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家庭で上手に作文の勉強をさせるコツ。なかなか書き出せないときは as/797.html
森川林 2010/02/21 11:05 
修 削



 小2の男の子の保護者から電話がありました。もともと作文をよく書ける子だそうです。先生の電話のあとなかなか作文が書けなくて、1日かかってしまうこともあるそうです。しかも、お母さんの言うことを聞きません。自分で納得するように書きたいらしいということでした。

 作文の勉強に2時間も3時間もかけるというのは、やり過ぎです。中学生以上の生徒の場合は、よいものを書こうとしていろいろと推敲しながら書くことも多いので、3時間ぐらいかかることもあります。しかし、小学2年生でそんなにやるのは、やはり時間のかけ過ぎです。
 しかし、同時に、作文を書くというのは、小学生の子供にとって絵をかくとか工作をするとかいうことと同じ面があるので、本人が楽しみながら書いているのであれば、それは遊びの一種として見ていても差し支えありません。

 今回の相談の場合、お母さんの話では、本人も家族も時間がかかることで困っているということでしたので、アドバイスをしました。

 作文が書けないという場合、書けない状態が何分かたつと、あとは時間がたつほど書けなくなっていきます。15分も書けない状態が続くと、あとは30分でも1時間でも書けません。時間がたてばたつほど、何を言っても書けなくなります。だから、親のアドバイスは最初の5分が勝負なのです。

 子供が書き出せない場合は、親が、書く文章を言ってあげます。「『きょう、ぼくは朝七時におきました』。はい、書いてごらん」「よく書けたね。じゃあ、次は、『朝ごはんのおかずは、なっとうとたまごやきでした』。はい、書いてごらん」「じゃあ、次は……」このようにいくつかの文を言ってあげると、途中から子供は必ず、「あ、わかった。もう言わないで。自分で書けるから」と書き始めます。最初の呼び水だけが必要なのです。
 もし、このように書かせても、子供が途中から自分で書き出せないという場合は、お母さんがずっと最後の文まで言ってあげてもかまいません。何しろ書き上げたという成功体験を積み重ねることで、作文を書く力がついてきます。
 お母さんが言ってあげるかわりに、長文を学年の100倍から200倍の字数まで書くということでもかまいません。子供が、自分で考えて自分の力で書くということにこだわる必要はありません。一回一回の作文を見るのではなく、長期的に作文の力をつけるのだということを考えて、何しろ何かを書くという行動をさせることが大切なのです。

 ところが、今回の相談の場合は、お母さんが手伝ってあげると言っても、子供が言うことを聞かないということでした。

 この場合、アドバイスの仕方にコツがあります。それは、問題が起きたあとに対応するのではなく、問題が起きる前に対応しておくということです。

 小学校で運動会の練習をするようなとき、ベテランの先生は次のような指示の仕方をします。
「これから、玉入れをします。先生が笛を吹いたらはじめてください。そして、先生が2回目の笛を吹いたら玉入れをやめて元の場所に戻ってください。はい、ピー」
 子供は1回目の笛で一斉に玉入れを始め、2回目の笛で一斉に元の場所に戻ります。

 若い先生は次のような指示の仕方をします。
「これから、玉入れをします。先生が笛を吹いたらはじめてください。はい、ピー」
 みんながわあっと一斉に玉入れを始めます。先生がそろそろ終了にしたいと思って、
「はい、もうやめなさい」
と言ってもすぐにはやめられません。大声で、
「やめなさい」
「やめなさいったら、やめなさい」
「どうしてすぐにやめられないの!」(笑)

 指示の仕方のコツは、問題の起きたあとのことを織り込んで準備しておくことです。

 勉強を始めさせるときも、終わらせるときも同じです。
 お母さんが突然思い出したように、
「あ、そうだ。勉強始めなさい」
と言っても、子供は素直に言うことを聞けません。
「あと、15分ぐらいしたら、そろそろ勉強を始めようね」
とあらかじめ言っておいて、それから指示をすればスムーズに言うことを聞けます。

 勉強を終わらせるときも同じです。
 始める前に、「○分ぐらいまでで終わりね」と言っておき、その時間の来る15分ぐらい前になったら、「あと、15分ぐらいで終了だよ」と言っておけばスムーズに終えることができます。

 この「あらかじめ」は、あらゆることに共通する大事なコツです。
 中学受験で勉強している子に、
「何しろ合格までが目標だから、合格したら何をしてもいいからね」
と言っていたとします。
 合格したあと、子供は解放感で遊び始めます。そして、勉強の習慣が戻らない^^;ということも多いのです。

 受験勉強をしている最中に、
「合格が目標だけど、本当に大事なことは合格した学校でしっかり自分を成長させて立派な人間になっていくことだからね」
と、あとのことまであらかじめ言っておくことが大切なのです。



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