国語の成績の根は読書。
読書をせずに国語の勉強をするのは、
根がないのに、
枝ぶりをよくしよとするようなもの。
中学受験を終えた子が言葉の森に来るきっかけは、ほかの教科の成績はよかったのに国語だけが悪かったということが多いです。
高校までの一貫校なので、これからじっくり勉強したいというのです。
昨日も、そういう新中1の子が教室に来ました。
教室でこれからの勉強の手順を説明したあと、
「あ、それから毎週、そのときに読んでいる本を持ってきてね」
すると、
「本ですかあ。うちに本ないんです」(笑)
教室にある本を貸してあげました。
それから、こんな子もいます。
やはり、「本を持ってきて」と言うと、
「本は、『朝の10分間読書』で学校で読んでいるから、うちでは読まないんです」
次のような子は、かなり多いです。
「勉強が忙しくて、本読めないんです」
受験期にはそういうことはありますが、受験中でも何でもない子が、勉強が忙しくて本が読めないとなると、かなり問題です。
国語の成績がいい子は、実は国語の勉強のようなことはしていません。本が好きで毎日本を読んでいるだけです。
例えば、1日30分本を読んでいる子がいたとします。
一方に全然本を読まない子が、週に2回各1時間半、塾や予備校で国語の勉強をしていたとします。
最初の子の方が、あとの子の2倍以上、文章を読んでいる時間が長いのです。
こういう裾野の部分が全然違うために、ちょっと国語の勉強をしたぐらいでは国語の実力はつかないのです。
そこで、今日のテーマは、読書と国語。
1、読書や国語についてひとこと、
又は、
2、「ど、く、しょ」又は「こ、く、ご」で五七五、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
もちろん国語の成績を上げるコツはあります。
それは、実際に国語の問題を解かせて、どういうふうに答えるかを理詰めに説明する方法です。
でも、それは、慣れればだれでもすぐにできるものです。
ところで、読書だけでは、国語の成績が伸び悩むときが来ます。それは、中学、高校と学年が上がったときです。
このころになると、読書の量ではなく質が問題になってくるので、難しい文章を読む時間がないと、国語の力がつかないようになるからです。
だから、国語の勉強に結びつく読書は、好きな本の多読と、難しい文章の復読(繰り返し読むこと)です。
そして、受験前になったら、過去問をやって解答のコツを理詰めに教えてもらえばいいのです。
2日間の雨も上がり、今日は青空が見えてきました。
今日は暖かないい天気になりそうです。
それでは、今日も読書を楽しみながらいい1日をお過ごしください。
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1、最初は子供もやる気があります。しかし、そこでやらせすぎずに、必ず八分目で止めておくことです。
2、注意する、直す、教えるという姿勢があると、どうしても叱ることが多くなります。いつも笑顔で見守るだけにしましょう。
3、親の都合で休まないこと、休んだらほかの日に埋め合わせをしないこと。毎週決まった日の決まった時間に続けましょう。
4、毎日の勉強には、毎日の声かけが必要です。そして、音読や暗唱がどんなに下手でもいつも明るく褒めてあげましょう。
▼その1、勉強は八分目で止めること
子供は新しいことが好きです。初めての勉強では、普段とは違う熱心さで取り組みます。しかし、そこで、親がそのままやらせてしまうと、最初の勉強で飽きてしまい、そのあとの勉強の意欲が低下します。これは、勉強でも、遊びでも同じです。「もうちょっとやりたいなあ」というところで止めておくのが親の役割です。
また、親は、子供が最初に無理してがんばったところまでを当然できるものと思い込み、次の勉強でもそこまでやることを要求しがちです。すると、子供は、がんばると損だということを学習してしまうので、かえって手を抜いて勉強するようになります。最初からどこまでやるかという基準を決めておき、そこまでできたら褒めるというようにしましょう。
▼その2、注意しない、直さない、教え込まない
子供のやることは欠点だらけです。字を間違えたり、読み方が下手だったり、教えたことがなかなかできなかったりします。教えたことが何度言ってもできないとき、親はついもっと熱心に教えようとします。しかし、なかなかできないのは、教え方のせいではありません。子供の努力不足でもありません。ただ子供にまだ受け入れるだけの準備がないだけなのです。
欠点を直していると、子供はだんだん勉強が嫌いになり、親は熱心にやればやるほど叱る回数が多くなってきます。その結果、子供も親もくたびれてしまい、かえって勉強が続かなくなってしまうのです。だから、どんなに欠点があっても、いつもにこやかに、いいところだけ褒めて励ましていくことです。そして、褒める一方で、気長に毎日の音読、暗唱、対話、読書の自習を続けていくことです。勉強は、教え込まずに気長にやっていくことが大切です。
▼その3、親の都合で休まずに、決めたルールを守る
親子だと、ついなれあいが出てきます。自分の子供を教えるときでも、他人の子供を教えるようなつもりで、いつも決まった曜日の決まった時間に始めるというルールを守りましょう。そのためには、勉強の習慣が定着するまで、アラームなどをセットしておき、うっかり忘れのないようにすることです。
どうしても親の都合の悪い日は、きちんと理由を説明して子供を納得させたうえで休むようにしましょう。その場合でも、休んだ分をほかの日に埋め合わせることはやめましょう。一度でもそういうことをすると、いつでもそういうことをしたくなります。決めたことは必ず守るという親の姿勢を見て、子供も正しい生活習慣を形成していくのです。
▼その4、毎日飽きずに声かけ、毎日飽きずに褒める
子供は、一度決めたことを自動的にずっと続ける機械のようなものではありません。毎日の自習は、親が毎日声をかけるから毎日できるようになるのです。声をかけない日が何日か続けば、すぐに習慣は途絶えてしまいます。毎日の自習を習慣にするためには、朝ご飯の前や夕ご飯の前など、確実にできる時間を確保しておくことです。「いつかやっておきなさい」という言い方はいちばんダメです。また、親自身、自分の声かけが習慣になるまでは、アラームをセットしておくなどの工夫をすることです。
毎日の声かけと同じように大事なことが、毎日褒めることです。子供が音読や暗唱をしたら、その読み方がどんなに下手であっても、必ず、「よく読めたね」「だんだん上手になってきたね」と褒めてあげましょう。不思議なことに、注意しても直らないことが、褒め続けるだけで直っていくのです。
八分目、直さない、決める、褒める、この4つですべてがうまく行く
八分目でとどめる、注意したり直したりしない、決めたことをまず親自身が守る、いつも明るく褒める。この4つの姿勢が身につけば、ほかの勉強も生活習慣もすべてがうまくできるようになります。そして、いつもにこやかに親子で対話を楽しむような生活ができるようになります。親は楽しくのんびり褒めるだけ、子供は素直でいい子で何でも熱心に取り組む、そういう理想の親子関係ができるのです。
この土台ができるのは、子供が小学校低学年のうちです。低学年のころは、親の都合で何でも進めることができます。子供は、親に言われたことなら何でもします。そういう時期にこそ、親は自分を自制して、将来理想の親子関係ができるように、子供の接し方に工夫をしていく必要があるのです。