小鳥たちはいいなあ、学校に行かなくてもいいし、
と思っている子も多い。
学校に子供を合わせるのではなく、
子供に学校を合わせよう。
昨日、保護者からの電話の相談の中で、「実はしばらく前から学校に行かなくなって」という話がありました。
自分自身の小学校時代を思い出しても、学校に行きたくない日というのはよくありました。
でも、なぜ我慢して行ったかというと、かわいい子がいたからです(笑)。
では、なぜ行きたくなかったかというと、枠にはめられた時間と空間が息苦しかったからだと思います。
椅子に座って先生の話を聞いているのが退屈でたまらないので、授業中はいつも教科書に落書きを書いていました。
勉強の目標と教材だけを与えて、方法は自由というのが人間らしい勉強の仕方だと思います。
学校では、方法だけが厳格に与えられるところがあるのです。
しかし、もちろんそういうところが「学校らしくて好き」という子もいるでしょう。
いろいろなスタイルの学校を自由に選べるのがいいのかもしれません。
ということで、今日のテーマは学校。
1、学校についてひとこと、
又は、
2、「が(っ)、こ、う」で五七五、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
社会の発展に必要なのは、自由な試みです。
日本は特に、個人の自由な創意工夫に任せた方がうまくいく国なのですが、日本人が素直なせいか、すぐに規則や規制を作りたがる人がいます。
東北大震災を見てもわかるように、日本は、基本的に規則の要らない社会なのです。
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森林プロジェクトで子供たちに作文を教えるときの流れを書いています。
これまでの記事は、
「森林プロジェクトでの作文の勉強の進め方 1」
https://www.mori7.com/okash/index.php?id=33
「森林プロジェクトでの作文の勉強の進め方 2」
https://www.mori7.com/okash/index.php?id=35
子供たちが作文を書いているとき、ある程度スペースのある場所でしたら、巡回指導のようなことをします。子供たちが書いている様子を見るために、ときどき先生が机の間を回ります。そして、「きれいな字だね」とか、「長く書いているね」などと短く声をかけて励まします。小さなミスだったら、その場で簡単に直してもかまいません。しかし、基本は褒めて回ることです。この机間巡視は、時間がなければやる必要はありません。
子供たちが作文を書いたあとの添削や評価はどうしたらいいのでしょうか。評価は、基本的に子供たちが自分で判断してやるようにします。構成の項目ができていれれば「枝」のマーク、題材ができていれば「葉」のマーク、表現ができていれば「花」のマーク、主題ができていれば「実」のマークを子供が自分で書くようにします。
先生が作文に書く赤ペンは、項目のできているところ、表現や実例や感想がその子らしいところを中心に、◎をつけたり、傍線を引いたりします。誤字や誤表記があれば△をつけて直しておきます。しかし、すぐに直ることを要求しません。子供は何度も同じ間違いをするからです。
作文に表記のミスがあるのは、読む練習がまだ不足しているからです。読む練習を重ねていけば、何も注意しなくても自然に直ります。又は、一言の注意だけで直ります。しかし、読む力が不足しているうちは、何度同じことを言っても同じ間違いを繰り返します。そのときに、注意だけで直そうとすると、親や先生がだんだん叱るような直し方になるので、子供の方も注意されることに対して負担を感じるようになります。
勉強は、早く上達させようとするとかえって長続きしません。気長にゆっくり直していくようにすると、いつも穏やかに指導をすることができます。
評価する項目は、事前に指導した項目の出来具合だけにとどめます。事前に指導したことを、事後に評価するというのが教え方の鉄則です。指導と評価が一致していれば、子供たちは安心して作文を書くことができます。
よくない例は、次のような指導と評価です。
例えば、「会話を入れて書こう」とし指導していて、子供が会話を入れて書いた作文を持ってきたとき、「確かに会話は入ったけど、字が汚いねえ」と評価するのは、評価のルール違反です。
逆に、事前に、「ていねいに書こう」としていて、子供がそれなりにていねいに書いて持っていったとき、「確かに字はていねいになったけど、字数が短いなあ」などと評価するのもルール違反です。
要するに、事前に指導していないことは評価しないということです。評価する必要があった場合は、それは次回の指導に回して、指導したあとに評価するという形をとるようにします。
