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 作文検定 | 言葉の森 | 作文教室【公式】
 
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日本の未来の見取り図(5)―フリーエージェント社会だった江戸時代 as/1054.html
森川林 2010/10/25 13:24 
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 フリーエージェントとして生きる自営業者が、同じ分野で企業人として生きる他の8割から9割の就業者と共存し、しかも企業に勤める人よりも平均して高い収入を保っているというのが今のアメリカ社会のひとつの断面です。

 なお、「フリーエージェント社会の到来」(ダニエル・ピンク)によると、建設業なども含むすべての自営業者で見た場合、全米で3300万人約4人に1人がフリーエージェントとして働いているそうです。

 今はまだ社会全体が大量消費社会の名残を残しているので、高収入の自営業は法律、税務、会計、医療など一部の専門分野に限られています。

 しかし、人々の志向が豊かな消費生活から、豊かな自己向上へと向かうにつれて、自己の向上に伴うさまざまな商品やサービスを提供する専門分野が今後要求されるようになります。


 このフリーエージェント社会の萌芽は、日本の江戸時代の多様な文化の中に見ることができます。

 江戸時代には、花の好きな人は、いろいろな掛け合わせのアサガオやツツジを育て、その専門的な知識や技術をひとつの職業として成立させていました。

 鳥の好きな人は、さまざまな声で鳴くウズラを育て、その育て方の知識や技能をやはりひとつの職業として成立させました。

 そのほかに、ヒバリをかごの中で一定の高さを保ったまま飛ばせさえずらせる知識や技術、サルを訓練して猿回しをさせる知識や技術、ウソという鳥におみくじを持ってこさせ開かせるような知識や技術、特殊な色合いを持つ布を織る技術、落語など話の内容と話し方で人を楽しませる技術、歌舞伎、短歌、俳句、小説などの技術、また、剣術をはじめとするさまざまな武術の技能などと、各人の好みと適性に合った専門的な知識や技術が多様に花開いたのが江戸時代だったのです。

 ちょうど今のカルチャーセンターのようなものが社会全体に広がり、しかもそれぞれの頂点には人並みはずれて優れた専門的知識や技術を持つ人々がいるという、文字どおり文化の花開く社会が生まれていたのです。

 しかし、江戸時代は、大量の武士階級という非生産的な人口を抱えていたためと、社会の安定を維持するために経済の発展に歯止めをかけていたという事情から、それらの文化が十分に広がったとは言えませんでした。

 ところが、それが今日の日本でこれから花開く情勢ができてきたのです。


 未来の社会を先導するのは、軍事、金融、ITなどの産業を中核としたアメリカではありません。

 また、古い工業時代を今から再開しようとする中国、ブラジル、インドでもありません。

 成熟した工業時代の終焉のあと、創造的な文化を大衆的に作り出すことのできる日本なのです。

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日本の未来の見取り図(4)―フリーエージェント社会という新しい内需 as/1053.html
森川林 2010/10/24 09:01 
修 削
 堅い話が続きますが、もうしばらくおつきあいください。(6)まで続く予定です。(^^ゞ 全部読む時間がない方は、太字の箇所だけお読みください 。

 子供たちの勉強を考える場合、数年先の受験を考えるとともに、数十年先の日本の未来も考えておく必要があります。 そして、日本の未来とは、実は世界の未来の最先端なのです。



 アメリカの新しい産業と思われていた金融工学はバクチ化しました。また、金融工学産業は、もともと何の創造もないゼロサムの産業でした。

 IT産業はこれからも発展しますが、これはITという新しい産業分野における古い工業社会の再生でしかありません。

 かつての自動車産業で寡占化が進んだように、IT産業も寡占化が進む進み、しかもデジタル的産業であるためにその速度は極めて速いものになっています。

 マイクロソフトやグーグルのように、もとは小さな企業が一挙に巨大な企業に成長し、そのサービスが行き渡るとその社会的役割を終えるようになります。

 IT産業は、今はまだ創造的な面がありますが、やがて道路や電気・水道・ガスなどの社会的に重要ではあるが目立たないインフラになっていきます。

 例えば、今の日本で、「どんな山奥の村にも電気を送る」ということに情熱を傾ける人がもういないように、IT産業を世界的に支えてきた夢と情熱はもはや半ば終わりつつあります。

