ログイン ログアウト 登録
 小5になったらパソコン入力―しかし手書きの構成図とセットで Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 842番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/21
小5になったらパソコン入力―しかし手書きの構成図とセットで as/842.html
森川林 2010/03/27 10:46 




 小学4年生で、ローマ字を習います。すると、パソコン入力ができるようになります。なぜ、かな入力ではなくローマ字入力がいいかというと、ローマ字入力のキー配列を覚えれば、日本語も英語も同じキー配列で打てるようになるからです。

 パソコン入力をするときには、ホームポジションを覚える必要があります。「JKL+」のキーに、それぞれ右手の人差し指、中指、薬指、小指を置き、「FDSA」のキーに、それぞれ左手の人差し指、中指、薬指、小指を置きます。右手の人差し指で打つのは、「YUHJNM」の6個です。右手の中指で打つのは、「IK、」の3個です。右手の薬指は、「OL.」の3個です。右手の小指は、「P+・」の3個です。左手の人差し指は、「RTFGVB」の6個です。左手の中指は、「EDC」の3個です。左手の薬指は、「WSX」の3個です。左手の小指は、「QAZ」の3個です。親指はスペースキーを打って漢字の変換をするきに使います。手を崩して打ったり、人差し指だけで打ったりしないようにします。

 ホームポジションを覚えておくと、ブランドタッチができます。ブラインドという言葉に抵抗があるということで、タッチタイピングと呼ぶ人もいます。ホームポジションを覚えると、よそ見をしがら、例えばテレビを見ながらでもパソコンを打つことができます。

 最初に自己流の打ち方をしてしまい、ホームポジションとタッチタイピングを覚えていないという人はどうしたらいいでしょうか。右手が使えなくなったので、左手で文章を書くというぐらいの決心があれば、タッチタイピングができるようになります。私自身、最初に、かな入力で覚えていたものを途中でローマ字入力に直しました。その後、また全く別のローマ字入力配列を覚え、それが慣れたあと再びもとのローマ字入力に戻りました。入力の仕方を変えているときは、仕事の最中でしたが、まさに右手で書くのをやめて左手で書く、左手で書くのをやめて足で書くというぐらい、入力の能率が低下してストレスがたまりました(笑)。


 普通のパソコンは20万円ぐらいすると思いますが、ネットブックは4万から5万です。パソコンで必須な機能は、インターネットができることと、テキスト入力ができることなので、ネットブックで十分です。テキスト入力をするために、言葉の森では、テラパッドというフリーのエディタを使っています。

 子供にインターネットを使わせたくないという家庭は、KING JIMのポメラ(1万7千円)というデジタルメモと呼ばれるものも使えます。文庫本ぐらいのサイズですが、キーボードが広がるので入力しやすい機械です。

 パソコンで入力するようになったら、マウスはなるべく使わずに、ショートカットキーを覚えた方が能率がよくなります。よく使うのは、下記のショートカットです。

○Alt(オルトキー)+F→S(上書き保存)

○Alt+E→A(すべて選択)

○Alt+T→W(文字数カウント)

○Alt+E→C(コピー。Ctr+Cでもできる)

○Alt+E→P(貼り付け。Ctr+Vでもできる)

 特に、Alt+F→Sで、書いている途中、ときどき上書き保存をしておくことが大事です。

 インターネットで原稿を送るときは、書いたものをいったん保存してから、その文書の画面をコピーして、インターネットのフォームの入力画面に貼り付けて送るようにします。入力画面に直接書き込むようにすると、間違ってESC(エスケープキー)を押したときなどに、書いたものがすべて消えてしまいます。

 ホームページのフォームで移動するときも、できるだけマウスは使わずに、タブで移動するようにします。送信ボタンを押す場合も、マウスとクリックではなく、タブとエンターキーで押すようにすると能率がよくなります。エンターキーは、送信のボタンのところではなく、テキスト入力欄で押すこともできます。画面を戻るときも、マウスで戻るよりも、バックスペースキーを押して戻る方が楽です。

 言葉の森の通学教室では、早い子は小学3年生から、普通の子は小学5年生からパソコン入力で作文を書いています。最初は、1時間でやっと100字か200字です。しかし、すぐに慣れてきます。

 パソコンで書くことによって文章を書く能率は向上しますが、書くことの中には、書きながら考えるという要素もあります。この考える要素を取り上げたものが構成図です。構成図は、手書きで書きながら考えるために使います。パソコン入力をする場合は、構成図であらかじめ考えを深めておくことが大切です。


 パソコンの入力の仕方は、将来どうなるでしょうか。筆記用具も、筆→万年筆→鉛筆→ボールペン→シャーペンと変化してきました。パソコン入力の仕方も、今のキーボード入力だけでなく、手書き文字認識や音声入力が発達してくると思います。書くことと考えることが一致するのが手書きの利点ですから、理想は、手書き認識の精度が上がり、くせ字や速記も認識できるようになることです。しかし、それは当分無理でしょう。そこで、今いちばん可能性があると考えているのが、書くことに特化した音声入力の書き方です。

 言葉の森の通学の中学生以上は、音声入力をしています。考えることは構成図でたっぷり行い、書くことは音声入力ですばやく行います。私の感覚として、1200字程度の文章を書く場合の疲労度を考えると、パソコン入力は手書きの2分の1ぐらいで済みます。構成図+音声入力は、更にパソコンの直接入力の2分の1ぐらいです。テキスト化の部分を他の人に依頼するとなれば、更にその2分の1になるでしょう。しかし、単に入力のスピードアップを図るのではなく、入力の質そのものを変えてしまう方法もあります。それは、1200字の文章を書く代わりに、同じ内容を四行詩で書くことです。ただし、これは意見中心の文章の場合です。また、構成図+音声入力という方法は、慣れるまでは、パソコンに直接書くよりも時間がかかります。


 さて、ここでSF的な話になりますが、将来、テレパシーによる通信ができるようになったら言葉はどうなるでしょうか。思いうかべた概念が伝わるのであれば、日本人と外国人が互いの国の言葉を知らなくても意思疎通できるようになります。しかし、問題は、テレパシーでは、ダジャレは通じないということです。ダジャレの面白さは、言語の不完全さに依拠しています。

 例えば、「上ばきが飛んできた。うわー、バキッ」という文の擬音語の「バキッ」という表現は、文化として感じられる面白さです。文化というものは、身体に蓄積された歴史です。「バキッ」という擬音語で表される状態を何度か経験することによって、この言葉の実感が身につきます。決して、辞書的に身につけているわけではありません。実感があるから、「思わず」笑いが出るのであって、実感を伴わなければ、「笑うべきだ」ということはわかりますが、「思わず」笑うということにはなりません。

 同じように、言語には不完全さがあるので、「真っ赤な白」「まぶしいほどの暗闇」「巨大な微生物」「猛スピードのナメクジ」などという矛盾した表現が成り立ちます。この不完全さによる矛盾という性質が、実は言語の持つ創造性であり、人間の持つ創造性の源なのです。



同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
作文の書き方(108) 

コメント欄

コメントフォーム
小5になったらパソコン入力―しかし手書きの構成図とセットで 森川林 20100327 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
まみむめ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「まみむめ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
作文の書き方(108) 
コメント1~10件
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習