ながら勉強にも、いいながら勉強と悪いながら勉強がある。
歩きながら、声に出しながら、手を動かしながらが、いいながら勉強。
音楽やお喋りを聞きながらは、あまりよくないながら勉強。
楽しみながら、笑いながらは、いちばんいいながら勉強。
解説をすると、……。
難しい文章を読むときのコツは繰り返すことですが、繰り返す勉強は眠くなってきます。
だから、暗唱をするときは、机に座ったままではなく歩きながらの方が能率が上がります。
同じように、繰り返し読む難しい文章は音読が基本です。声に出して読むことで集中力が持続します。
音読をしない場合は、いいところに線を引きながら読んでいくことです。手を動かすことで集中力を保つのです。
音楽やお喋りは、種類にもよりますが一般に勉強の大敵です。
特に日本人は、考えることに使う知的な左脳の方で、言葉以外の音も処理してしまうので、静かなところでないと勉強しにくいのです。
思考を妨げる音は、話し声、自然の音、和楽器の音などで、思考を妨げない音は、楽器だけの西洋音楽です。
歌詞のある音楽は話し声に含まれるので、勉強が進みません。
自然の音というのは、風や波の音、虫や鳥の声ですが、自然の音を左脳で処理してしまうのは日本人だけなので、世界中で日本人だけが、環境音楽に弱いのです(笑)。
勉強をしているときに楽しい雰囲気ですると、定着率が上がります。
叱られながら暗い気持ちで勉強したことは、時間がたつと忘れてしまいます。
だから、勉強は、多少脱線しながらでも、楽しくやる方がいいのです。
例えば音読の練習をしていると、大抵の子は飽きてふざけて読むようになります。
ふざけて読んでも、毎日読んでいればそれでいいのです。
ということで、今日のテーマは、ながら○○(○○には勉強以外の言葉も入る)
1、ながら○○についてひとこと、
又は、
2、「な、が、ら」で五七五、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
一般に、大人は、外見で子供を注意しがちです。
子供が立ち歩きながら暗唱の練習をしていると、「ちゃんと椅子に座って、動かないようにして読みなさい」などと言ってしまうこともあると思います。
それは、大人が自分でやったことがないからです。
自分で暗唱の練習をしてみると、「なるほど、動きながらの方が楽にできるんだ」ということがわかります。
注意する前に、試しに自分でもやってみるということをおすすめします。
今朝、表に出てみたら、風がずいぶん暖かくなっていました。
これから、どんどん春に向かう日本列島。桜前線や燕前線の声も聞こえてきそうです。
それでは、今日も、いい一日をお過ごしください。
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未来の勉強は、
成果を確認する場がテストではなく、
発表になる。
なぜなら、テストは全員満点が原則になるからだ。
今のテストは、みんながそう簡単には満点が取れないようにして、際どいところで差をつけて、優劣を競わせるものになっています。
そういうオリンピックのような勉強もあっていいのですが、小中学生の子供たちの勉強は、全員が満点を取ることを目標にすべきでしょう。
それでは、勉強に対する意欲がなくなると心配する人もいるかもしれませんが、その意欲の支えとなるのは発表です。
江戸時代の寺子屋では、子供たちが、受験も競争もないところで意欲的に学んでいました。(よくいたずらをしながらですが)
子供たちの意欲の源になっていたのは、自分たちの勉強が、父や母や近所の大人たちから認められているという感覚でした。
世の中には、確かに競争があります。
そして、人生の一時期、競争に燃えることは確かにいい経験になります。
そしてまた、人間は、放っておいても競争状態に置かれれば燃えるようにできています。
だからこそ、知恵のある大人は、競争とは別のルールで、子供たちの意欲を育てなければならないのだと思います。
ということで、今日のテーマは、勉強の成果と発表。
1、勉強の成果についてひとこと、
又は、
2、「せ、い、か」「はっ、ぴょ、う」で五七五、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
今日は、春の雨。
一雨ごとに、土や草や木の芽がやわらかくなっていくようです。
それでは、今日も、静かな雨の音を聞きながらいい一日をお過ごしください。
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勉強は、教材のためにするものではなく、
自分のためにするものだ。
こなすことを目的にするのではなく、
生かすことを目的にしよう。
よく小学校2年生ぐらいの子のお母さんから、
「学校で感想文の宿題が出されたのですが、なかなか書けなくて」
と相談があります。
そのときのお返事は、
「そんなの無理して書かせなくてもいいですよ。どうしても出さなければならないのなら、お母さんが代わりに書いてあげてください」
です。
親が見ている子供の実態が本当の姿です。
無理なことはせずに、できることをしっかりやっていればいいのです。
しかし、もうひとつ大事なのは、この、できることをしっかりやるということです。
何をしっかりやるかは家庭の方針によって変わってきますが、しっかりやることの芯が決まっていれば、周辺のことはいくらでも柔軟にできます。
「塾の宿題が多く大変」というのも似ています。
宿題のために勉強をしているのではなく、子供のために勉強をしているのだという原点を思い出して取捨選択することが大事です。
そして、やると決めたことだけは、雨が降ろうが槍が降ろうが、土曜だろうが日曜だろうが、必ずやるという原則を守ることです。
そこで、今日のテーマは、原則と柔軟。
1、原則と柔軟についてひとこと、
又は、
2、「げん、そ、く」「じゅ、う、なん」で五七五、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
ところで、生まれつき原則と柔軟の区別が決まっている人などはいません。
みんな、いろいろな人生経験をする中で、少しずつ自分なりの原則が決まってくるのです。
そして、子供にとって大事なのは、何が原則になっているかということではなく、原則があるということそのものなのです。
それでは、今日も原則と柔軟のバランスを考えながら、芯はあるけど柔らかい一日をお過ごしください。(複雑(^^ゞ)