 このように、大企業の時代が終わり、金融工学産業とIT産業の時代が終わりつつあるアメリカで、今静かに広がろうとしているのがフリーエージェントの社会です。

 企業に勤め、朝から晩まで忠誠を尽くし、その代償として年功序列と生涯雇用を保証されるというかつての古きよき時代は終わりつつあります。それは、そういう組織的人間を必要とした大企業の時代が終わりつつあるからです。

 大企業の時代が終わりつつあるのは、そのような大企業を必要とした大量の工業製品を需要する物の経済拡大の社会が終わりつつあるからです。

 確かに、まだ中国、ブラジル、インドなど巨大な人口を抱えた国々がその工業社会に入りつつあるので、一見、経済発展の中心がそれらの国々に移行しているように見えます。しかし、それは動いているマネーが巨大になっているだけであり、そこに新しい未来の指針はありません。

 アメリカのフリーエージェント化を推進している力は、自分らしく働きたいという欲望です。これが、これまでの豊かな消費を楽しみたいという欲望を経済の動因とする社会と質的に違うところです。

 何のために働くのかという動機が、給料をもらって豊かな消費生活をするためではなく、働くことを通して自己実現したいということに変わっているのです。

 今のように就職難とリストラの広がる社会では、働くことによる自己実現は夢想のように見えますが、社会の本当の底流はその方向で動いています。

 アメリカのフリーエージェントを構成する自営業者の割合は、全就業者の1割に満たない数ですが、しかし既に社会を支える重要な地歩を占めています。

(フリーエージェントの割合は、「U.S. Economic Account」の「Table 6.7D. Self-Employed Persons by Industry」によるものです。しかし、「フリーエージェント社会の到来」を著したダニエル・ピンクによると、アメリカにおけるフリーエージェントは、全就業者の4分の1で約3300万人と言われています。これはフリーエージェントの定義の仕方の違いによるものと思われます。2010/10/27追加)

 ひと昔前であれば、自営業は大きい企業になる前の過渡期の形態とみなされていました。もちろん今でも自営業者の中には、いずれ規模を大きくしてゆくゆくは上場できるようにしたいと考えている人もいるでしょう。

 しかし、アメリカにおけるフリーエージェントの割合がほぼ一定になっていることを見ると、自営業はそれ以上の成長に向かうより大きな企業への過渡期の姿ではなく、自営業であることをその企業の目的の重要な属性として持つものであることを示しています。

 その目的とは、豊かな消費生活を送ることではなく、自分らしく働くことです。

 アメリカの自営業の中で最も安定しているのが三つの分野です。

 第一は、専門的知識や技術を伴う企業サービスの分野で、この自営業者の人数は約200万人、この分野の全就業者の約20%を占めています。

 第二は、教育、健康などの社会的アシストの分野で、同じく約100万人、10%を占めています。

 第三は、その他で、同じく100万人、10%です。

 わかりやすく具体的に言えば、個人でも始められるような、会計コンサルタント、法律コンサルタント、医者、個人の家庭教師、健康ヒーリング業などが、アメリカのフリーエージェントの中心になっています。

 フリーエージェントとして分類されるものには、このほか、農業、建築業、タレント、芸術家、著述業、外食産業、コンビニ経営などもありますが、今の不況下でも減少せず、企業に勤めるよりも高収入を維持しているのは、前述の三つの分野です。

 ここまで読んで、多くの人は、そういう仕事につけたらいいなあと思ったと思います(笑)。もし確実にそうなれる展望があるなら、そのために、貯金を全部はたいても、借金をしてでも取り組みたいと思った人が多いと思います。

 そうです。フリーエージェントとして働きたいという欲望が、豊かな社会のあとに来る、これからの社会の大きな需要になってくるのです。

 フリーエージェントになるために専門的な知識や技能を身につけたいという「修行」と「起業」が先進国の新しい内需となり、その内需に応える産業が次々と玉突き現象的に誕生してくるというのが、先進国における経済発展の未来図です。(つづく)

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森川林 20101027  ▽
 フリーエージェントの割合が全就業者の1割だという点について、次の説明を追加しました。
====
(フリーエージェントの割合は、「U.S. Economic Account」の「http://tinyurl.com/24yz8co" target="_blank">Table 6.7D. Self-Employed Persons by Industry」によるものです。しかし、「フリーエージェント社会の到来」を著したダニエル・ピンクによると、アメリカにおけるフリーエージェントは、全就業者の4分の1で約3300万人と言われています。これはフリーエージェントの定義の仕方の違いによるものと思われます。2010/10/27追加)

