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ないものを求めるよりも、あるものを生かして使う(facebook記事より) as/1504.html
森川林 2012/03/27 06:31 



 あれもない、これもないと、ないものを数えるのではなく、
 あれもあるし、これもあると、あるものの多さに感謝しよう。
 ないものを見つけに行こうとするよりも、今あるものを生かして使おう。
 今あるものがありあまるほど豊かになれば、やがてないものと交換する人がやってくる。

 足りないものを手に入れようとすると、他人の思惑とぶつかり合い、それは争いや戦いに発展します。

 不足から始まった勝利は、勝ったあとも新たな不足を生み出します。

 漫画に出てくるギャング団は、奪ったものの分け前をめぐって仲間割れを起こします。

 分け前を互いに譲り合う仲間たちだったら、もともとギャング団にはならなかったからです。

 近代の西洋の歴史は、このギャング団の歴史でした。

 それは今も続いています。

 日本は、この奪い合う歴史に終止符を打って、新しい譲り合いの世界を作っていく役割があるのです。


 そこで、今日のテーマは、

1、「ある」と「ない」についてひとこと、
 又は、
2、「ある、と、ない」で五七五、
 又は、
3、何でも自由にどうぞ。


 ないものに目を向けるのではなく、あるものに目を向けるというのは、人間に対しても当てはまります。

 子供も大人も、みんなそれぞれに欠点を持っています。

 その欠点を直そうとするよりも、長所を生かす方に目を向けることです。

 すると、欠点は自然に他の人がカバーしてくれるようになるのです。


 今日も、すっかり晴れて、空の端から端までの青空です。

 仕事をするのがもったいないぐらい(笑)。

 それでは、今日もいい一日をお過ごしください。

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作文の中にユーモアを入れる練習 as/1503.html
森川林 2012/03/26 21:59 


 4月からの勉強で、小学校高学年以上の生徒には、ユーモア表現という項目が出てきます。小学校中学年は、作文の中にダジャレを入れる練習をしました。今度は、もっと幅広くユーモアを入れる練習です。

 そして、自分の書いたその部分がユーモア表現のつもりだということがわかるように、「笑」や「項目マーク」を入れて書きます。しかし、普通の作文のときは、特にテストで作文を書くようなときは、こういう書き方はしません。ユーモア表現は、あくまでも言葉の森の4月からの練習として書いていくということです。

 では、なぜユーモア表現を入れるのでしょうか。

 笑いのないスピーチは、聞いていて飽きてきます。同じように笑いのない文章は読んでいると飽きてきます。だから、読み手に対するサービス又は思いやりとして、作文の中に笑いを入れて書くということです。

 では、笑いの本質とは何でしょうか。

 笑いとは、予想したところからずれたことを面白く感じる感覚です。

 例えば、小さい子供に、「いない、いない、バア」とやると大抵の子は笑います。これが、「いない、いない、いない」だったら笑いはありません。同様に、「バア、バア、バア」でも笑いは起きにくいでしょう。「いない、いない」で、次も「いない」かと思っているところに、反対の「バア」が来るから笑いが起こるのです。

 つまり、笑いは、未来に対する予想が前提になっています。動物たちには、未来というものはなくすべてが今の現実です。だから、「いない」も現実、次の「いない」も現実、次の「バア」も現実なので、動物たちは笑わないのです。動物には、喜びというものはありますが笑いはありません。

 こう考えると、人間に笑いを感じてもらうには、ずれを意識的に作ることが大事だということがわかってきます。そこで、「急に下げる」という面白さが出てきます。

 人間が関心を持つものは、一般に進んでいるもの、強くなっていくもの、大きくなっていくもの、上昇していくものです。その反対の、遅くなっていくもの、弱くなっていくもの、小さくなっていくもの、下降していくのものはあまり関心を持ちません。そこで、人間は、進んでいるものや上昇しているものがあると、その延長をつい予測します。その予測をくつがえすような下降が急に生じると、笑いが生じることが多いのです。

 笑いにはもちろん上げる笑いもあります。しかし、その上げる笑いの面白さも、裏返せば下げる笑いに結びついています。昔、「日本沈没」という小松左京のSF小説を題材にした映画がありました。筒井康隆は、この小説をパロディ化して、「日本以外全部沈没」という短編小説を書きました。タイトルを見ただけで面白いのは、これが日本を上げる一方、日本以外を全部下げているからです。

 一般に、共通の第三者を下げる笑いは考えつきやすいのですが、文章はその場かぎりの会話と違って独立したものとして残ります。だから、他人を下げるよりも、自分を下げるような笑いの方が普遍性があります。

 笑いには、文化の要素もありますから、これから日本の社会が成熟するにつれて、より高度な笑いの型というようなものが形成されてくるでしょう。しかし、今はまず読み手に対するサービスのつもりで、笑いの練習をしていくといいと思います。

 そして、おかしいときに笑うことは誰でもできますが、おかしくないところに笑いを作り出すのは、パワーがないとできません。逆に、パワーがなくても出てくるのは、グチ、不平、不満、などです(笑)。笑いは、表現の工夫であるとともに、生きる姿勢でもあるのです。

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