ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 1122番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/29
毎日の自習で力をつける―頭をよくする作文の勉強(その4) as/1122.html
森川林 2011/01/13 18:24 



 言葉の森の毎日の自習には、暗唱のほかに、読書や問題集読書があります。これらは、いずれも本人が希望して取り組むことにしていますから、時間的に忙しくてできないという場合は、自習をしなくてもかまいません。毎週しっかり作文を書くというだけでもいいのです。

 実際、受験の1年前になると、子供たちには読書をする時間的余裕がなかなかとれなくなります。しかし、本当に本の好きな子は、そういうときでも空き時間を見つけては本を読みます。読書の量は大幅に少なくなりますが、読書をすることが自分の精神生活にとって欠かせないものになっているのです。こういう子は、受験のあとも確実に伸びる子です。ですから、読書については、本人の希望にかかわらずできるだけ続けるように言っています。

 問題集読書というのは、言葉の森で独自に行っている文章の読み方です。小学校高学年になると、その学年にふさわしい本がなかなか手に入らなくなります。それでも、物語文の本はそれなりに書店などにありますが、高学年の生徒が読んで知的な面白さを感じるような説明文の本が書店にはまずありません。中学生や高校生になると、岩波ジュニア新書のようなシリーズで説明的な文章に触れる機会も増えてきますが、それでも小学校高学年、中高生が読める説明文の本はかなり不足しています。

 ところが、入試問題集の文章には、この面白い説明文がかなりあります。出典となっている文章は、もともと大人向けに書かれたものが多いので、子供が普段の生活で本として読むような機会はまずありません。しかし、その本の中で、子供にも理解できる部分が問題文になっているので、問題文の文章自体がひとつのエッセイのようなものとして読めるのです。

 また、入試問題ですから、バランスを考えて、説明文と物語文が同じぐらいの割合で載っています。問題集で物語の一部を読むことは、本を一冊を読み終えたときに感じる読後感がないという点で読書の代用にはなりません。だから、読書は読書で独自に行っていく必要があります。しかし、問題集で読む物語の一部は、いわばその物語のクライマックスになっていることが多いので、感情の動きなどをかなり深く感じ取ることができるのです。

 この問題集読書で大事なことは、やはり繰り返し読むことです。全国の入試問題ですから、全体のページ数はかなりあります。それを1年間かけて毎日4-6ページずつ読んでいくという読み方ですから、毎日気長に読んでいけば、年間を通して1冊の問題集を3、4回繰り返して読むことができます。この繰り返しの回数が、読む力をつけるには重要なのです。

 言葉の森では、ただ読むだけではあとに残らないので、読んだ文章をもとに四行詩を書くようにしています。深く読んでいる子は、やはりいい四行詩を書いてきます。しかし、大事なのは、まず文章を読むことです。書くことは、その結果ですから、時間がないときは、読むだけでも十分です。この問題集読書を続けていると、文章を読む力が必ずついてきます。(つづく)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
言葉の森の特徴(83) 

記事 1121番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/29
笑いのある対話と勉強を as/1121.html
森川林 2011/01/12 22:27 



 今、日本では、2、3歳で、言葉が出ない、表情が少ない、反応があまりないという子が増えているそうです。そういう子供たちが成長して学校に行くようになると、さまざまな形の学習障害を引き起こす可能性が高いと言われています。

 その原因ははっきりしていませんが、0-2歳でテレビ・ビデオの音声が長時間流れている環境にあることと大きな関係があるのではないかと疑われています。

 しかし、これらの子供たちも、2歳のころまでに、テレビを消して、親が語りかける時間を増やすと、多くの子が普通の正常な成長に戻るそうです。ところが、年齢が3歳になると治る可能性は五分五分になり、4歳以上になると治る可能性は低くなると言われています。

 乳幼児期は、人間の成長の土台を形成する時期です。この時期に、不自然な人工的環境に置かれることがいかに大きな問題になるかということがよくわかります。乳幼児がいる家庭では、テレビやビデオはヘッドホンで聞くというような配慮が必要です(本当はテレビなど家庭に置かないのがいちばんいいと思いますが)。また、CDなどの音声教材も、幼児期に利用することは避けた方が無難です。幼児期からの英語教育なども、かなり不自然な環境を子供に強いることになります。

 いちばんいいのは、人間の親と自然の音を中心とした日本語の環境で過ごすことです。

 ところで、この2歳で言葉が出ない、表情が少ない、反応がないという子を元に戻すときの親の対応のポイントは、子供に話しかけて子供を笑わせることなのだそうです。お母さんの話しかけることによって子供が笑うようになると、子供は劇的に改善するそうです。

 これは、乳幼児期に限らず、子育て全体に言えることのように思います。小学生の子供との家庭での対話も、親が子供をときどき笑わせるような形で進めていくと、子供の知力は発達します。勉強も同じです。笑いのある勉強が、子供の学力を高めていくのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
子育て(117) 
コメント71~80件
……前のコメント
自習室が利用し aeka
いつもありがとうございます。 私はよく自習室を利用していま 1/19
記事 4936番
言葉の森の作文 森川林
 作文小論文試験の新しい評価の仕方は、AIによる評価です。小 1/19
記事 4939番
【合格速報】秋 らっこ
合格おめでとうございます。  目標を定め、決めたことを必ず 1/15
記事 4926番
ChatGPT 森川林
 世界では、ChatGPTを使って学生がレポートなどを作らな 1/13
記事 4930番
プログラミング 森川林
 プログラミングクラスに参加する子は、男の子がほとんどなのは 1/11
記事 4929番
【合格速報】秋 sasa
 合格おめでとうございます!  小学校二年生から作文を担当 1/10
記事 4926番
小学3、4年生 kaze
作文の書き方をいくつか見比べてみると、みな、言葉の森の指導方 1/9
記事 4916番
小学3、4年生 森川林
 私は、人を批判することは好きではありませんが、学校の先生や 1/9
記事 4916番
短文を書く練習 森川林
反論は、いつでもどうぞ。 1/8
記事 4911番
森川林
「作文の勉強は高校生まで続けよう」という記事の動画の音声が割 1/8
記事 番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習