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日本の未来の見取り図(3)―フリーエージェント社会 as/1052.html
森川林 2010/10/23 05:43 
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 日本の社会がこれから創造する内需の中身のひとつは修行(自己の向上)でした。もうひとつは、起業です。

 アメリカは今では自由なベンチャービジネスの社会だと思われていますが、1980年に入るまでは、律儀なオーガニゼーション・マン(組織的人間)の時代でした。

 会社は従業員の雇用を保証し、従業員は会社に忠誠を誓い、毎日定時に出社し、退屈な仕事をきちんとこなし、同じ会社に何十年も勤めることによって、次第に安定した豊かな生活を送れるようになる、という価値観の時代でした。

 日本はアメリカよりも10年遅れていると言われますが、2000年代、小泉政権時代の自由競争主義の導入前は、やはりオーガニゼーション・マンの時代でした。

 アメリカは、企業がそれまでの温情主義を捨てて、従業員のレイオフに踏み出した1980年代は、IT産業が花開いた時期であり、その後に続く金融工学革命の幕開けの時期でもありました。そのため、アメリカは大企業中心の社会からベンチャービジネスの可能性のある社会に進化しました。

 一方、日本は自由競争社会の道を開いたものの、新しい産業という受け皿がなかったために自由競争は、大多数の日本人にとって雇用の不安定化と生活の破壊を生み出しました。日本は、アメリカのようなITや金融という新しい産業がない中で自由競争に踏み出したため、その自由化は少数の富裕者と多数の貧困層のますます広がる格差を生み出すことになったのです。

 しかし、大企業中心の組織的人間の時代はもう戻ってきません。それは経済の性質が変わってしまったためです。

 つまり、先進国では大量の工業製品を需要する、豊かさを目指す社会が終わりを告げたために、その需要に対応していた大企業中心の組織的な大量生産の時代が終わったということです。

 現在、そういう豊かさを目指しているのは、中国、ブラジル、インドなどの成長途上国で、これらの途上国の人口が著しく多いために、経済の覇権が移りつつあるかのような印象を受けますがそれは錯覚です。

 これらの国では経済の拡大が進んでいるので、動いているマネーば巨額ですが、それはアメリカや日本で既に終わった過去の祭りがただ規模の大きくなった人口で繰り返されているだけです。そこには、新しい時代の指針となるような創造性はありません。

 これを象徴する一つが万博です。1970年の大阪万博の入場者は6400万人でした。2010年の上海万博の入場者は、7千万人から8千万人になると言われています。しかし、これは量で比較する性質のものではありません。万博の社会に対する影響力の質が既に違ってきているのです。

 一方で古い形の経済発展を始めようとする巨大な新興途上国、他方で古い経済発展が終わったものの新しい産業が見出せない老いた先進国、という二つの世界が併存しているのが現代の構図です。

 しかし、老いた先進国にも新しい産業の芽は育ちつつあります。それがフリーエージェントの社会です。(つづく)

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勉強よりも読書と対話 as/1051.html
森川林 2010/10/22 12:56 
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 小学校低学年の子供のお母さんで、勉強の重点というものを勘違いしている人がかなりいます。

 その原因の一つは、学校です。

 まず学校で、訳のわからない宿題を出すところがかなりあります。例えば、小学校2年生までの子に、本を読んでの感想を書かせる宿題を出すなどという勉強です。

 子供をよく見ていれば、その勉強が苦痛かどうかはすぐわかります。子供が苦しんでやっている勉強なら、それは無理があるということです。そういう勉強は、やらないのがいちばんです。

 小学校2年生の感想文は、みんな親が手を加えています。そういう宿題は、最初から子供にやらせずに親が書いてあげればいいのです。子供の実情を知らない学校の先生に合わせる必要はありません。

 感想文を書かせる時間があったら、その時間を楽しい読書や親子の対話の時間にあてた方がずっといいのです。形に残るものだけが勉強ではありません。

 もうひとつの原因は、親の多くが、低学年の勉強があとあとまで影響すると思っていることです。

 小学校3、4年生までは、親がついて勉強させれば必ず成績は上がります。しかし、その成績にはあまり意味がありません。小学校中学年までは、そんなに熱心に成績を上げても仕方ないのです。それよりも、読書や対話で考える力をつけていくことです。