※次回は、作文の発表会。
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春が来た。
野にも、山にも、頭にも(笑)。
毎年同じようにやってきて、
毎年少しずつ進歩する。
小さくなった服は脱いで、大きめの服に着替えよう。
服に合わせて体も大きくなるんだから。
ほんとかなあ。(^^ゞ
今日はすっかり晴れて気持ちのいい空です。
太陽の光も、まぶしいぐらいの春の明るさです。
これからいろいろ新しいことが待っている新年度。
古い荷物は片づけて、部屋も心もリフレッシュです。
春になると、なぜか新しいことを始めたくなってきます。
自然の中で暮らしていた縄文時代のころの先祖の血が騒ぎ出すのかもしれません。
仕事も勉強も、新しいステージに切り換えて、今日も一日元気にがんばりましょう。
ということで、今日のテーマは、春、新年度。
1、春についてひとこと、
又は、
2、「しん、ねん、ど」で五七五、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
新しいことを始めたくなるとは言っても、受験生の場合は、まず計画からです。
一生懸命勉強するというのは、だれでも同じようにやります。
違うのは、どういう方針でやるかということです。
この最初の方針の差が、あとで大きな違いになってくるのです。
受験より長丁場ですが、仕事もやはり同じ。
一生懸命はだれでもやるので、大事なのは基本方針です。
それでは、今日も長期の方針を胸に秘めつつ、いい一日をお過ごしください。
【参考記事】
「これから中学生になるみなさんに―春休み中に勉強法の本を読もう」
https://www.mori7.com/index.php?e=1164
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言葉の森で暗唱の練習をしている小学生の子が、学校で音読の宿題があったとき、先生の前で同じように早口で読んで低い点数をつけられたという話を聞きました。それで、お母さんは、言葉の森の暗唱をしばらくやらないことにしたのだそうです。
ここには、問題が三つあります。
第一は、先生でも親でも、子供の何かを評価するときは、先に指導の目標を決めてから行う必要があるということです。小学生で作文嫌いになる子のほとんどは、先生や親から予想外の悪い評価を受けたことが原因になっています。例えば、一生懸命長い字数を書いて褒めてもらおうと思って作文を提出したところ、先生から、「字が汚いね」という評価だけされたというようなことです。
これが、もし最初に、「今日の作文は字をていねいに書くことが目標」ということで指導していれば、低い評価でも子供にはプラスになります。子供が予期していないところで、期待とは逆の低い評価をするからマイナスになるのです。
早口で読んだ音読に低い点数をつけた先生も同じです。どうしたらよかったのかというと、その早口はいったんそれで認めておき、次回の指導の際に、「今度の音読の宿題は大きい声でゆっくり読むこと」と指導したあとに、改めて次の機会に新しい目標で評価し直せばよかったのです。
第二は、暗唱と音読を、何を目標にして行うのかということが、教えている人の中ではっきりしていない点です。音読のすすめのような本を書いている人でも、何のために音読をするのかということがよくわかっていません。音読をするのは、繰り返し読むためです。黙読では同じ文章を繰り返し読むことはなかなかできません。試しに100字の文章を30回読むとした場合、黙読でそういう繰り返しのできる人はまずいません。
では、なぜ繰り返し読むのかというと、繰り返し読むことで理解が深まるからです。文章を理解するという場合、多くの人は、知らない単語を調べて、ひとつひとつの文ごとの意味を把握して、それとをつなげていくことが文章全体を理解することだと思いがちです。文章の理解とは、そのような分析的なものではありません。一読して文章の全体が丸ごと理解できるというのが、文章の理解の仕方です。
そのように丸ごと理解するためには、読み方は早口で棒読みの方がいいのです。感情を込めたり、句読点で句切ってゆっくり読んだり、いろいろと変化した読み方をすればするほど、全体理解はしにくくなります。
これは、普通の勉強でも同じです。よく1冊の参考書や問題集を繰り返しやるのがいい勉強法だと言われていますが、それは同じものを同じ順番でやることによって、個々の内容の理解だけでなく、全体の位置も把握できるようになるからです。例えば、「あの話はどこに書いてあったかなあ」と思い出すとき、1冊の参考書だけ読んでいる子は、その話がその参考書のどのあたりのページにあったかということも思い出すことができます。これが丸ごとの理解です。