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子育ては長距離走。
手間をかけない方が長続きする。
教えることに手間をかけるのではなく、
育てることに手間をかけよう。
例えば、子供が作文を書くとき、難しい課題だと自分で書き進められずに、親や先生に聞くことがあります。
そのときに、一生懸命に教えるのは、教えることに手間をかけることになり、長続きしません。
その場で熱心に教えるのではなく、それまでにその課題を毎日音読させ、音読させた長文の内容について親子で楽しく対話をしておくことです。
これが、育てることに手間をかけることです。
子供が小さいとき、親はつい手取り足取り勉強を教えてしまいがちです。
しかし、教えることに手間をかけると、親がいないと勉強ができないようになり、かえって長続きしません。
何よりも、教えることに手間をかけると、子供を叱る回数が増えてくるのです。
そして、叱られながら勉強したことは、そのときは覚えたように見えても、すぐに忘れてしまいます。
人間は、嫌なことは忘れるようにできているからです(笑)。
勉強は、教えることを極力少なくして、そのかわり、子供が自分でやれるようなやり方を工夫し、毎日自分でやる習慣をつけるという子育ての方に力を入れていくことです。
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競争が好きなのは人間だけ。
ライオンやトラは、だれがいちばん強いかで競い合ったりしない。
人間らしい喜びは、競争に勝つことにではなく、
新しい何かを創造することの中にある。
闘犬や闘牛の文化がありますが、そういうのを見て喜ぶのは人間だけで、当の犬や牛にとっては、はた迷惑なことだと思います(笑)。
犬や牛の本当の喜びは、仲よく平和に暮らすことです。
人間は、仲よく暮らすだけでは飽きてしまうので、もっと生き生きとした目標が必要になります。
その目標を、生き生きとした競争と勘違いしてしまう人が多いのですが、競争はちょっとした味つけのようなものに過ぎず、本当の喜びは創造の中にあります。
しかし、創造には、それなりの準備も必要です。
これからの教育は、競争に勝つための教育から、創造の準備のための教育へと変わっていく必要があると思います。
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数学の勉強の能率を上げるコツは、
すぐに答えを見ること、わかる人に聞くこと。
子育てのコツは、まずその子をじっと見ること。
じっと見ていると、おのずからわかってくるものがある。
数学の問題は、あらかじめ答えがあることがわかっているある種のゲームです。
だから、答えを見て、解き方のコツを早くつかむのが勉強です。
これに対して、子育てには答えはありません。
解けるかどうかわからない問題に対しては、まず問題そのものをじっと見つめることが大切です。
人や本や物やお金に頼るのは、そのあとからです。
解けるかどうかわからない問題も、じっと見ていると、その人にとって答えとなる道筋が見えてきます。その答えは、もちろんひとつではありませんが。
しかし、数学の問題は、じっと見ているだけでは時間の無駄です。
では、国語の問題は、どうしたらしいのでしょうか。
じっと見ていることでも、すぐに答えを見ることでもなく、問題をくりかえし読むことです。
問題の解き方にも、いろいろあるのです。
「葉隠」に確か、こんな言葉がありました。
「問題の中には、解けるものと解けないものがある。
解けない問題の中にも、時間がたてば解けるものがあり、時間がたっても解けないものがある」
あたりまえのようですが、奥が深いと思いました。
現代のような管理の行き届いた社会に生きていると、ついあらゆる問題にそれなり答えが用意されているように思いがちですが、実は、答えのない問題の方がずっと多いのです。
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話を聞くのは耳からの読書。
話をするのは口からの作文。
だから、対話をすることで、
理解力も表現力も育つ。
ただし、いい話を聞き、いい話をすることが大事です。
いい話とは、中身のある楽しい話です。
昔は、今ほど本が豊富ではありませんでした。しかし、その分、テレビやゲームもなかったので、家族が互いにいろいろな話をしていました。
そういう対話が、頭のいい子を育てていたのです。
今の社会でも復活できるのは、親子でいろいろな対話をすることです。
ひとりで画面を見ながら遊んでいるよりも、にぎやかにお喋りをした方がずっと楽しいし、中身のある話なら、楽しいことがそのまま勉強になります。
そんな家族の対話の工夫が、これからの家庭学習の要になるでしょう。
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選択式の時代が終わり、
これから記述式の時代へ。
記述式の時代とはテクニックの時代ではなく、
考える力の時代だ。
入試問題では、難度の高いところほど国語の問題は記述式です。
東大など国立大学の多くは記述式の問題で、選択式の問題はほとんどか全くありません。
昔から、国語の問題はそういうものだと決まっているのです。
これに対して、大学入試センター試験や私立大学の試験のほとんどは選択式です。
大量の受験生の答案を短期間で採点するためには、選択式にならざるを得ないのです。
ところが、選択式は、普通の理解力のある子なら、解き方のコツがわかればほぼ満点がとれます。
だから、私立大の国語の問題の中には、不自然に難解な悪文が多いのです(笑)。
問題を作成している人にちょっと同情します。
いずれにしても、まともに国語力を見るためには、選択式ではなく、記述式でなければなりません。
少子化のゆとりの中で、だんだんそういう傾向が増してきているようです。
記述式の発展したものが作文や小論文です。
これは、採点に更に時間がかかるため、入試のような場面では、まだ本格的な導入は難しいようです。
しかし、公立中高一貫校や高校、大学の推薦入試では、一般的な試験になっています。
選択式から記述式への流れというのは、入試ばかりではありません。
人生もだんだん、選択式から記述式へと変わってきているようです。
確かに、
「あなたは、どの人生を選択しますか。次の4つのうちから正しいものを1つを選びなさい」
なんて言われたら困る(笑)。
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