 学校の勉強も、小学校5年生ごろからは考える勉強が中心になります。本当に実力の差が出てくるのは、このころからです。考える勉強が中心になると、それまで勉強で成績を上げてきた子供よりも、読書や対話で考える力をつけてきた子の方が成績が上がってきます。

 頭をよくしておけば、英語なども中学生に入ってから十分間に合います。同様に、数学についても小学生のころまでは普通でも、中学生になってからがんばればすぐに成績は上がります。大事なことは、成績をよくしておくことではなく、頭をよくしておくことです。

 低学年から勉強をさせすぎるいちばんの問題は、子供に勉強だらだらやる習慣をつけさせてしまうことです。

 小さいころから成績をよくして自信をつけさせておいたほうがいいと考えるのは、親に自信がないからです。つまり、親が自分で勉強して力をつけた経験がないから、早めに自信をつけさせたいと考えるのです。

 今は、ひとりっ子の家庭が多いので、親はどうしても自分の子供と学校の成績しか見られません。しかし、本当の実力はその成績の中にあるのではなく、子供の考える力の中にあります。

 考える力が、最もはっきり出てくるのは作文です。作文がうまいかどうかということではなく、楽しんで書ける子であれば、教科の今の成績がどうであれ、心配はいりません。

 しかし、作文の課題によって、「難しい」とか、「わからない」とか、「やりたくない」とか、「長く書けない」などと言う子は、今の学校の成績がどうであれやはり実力不足です。

 しかし、心配はいりません。そういう実力不足の子が大多数だからです。

 そういう子供たちが、毎日の暗唱や問題集読書などで少しずつ長く自分らしい文章を書けるようになってきます。これが作文の勉強です。

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子育て(117) 

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未来の学校の夢(その1)―寺子屋の復活 as/1050.html
森川林 2010/10/21 17:02 
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 未来の学校の夢を今見ました。夢の中で、自分が中学生だったころに戻っていました。しかし、世の中だけは未来の社会になっていたようです。


 なつかしい友達のK君がいました。K君に、「なんだか過去から来てしまったみたい」と話すと、K君は、なぜかすぐに納得してくれました。

 学校の授業は、早めに終わりました。午後2時か3時ごろです。みんな、思い思いに家に帰ろうとしています。

「あれ、部活なんかないの」

と聞くと、K君は、

「もちろん、そんなのはないよ」

と言いました。

「学校の先生だって早く帰りたいし、スポーツをすることを強制されたり、試合やコンクールに向けて競争をさせられたりするのは嫌だから、部活は趣味のものを除いてほとんどなくなったんだ」

「ふーん」

 では、塾や習い事やスポーツクラブなどが早めに始まるのかと聞くと、そういうものもほとんどないそうです。

 昔の子供たちの生活は、学校の部活、塾の勉強、スポーツクラブの練習、家庭のゲームなどが中心でしたが、今の子供たちの活動は、近所の子供どうしの遊びや勉強や読書や仕事などが中心になっているということです。

 不思議に思いながら、K君についていくと、一軒の家に入っていきました。そこは、一種の寺子屋のようになっています。

 近所のいろいろな年齢の子が、思い思いに集まっています。小さい子は、おにごっこなどをしています。中に、そういう小さい子供たちのリーダーになっているような少し大きい子が入っています。

 もちろん、遊びは自由に参加できるようで、数人の子が集まって、庭に放し飼いになっているヤギやウサギにえさをやっている光景も見えます。何をするのも自由なようです。

 部屋の中に入ると、数人で集まって勉強しているグループがありました。教える先生などは、特にいないようです。

 勉強していてわからないところがあると、一緒のテーブルにいる友達に聞いたり、よそのテーブルで勉強している高学年の子に聞いたりします。

 ネットは自由に使えるらしく、中には息抜きのゲームをしている子もいますが、たいていの子は友達どうしで遊ぶ方が楽しいようです。

 大人も、いるにはいます。しかし、子供たちに何かを指示することは、ほとんどないようです。この寺子屋の主人らしい人は、のんびり本を読んだり、小さい子と遊んだりしています。

