ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 820番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/5/14
これから大学生になるみなさんへ as/820.html
森川林 2010/03/11 16:14 



 これから大学生になるみなさんへ、大学で学ぶ心構えを4つにわたって説明します。


 第1は、夏休み前までにサークルに入るとよいということです。それは、サークルの先輩からの情報が、大学生活では役に立つことが多いからです。

 しかし、サークルの中には、宗教団体や政治団体が背後にあるという例もあります。特定の宗教や政治の団体に入ることは、自分の可能性の幅をせばめます。何かの団体に勧誘されたら、まず情報を集めてください。インターネットの情報、友人からの情報、先輩からの情報と、多様な情報と照合して判断していくことが大切です。

 また、何かの集団にただ属するよりも、自分がサークルや研究会を立ち上げた方が得るものは多くなります。だれでも自分の好きな分野や、自分がこれから取り組んでみたい分野があります。その自分がやってみたい分野についてサークルや研究会を作って運営していくのです。


 第2は、大学生時代でなければできない挑戦の体験をすることです。高校時代までの友達と離れて、これまでとは異なる人に囲まれるということは、自分を変身させる大きなチャンスになります。高校までは、勉強のできることが大事でしたが、その延長で成績を上げたり資格を取ったりすることだけを考えていたのでは、大学生活の意義は十分に達成できません。就職試験などにおいても、大事なのは、成績や資格よりも、挑戦体験の有無です。挑戦体験で大事なのは、自分が責任を負うリーダーの立場で何かをすることです。


 第3は、暇なときにはとりあえず読書をするということです。大学生活は比較的ゆとりがあるので、差し迫って何もする必要のない時間が生まれます。そのときは、何しろ本を読むと決めておけば、あとで必ずよかったと思うはずです。

 大学生は、つい入門書や概論書や流行の本を読みがちです。しかし、学生時代に読まなければならないのは、1にも2にも古典です。古典と呼ばれる古今の名著は、現代の社会には一見役立たないように見えますが、実は生き方や考え方のバックボーンになるのです。


 第4に、言葉の森の勉強の中で、大学生になってからやっていくとよいことをいくつか挙げます。

 1つは、付箋読書です。本を読むときに、自分の本であれば傍線を引きながら、借りた本であれば付箋を貼りながら読んでいきます。そのときに、フォトリーディングをいう方法を練習すると、読書のスピードが上がります。また、付箋読書でたくさんの本を並行して読んでいくことができます。
●付箋読書の方法


 もう1つは、構成図を書くことです。今はブログやmixiなど情報を発信する機会が多いので、自分の考えを述べる場所を作っておくとよいと思います。その場所で文章を書くときに役立つのが構成図です。マインドマップという方法もありますが、手順が複雑なので、もっと簡単にできる構成図を練習しておきましょう。
●構成図の書き方


 3つめは、音声入力です、レポートの提出でも、自分のブログに書く記事でも、構成図をもとに音声入力で文章化していくことができます。忙しいときでも10分もかからずに1200字程度の文章を作ることができます。
●音声入力の方法


 4つめは、四行詩です。日常生活でふと何かいいことを思いついたとき、昔の人は短歌や俳句で表現しました。今は四行詩です。文章を書く時間がとれないときも、四行で自分の言いたいことを表すコツを身につけておくと役に立ちます。
●四行詩


 5つめは、暗唱です。自分がいいと思った文章を100字単位で区切って、毎日10分間暗唱していきましょう。そうすると、数ヶ月で発想力が伸びてくることが実感できると思います。
●暗唱の手引


 大学入学はゴールではなく、そのあとの社会に出てからの仕事がゴールです。自分がどういう社会人になるかということを常に考えながら、意義ある大学生活を送ってください。

 そのための前提として、現在、日本が危機にあるという自覚も必要です。日本は今、米国と中国という二つの大国のはざまにあって、少子化、高齢化、国家としての活力の低下という出口の見えない状況に置かれています。日本を建て直すための勇気と知性を育てるために、みなさんは、これから大学で勉強していくのです。


(外国の生徒のみなさんは、「日本」の部分を自分の国に置き換えて読んでください。)


 創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

コメント欄

MM 2024年6月11日 19時58分  
先生の書かれていることは今読んでもそのまま通じます。
10年以上経っても変わらず大事なことだと思います。

森川林 2024年6月12日 6時19分  
MMさん、ありがとうございます。
これは、10年以上前の記事だったのですね。
ここに、ChatGPTの利用などを付け加えれば、今の記事になると思います。
ところで、いちばん重要なのは、大学生はちゃんとした本を読むことです。
しかし、つい遊んでしまうんですよね。

コメントフォーム
これから大学生になるみなさんへ 森川林 20100311 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
かきくけ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「かきくけ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
教育論文化論(255) 生徒父母向け記事(61) 
コメント1~10件
【合格速報】東 ののはな
東北大学へのご入学、おめでとうございます。 晴れ晴れとした 4/10
記事 5324番
【合格速報】東 とうこ
Yちゃん、ご入学おめでとうございます! 嬉しいご報告を、あ 4/10
記事 5324番
【合格速報】兵 匿名
すごい 3/26
記事 5281番
新しい教育のビ 森川林
 この勉強の目的は、どこかいい大学に入るようなことではありま 3/17
記事 5309番
これからの学力 森川林
発表広場に発表作品を入れています。 (カメラオフの発表のみ 3/5
記事 5306番
暗唱のコツは早 音楽
本当にありがとうございました。 テスト合格できそうな気がし 3/3
記事 700番
優しい母が減っ 森川林
あきろあさん、コメントありがとうございます。 子供は、もと 2/13
記事 979番
優しい母が減っ あきろあ
森リン先生の投稿をみて、母は甘やかしていいんだと、初めて気付 2/7
記事 979番
中根の担当する 森川林
YKさん、ありがとう。 私が子供にさせたいと思っていたのは 1/27
記事 5267番
中根の担当する YK
創造発表クラス面白くなりそうですね!イギリスの私立学校のカリ 1/27
記事 5267番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
Re: 中1 森川林
 数学の問題は、答えをみても理解できないときは、いつまでも考 5/14
算数数学掲示板
中1 標準新演 あかそよ
数学の問題集で分からないところがあるので教えてください。 5/14
算数数学掲示板
シーズの時代 森川林
 経済が成長しているとき、そして、誰にも先が見えていたときは 5/13
森川林日記
月刊「到知」の 森川林
 読書が大事だということは、まともな人なら誰でもそう言ってい 5/7
森川林日記
2025年4月 森川林
●作文クラス ○小1の作文  小1のころ 4/22
森の掲示板
Re: 120 森川林
 小6以上の生徒は、1200字の作文を基準として評価していま 4/22
森の掲示板
Re: 人数報 言葉の森事務局
 人数報告のページはこちらです。 https://www. 4/21
森林プロジェクト掲示版
人数報告ページ Yumi Hasegawa
みつかりません 4/20
森林プロジェクト掲示版
作文、小論文と 森川林
 作文は、題材を中心にした文章です。小論文は、主題を中心にし 4/20
森川林日記
1200字換算 花ちゃん
小6,中2の生徒を担当しています。AI森リンの評価で、 4/20
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習