第三は、親の対応です。子供にとっていちばん頼りになるのは、父親と母親です。子供が、友達との遊びや学校の勉強の中で心を傷つけられるようなことがあったとき、そのマイナスを大きく上回るプラスに変えることができるのが親です。
子供が、褒められると思ってしたことが低く評価されて落ち込んでいるとき、親が同じように落ち込んでいては、それは単なる敗北です。よく、子供が学校や塾のテストで悪い点数を取ってきてがっかりしているとき、親までがそれを見て同じようにがっかりしているという人がいます。それでは、長年生きている親としては、やや力不足です。
親はまず、にっこり笑って、「大丈夫」と言ったあと、そのマイナスと思われていた評価をプラスに変えるひとことを言ってあげればいいのです。例えば、最初の例では、こんなふうに。
「音読には、もともと早口で読む音読と、ゆっくり読む音読の二種類があるけど、学校の先生は、ゆっくり読む音読の方で音読を考えていたんだね。でも、早口で上手に読める子は、ゆっくりでも上手に読めるから、言葉の森では早口で、学校ではゆっくりでと区別してやっていけばいいんだよ」と、こんな感じです。
しかし、それにしても、子供に低い評価を与えるときは、先生という役割をしている人はくれぐれも慎重にやってほしいと思います。先生のひとことで、子供は勉強が得意になったり苦手になったりするからです。
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3月11日、
昨年のあの日、日本は生まれ変わった。
今はまだ目を覚ましたばかりだが、
やがて日本は自分の足で歩き始めるだろう。
「3・11人工地震でなぜ日本は狙われたか」という本を読みました。
http://www.amazon.co.jp/dp/4905027977
こういう勇気ある本が出たということは、もう日本は後戻りをしないということです。
そして、あとは私たちが、新しい日本を作っていくだけです。
その新しい日本とは、これまでのヨーロッパ文明とは対極にあるものと考えることができます。
一部のエリートが支配する格差の固定化した階級社会とは正反対の、だれもが平等に自由な創造性を発揮する豊かな社会に、これからの日本は変わっていくのです。
そこで、今日のテーマは、3月11日。
1、3・11についてひとこと、
又は、
2、「3、1、1」で五七五、
数字の読み方を応用して、例えば、「さんさんと光かがやくいい国に」なども。
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
日本をめぐる危機は、今も続いています。
しかし、どのような困難も、日本人が団結を忘れなければ克服できます。
私たちが率先していい国作りをすることが、そのままよりよい世界を作ることにつながっています。
日本を応援してくれた多くの国々の人たちの励ましに応えるためにも、私たちは、これから立派な国作りをしていきましょう。
「Thank you World ! Pray for Japan」
https://www.mori7.com/toplink/pray/
それでは、今日もいい一日をお過ごしください。
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授業の丘に、3.2週の小6、中2、中3の動画をアップロードしました。
https://www.mori7.com/okajg/
書き方の説明というよりも、ほとんど雑談になっています。(^^ゞ
書き方については、今学期の練習項目が既に決まっているので、それに沿って書いていくようになっています。例えば、小6では、「長文の要約→自分の体験→家族などから取材した話→一般化した感想」という流れで、途中に、たとえやことわざを引用して1200字まで書きます。
作文の勉強で大事なことは、自宅で長文を読み自分なりに似た例を考えてくることです。ただし、中学生、高校生になると、教室に来てから初めて長文を読むという子もときどきいます。
従来の作文指導は、事後評価としての赤ペン添削が中心でしたが、赤ペン添削で作文が上手になるということはありません。
作文の勉強の流れを、(1)事前の準備、(2)事前指導、(3)作文練習、(4)事後評価、と考えると、実力をつけるためにいちばん大事なのは、(1)の事前の準備です。書いたあとの評価ではなく、書く前の準備で力がついてくるのです。
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英語教育のポイントはやらせすぎないこと。
日本語が基本にあるという原点を忘れないこと。
日本語教育のポイントもやらせすぎないこと。
実物と体験が基本にあるという原点を忘れないこと。
小さい子供は吸収力があるので、与えれば与えただけ吸収します。
だから、子供はもともと天才です。
しかし、勉強の多くは、物事を分離し分析して理解する左脳的なものですから、勉強をさせすぎると右脳的な世界が乏しくなってきます。
小学生の英語教育の鵜沢戸久子さんは、子供に英語のCDを聞かせる時間は1日10分から15分と述べています。それ以上させると、日本語の能力が阻害されてしまうからです。
同様に、日本語も、読書で言葉だけのものを与えすぎると、実感の世界が乏しくなってきます。
絵本や図解で「この花の名前は桜」と理解するだけでなく、外に出て実際の花を見ながら、「桜が咲いている」と実感することで言葉は生きたものになってきます。
ルソーが後年なぜ自然教育を説いたのかというと、子供のころ本を読みすぎた自分の子供時代を失敗と感じていたからです。
左脳が物事を分離し分析する脳とすれば、右脳は物事と一体化し共感する脳です。
創造力とは異なるものの共通点を見つける力ですから、両方の能力がバランスよく成長していることが大切です。
頭のいい人に書類を分類させると、際限なく細かく分類してかえって使いにくくなってしまうことがあると言われています。
分離と分析が得意すぎると、大きくまとめることが苦手になるのです。
しかし、もちろん右脳だけを鍛えるのも問題です。
小さいころから運動をやりすぎている子の中に、読書が苦手という子が意外と多くいます。
大事なことは、親がひとつのアイデアだけで子育てをしないことです。
子供の様子をよく見ながら、バランスよく子供を育てていきましょう。
そして、いずれの場合にも共通する大事なことは、いつも明るく楽しく褒めて励ましながらやっていくことです。
バランスをよくするためにいつも叱っているなんていうのは逆効果(笑)。
そこで、今日のテーマは、バランス。(そういえば、ルソーの初恋の人の名前は、バランス夫人でした)
1、バランスについてひとこと、
又は、
2、「ば、らん、す」で五七五、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
日本列島に沿って動いていた龍のような雨前線も、次第に東に移動していき、今日は西から晴れ間が出てきそうです。
それでは、今日もいい一日をお過ごしください。
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nogaさん、コメントありがとうございます。
でも、うーん、何を言いたいのかよくわかりませんでした。(^^ゞ
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3月9日の朝、Eさん(高3女子)から、「前期で受かっていました」と電話がありました。
小学生のころ、言葉の森で勉強していたEさんは、その後、私立の中高一貫校に。
言葉の森は、もうやめていましたが、先日、突然教室に来て、「小論文の勉強を見てもらえますか」。
聞くと、前期は数学が失敗したので、後期の小論文でがんばるということでした。
久しぶりの小論文でしたが、書いてみると、字は下手ですが(笑)、字数も、時間も、内容も、語彙の豊富さも、しっかり合格圏内です。。(なぜか字のあまりうまくない子に、いい文章を書く子が多いのです)
「これなら大丈夫だから」と言って、「後期の試験までに毎日1本、合計10本書くこと」と目標を指示しました。
数日して持ってきた小論文の過去問3年間分は、しっかり書けていたので、「これなら合格」と励ましておきました。
しかし、心の中で、前期で合格しているのではないかと思ったのです。というのは、試験の結果を報告するときに、「ここがだめだった」とはっきり間違った箇所を思い出せる子は、よくできていることが多かったからです。
そして、9日の朝、電話が鳴って、「○○ですけど」という声を聞いたときに、結果を聞く前から合格とわかりました。
ということで、せっかく書いた文章は使いませんでしたが、「記念にとっておいたらいいんじゃない」と言っておきました。
ちなみに、東京医科歯科大学の毎年の小論文は、医学に関するもののほかに日本文化に関するものが必ず出ていました。幅広い教養を見るということなのでしょう。
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