 寺子屋は、いろいろな年齢の子供たちで運営されているので、大人は特に普段は何もしなくていいのです。

 高校生のグループになると、自分たちで計画して世の中の仕事体験に行くようです。いろいろな仕事を経験するなかで、自分が何に向いているかだんだんわかってくるので、それを大学進学の参考にするようです。だから、寺子屋の中には高校生はあまりいません。

 大学生も、ほとんどいません。専門の学問は特定の大学でやるので、その大学のある都会に出て行くのです。

 しかし、時には寺子屋に遊びに来る大学生もいます。みんな近所で昔からの幼なじみらしく、ニックネームで親しげに呼び合っています。

 こういう寺子屋は、ほかにも近所にいくつかあるようですが、どの寺子屋に行くかは子供たちの自由で、中には時々行く場所を変える子もいます。しかし大部分は、自分にとって最も居心地のいいところにずっといるようです。

 夕方になると、みんな思い思いに家に帰り出しました。兄弟の少ない子は、よその家に泊まり合いをすることも多いようです。(つづく)

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教育論文化論(255) 

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脳の働きから見た暗唱の仕組み as/1049.html
森川林 2010/10/20 11:50 
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 言葉の森では、子供たちの毎日の自習として暗唱の指導を行っています。

 この暗唱がなぜできるか、そしてどういう効果があるかということについて、脳の働きから考えてみたいと思います。

 まず左脳は、言語脳で言語の処理を中心に行っています。左脳は、右脳よりも強力ですが、その分活動が粗いので、主にβ波を出しているのではないかと思います。(「脳と音読」(川島隆太・安達忠夫)P176によると、音読などの言語的活動を行うと脳が活性化するそうです。しかし、これは、左脳がβ波が出しているとは言い切れないかもしれません。なお、脳が活性化するということと、音読をすると頭がよくなるということは、関係がないことのように思います。2010/1022追加)

 左脳は、デジタル的な処理をしているので、短期記憶に制約されています。だから、言語処理をするときは、逐語的に少しずつ処理しては忘れていきます。

 例えば、物語を読むとき、数語又は十数語の文字列から次々とイメージを作り、前の文字列はどんどん忘れながら読んでいきます。だから、最後にストーリー全体はわかっているものの、個々の文字列は記憶に残っていないのです。

 次に、右脳です。右脳はイメージ脳で、イメージや音楽の処理を行っています。

 右脳の処理はアナログ的なので、短期記憶に制約されません。例えば、景色を眺めているとき、その景色の中にある無数の要素がひとまとまりに頭の中に入ってきます。

 「青い空。雲がぽっかり浮かんでいる。遠くで鳥の声が聞こえる。静かに風が吹いている。もう秋だ。キンモクセイの花の香りがする」というような大量のイメージが一瞬にして右脳のイメージとして処理されます。

 しかし、右脳の処理は静かなので、α波やΘ波を中心とした脳波になっているのだと思います。(「脳と音読」によると、空で覚えた文章を音読しているときは脳が活性化せずにリラックスするそうです。しかし、これは、右脳がα波やΘ波を出しているとは言い切れないかもしれません。2010/10/22追加)。音楽を聴いていると心がリラックスするのはこのためです。ただし、歌謡曲のように歌詞という言語のあるものは左脳が働くので、クラシックのような曲だけのものの方が脳のリラックスにはいいようです。

 記憶術の仕組みは、アナログのイメージはいくらでも記憶に残るので、そのアナログのイメージに、覚えにくいデジタルの記憶を結びつけるというものです。

 さて、暗唱は、言語をデジタル的に覚えるものなので、一度で覚えられるのは短期記憶の容量となる7文節ぐらいまでに限られています。だから、30-50文字なら一度で覚えられますが、これが100字ぐらいになると短期記憶の容量を超えてしまいます。50字と100字は、単に量が違うだけでなく質が違うのです。

 しかし、この100字の文章も十数回繰り返すと、丸ごと暗唱できるようになります。同様に、300字や900字も手順を踏んで回数を重ねれば、子供でも大人でも誰でも例外なくすらすらと暗唱できるようになります。できないのは単に繰り返すという根性がないだけです(笑)。

 では、この300字又は900字の暗唱ができるようになったとき、脳の働きはどうなっているのでしょうか。

 900字の文章をすらすらとよどみなく暗唱しているとき、人間はこの文章を左脳で言語的に処理しているのではありません。右脳でひとまとまりのイメージか音楽として処理しています。だから、長い文章でも思い出そうとする気持ちなしに、自然にすらすらと言葉が口をついて出てくるようになるのです。

 これを繰り返していると、やがて必要に応じてすぐに言語の右脳処理が行われるようになるのだと思います。

 「古代への情熱」を著したシュリーマンは、もともと記憶が苦手だったようですが、大声で暗唱の練習をしているうちに、何ページにもわたる文章でも数回読めば覚えられるようになったそうです。

 本多静六は、若いときドイツに留学しましたが、経済的事情のために途中で留学を中断することになり、特別の卒業試験を受けることになりました。そこで、最も難しいと言われる教授の経済学の教科書を丸ごと暗唱しようとしましたが、最初は数行も覚えられません。何度も絶望感を抱きながら繰り返しているうちに、1週間ほどたつと急にすらすらと何ページも暗唱できるようになったそsうです。

 しかし、これは記憶力がよくなったというよりも、言語の処理の機構が変わったということだと思います。

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森川林 20101022  ▽
 「左脳がβ波を、右脳がα波やΘ波を出す」という部分は厳密な話ではないので、補足を追加しました。
====
(「脳と音読」(川島隆太・安達忠夫)P176によると、音読などの言語的活動を行うと脳が活性化するそうです。しかし、これは、左脳がβ波が出しているとは言い切れないかもしれません。なお、脳が活性化するということと、音読をすると頭がよくなるということは、関係がないことのように思います。2010/1022追加)
(「脳と音読」によると、空で覚えた文章を音読しているときは脳が活性化せずにリラックスするそうです。しかし、これは、右脳がα波やΘ波を出しているとは言い切れないかもしれません。2010/10/22追加)

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暗唱(121) 日本語脳(15) 

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9月の森リン大賞(小1-小5) as/1048.html
森川林 2010/10/19 14:42 
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 9月の清書をもとにした森リン大賞です。森リンの表現点の高い人は、自然に実例も個性的なものになるようです。
 小学校中高学年の人は、みんなそれぞれ面白いダジャレを工夫しています。



9月の森リン大賞(小1の部56人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1位●かぞくのすきなものきよれ6128842445392
2位●生まれかわった小学校あおの みき6027341435196
3位●じどうかんにいったことあじさい6046943435089
4位●ドラキュラのこときゆけ5939742445281
5位●バイオリンコンクール清良5935938465277
6位●山のぼりのたんけんなりと5827437435080
7位●せんそうながた5817848434880

9月の森リン大賞(小2の部107人中)
順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1位●仙台に行ったよ!コッピー6870638657586
2位●ヤドカリさん、いっぱいのっかれーーとらたいがくん6749841536596
3位●大好きなクラスしゅうちゃん6753243506387
4位●たんけんごっこ長谷川 千尋6781946516292
5位●たのしみにしてた二学期ポッキー6644742476189
6位●とくいになりたいそろばんレモン6657744465795
7位●たび人はやさしい王子さまゆこぷん6583546436186
8位●大雨かろけ6542843506081
9位●『ろくろくび』の首でまっているおまつりパンダ6572547475990
10位●2はく3日のたのしいキャンプリリア6464038506574



9月の森リン大賞(小3の部149人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1位●二時間ずっと外の時・・・ぷっくりん7378644578783
2位●DSよりボードゲームふうこ7379448596893
3位●とくいなことなみま7266242567587
4位●ノーベルからソールマンへりすっぴ7282648526890
5位●アイロンビーズを作ったぞりめい7179647496887
6位●「アルフレッドのゆいごんじょう」を読んだレモネード7191943536789
7位●おかしの家はやっぱりヤダきやま7158447476296
8位●ぼくのトランペットイナズマなおき7061541517487
9位●ノーベルを読んでアルセウス7052846577083
10位●家でアイス作りしたいなスティッチ7053942506590



9月の森リン大賞(小4の部141人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1位●私の家族の好きな食べ物なっち7875141649287
2位●くっくっくっ。まめっち7780248597995
3位●しゅ味を楽しもう!フックー76126751598580
4位●1人3役ゆかり7665344837990
5位●美しい心の作り主メゾピアノ7694851557584
6位●自分のオリジナルさやか7564939559386
7位●広島風おこのみやきまあやん7485742527584
8位●ふしぎな私の家族スヌーピー7488247467086
9位●秋の虫クリスタル7499442556584
10位●好物めがね7360041628177


★1位の作文は、冒頭に要約の部分が残っていたので、代表作品にしませんでした。次回は、清書の場合、要約は省略するか自分なりの説明として書いていきましょう。

9月の森リン大賞(小5の部143人中)

一番は面白い?
ぴょんぴょん

「うぅん、、、。あと2センチで一番、、、。」
私には、あと2センチで一番になれるものがある。それは、身長だ。自分でも高くてよかったとひそかに思っている。そのために毎日努力しているのだが、その内容があまりにおかしいので、自分でも少々きまり悪くなってしまう。例えば、「コーヒー、紅茶を飲まない」。これは、カフェインという物質がせに悪いえいきょうを与える。ということを母から聞いたからだ。それを聞いてからは父のコップからコーヒーをちょびっと飲むのもやめた。次に、「早寝早起き」。せがのびる成長ホルモンが出るのは十時からだと言われて、読書を早めに切り上げてねるようにしている。「ココアを飲まない」。は、最近、ココアにもカフェインがふくまれていると知って、やめることにした。さらには、ノンカフェインコーヒーまで、良くねむれないという理由でやめてしまった。でも、そんなめちゃくちゃな方法でもせはのびたらしく、身体測定で図ったら、2学期と比べて4センチもせがのびた。私のクラスで一番せの高い子は、女子の中でも飛びぬけて高く、クラスで2番にせが高いはずの私とも5センチの差があったのだが、2学期には2センチにちぢまった。このぶんだと冬にはぬかせるかもしれない。私は心の中で、
「やったぁっ。」
と、ガッツポーズした。

 だが、多分どんなにがんばっても、クラスの先生には勝てない。先生はせがとても高くて、185センチもある。とてもせが高い上に、鼻も大きいのでまるでキリンのようだ。ジャンプすれば教室の天井にもとどくし、教室のドアから入ってくるときも、あと6センチものびたらドアにつかえてしまうという感じだ。私がどんなにがんばっても先生だけはぬかせないだろう。私は、先生のせの高さのひみつを聞き出そうと思って、
「先生、いったいどうしたらそんなにせが高くなるんですか。」
と聞いてみたが、
「さぁねぇ、、。わからないなあ。」
と先生はごまかし笑いをしてはっきり教えてくれなかった。そこで、思いついたのだが、私が先生のことをこんな風に思っている何て、先生は全く知らないだろう。なぜなら、私は、学校とは人格がちがってしまうからだ。そうするつもりはないのに、なぜか、学校では自分が出しにくいなぁ、、。と思うと、もう一人の自分がひっこんでしまうからだ。今は、二重人格なんてなかなか面白いと思っている。それに、二重人格もクラスで、いや学年で一番だと思う。

 そして、私は、母にも、面白い一番になったことはないか聞いてみた。すると、母は子どもの頃、植物や野鳥の名前をよく知っていて、それが一番だったそうだ。特に野鳥のことが大好きで、日本野鳥の会に入りたかったらしい。そのために手帳まで取り寄せたと聞いて、私は、
「わざわざ手帳まで取り寄せるなんて、野鳥が、そりゃ、チョー好きだったんだ。すごいなぁ、、。(そり野鳥好きだったんだ。)」
と感心してしまった。母の学校には「緑のカード」というものがあって、植物や生き物のことを記録するカードだったそうなのだが、そのカードの枚数も、母は一番だったらしい。本当に野鳥や植物が大好きだったのだろう。

 私は、それぞれの特別な一番は、その人の個性を表すとても大事なしょうこだということが分かった。これから私は、もっと面白い、個性的な一番を作ってみたい。


順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1位●しつけよりも心が大事ミント8090557657189
2位●一番は面白い?ぴょんぴょん79137952588386
3位●あいさつは心の言葉まーりん79108748698092
4位●人のあいさつかこちゃん79117141637683
5位●あいさつ習慣のちがいひんこ79103158516879
6位●気分は一位ききほ781223396211283
7位●一番とるのはむずかしいさたく7880841668983
8位●日本とヨーロッパの犬の躾なぞのたびびと78107847608781
9位●Vゴールとありの助け合いがいあ78102941588586
10位●一番になったことムスカ7877644718584


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森川林 2010/10/18 12:04 
修 削



 言葉の森は、作文教室です。その目的は、個性・知性・感性を育てることです。

 保護者の多くもこの考え方に賛同してくださるので、勉強する子供たちはどちらかと言えば、作文が得意で好きだからという子が多いようです。

 しかし、もちろんその一方で、国語や作文が苦手だからとか、受験で作文や小論文があるから受講するという子もいます。そういう子供たちも、受験に合格したから終了というのではなく、その後も続ける子が意外と多いのです。それはやはり、作文の勉強の中で、成績向上や受験合格を超えた子供の成長を感じるからだと思います。

 つまり、勉強の途中経過としての目標は、成績や受験ですが、もっと先に勉強の本当の目的としての成長や向上があるということです。

 この子供の成長や向上を考える場合、勉強の中でめざすものは、子供たちが大人になったときの社会の状態と無縁ではありません。

 江戸時代の末期には、オランダ語を学んだ人と、英語を学んだ人と、漢籍を学んだ人と、剣術や馬術を学んだ人がいました。それぞれ熱心に学んだはずですが、学んだものによってその後の人生が大きく左右されました。

 時代が変化しないときの学び方と、時代が変化するときの学び方は、百八十度を違います。そして、今は時代が激変しているときです。

 昔は、勉強していい学校に入れば、いい会社に入り、一生安泰だという時代がありました。そのイメージが今でも漠然と残っているので、ほとんどの親子が大学合格までしか目標にしていません。そして、その大学合格になるべく近い高校、中学、時には小学校への合格が勉強の目標になっています。

 その目標は、決して間違いではありません。しかし、本当の目的はその先にあるのです。合格の先にさらに目標があるという考え方と、合格が当面の目標でその先は合格してから考えればいいという考え方とでは、合格までは似ていても将来百八十度違う方向に進む可能性があります。

 だから、言葉の森は、子供たちの成績を上げたり受験に合格させたりする以上に、将来の社会がどうなるかということと、そこで子供たちがどのように生きるかということを、つまり、現在と未来の政治・経済・社会をひとつの重要な前提として考える必要があると思っています。

 つまり、作文の勉強をするためには、他の教科も含めた勉強の全体像を把握している必要がありますが、さらに、現在の社会と未来の社会の全体像を把握しておく必要があると考えているのです。

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手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
■小1から高3まで、年間の作文指導と結びついた作文検定
●評価サンプル
●知識偏重の教育から思考力重視の教育へ
AIと独自アルゴリズムを組み合わせた「日本語作文検定」がリニューアル


●【重要】7月の新学期から作文用紙と封筒用紙の配布を廃止します――手書きの人は作文ノートの利用をおすすめします
●森からゆうびん2026年2月
●思考力を育てる作文教育

●本で最も進んでいるオンライン教育――少人数の対話と個別指導 無料体験学習 受付中。
●詰め込む学習から、創造する学習へ。小1から高3のオンライン少人数教育。小1から高3のオンライン少人数教育。
●担任制で対話のある、5人以内の少人数オンライン教育

●小学1、2年生は作文を始める適齢期です
●小学3・4年生は、作文がいちばん伸びる時期です
●小5・小6から、作文は「考える作文」に変わります。

●高校入試につながる作文力を、中学生から
●入試小論文に対応した作文評価を提供する作文検定(高校向け)
●入試小論文に対応した作文評価を提供する作文検定(塾高校向け)

●学校のための日本語作文検定(学校向け)
●学年ごとの「書く力」が一目でわかる(学校向け)
●総合型選抜・小論文評価業務に関するご提案(大学向け)

●学習塾のための日本語作文検定(塾向け)
●「書ける」ことが塾の強みになる(塾向け)
● 小1からのオンライン作文で、「読む力・書く力・考える力」を一生ものにします(生徒向け)

全国初の本格的な日本語作文検定作文の客観的評価で、誰でも作文が好きになり実力がつく。特許取得の独自のアルゴリズムとAIによる対話型600字講評。(学校塾向け)
●担任制で対話のある、5人以内の少人数オンライン教育 言葉の森
●詰め込む学習から、創造する学習へ。小1から高3のオンライン少人数教育。

●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
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●国語の勉強法
●父母の声(1)

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●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
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