で作文 森川林
評価サンプルはこちら。 6/25
記事 5538番
なぜ公立中高一 森川林
 志望校の過去問に特化した受験対策を進めるためには、まず「春 4/28
記事 5498番
作文検定のプレ あお
お返事ありがとうございます。暗唱検定が早くできてほしいです。 4/9
記事 5493番
作文検定のプレ 森川林
 日本語教育で、簡単なのは会話で、次が読書で、最後が作文です 4/8
記事 5493番
作文検定のプレ あお
日本語作文検定は、日本語を学ぶ外国人のための作文教育にも対応 4/8
記事 5493番
【合格速報】東 ふつ
合格おめでとうございます。 毎週真剣に取り組み、どんどん上 1/7
記事 5403番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
【言葉の森】海 森川林
 このメールは、海外で受講されている方にお送りしています。 9/25
森の便り
【連絡】新学期 森川林
 新学期の課題フォルダは、本日(9/24木)、郵便局から発送 9/24
森の便り
【連絡】新学期 森川林
 新学期の課題フォルダは、本日(9/24木)、郵便局から発送 9/24
森の便り
言葉の森新聞2 言葉の森事務局
言葉の森新聞2026年9月4週号 通算第1916号 文責  9/23
森の便り
検定試験作成中 森川林
 記事を更新しました。 「現在、暗唱検定、音読検定、作文検 9/22
森の便り
【重要】ZOO 森川林
 9月中旬から、ZOOMが40分で切れる状態が続いていました 9/19
森の便り
Re: 経験値 森川林
 ご質問ありがとうございます。  経験点は、自分の行動を表 9/19
森リン掲示板
経験値を高める あこやな
中根先生 いつもお世話になっております。 お陰様で娘 9/19
森リン掲示板
ホームページの 森川林
 ホームページの記事を更新しました。 「私がすすめる最 9/18
森の便り
言葉の森新聞2 言葉の森事務局
言葉の森新聞2026年9月3週号 通算第1915号 文責  9/17
森の便り

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン