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記事 1570番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/28
読解問題は、集中して取り組む番号を絞って解く as/1570.html
森川林 2012/06/28 20:34 
 言葉の森の毎月第4週の読解問題は、選択式問題の解き方のコツを身につけるために行っています。

 なぜこのコツを身につける必要があるかというと、読解力があるのに国語の点数が悪い子のいちばん大きな原因は、この解き方のコツを知らないことにあるからです。

 これは、小中学生ばかりでなく、高校生でもあてはまります。以前、たまたま高校3年生が多かったときに、みんなに同じようにセンター試験の国語の問題をやってもらいました。すると、読む力のあるはずの生徒でも60点ぐらいの平均点しか取れない子が結構いました(高校3年生の夏ごろの話です)。

 それで、その子たちに1人1、2時間かけて、実際の答えを照らし合わせながら解き方のコツを説明しました。すると、驚くことに次の週から100点近い点数を取ることができるようになったのです。これは不思議でも何でもありません。選択式の問題は、厳密に解けばだれでも満点に近い点数を取れるのです。(だから、問題作成をする人は大変なのです)

 こういう解き方のコツを理解することが必要になるのは、小学校5年生ぐらいからです。小学校4年生までは、そこまで考える必要はありません。ですから、小学校低中学年で、清書に時間がかかる場合は読解問題まではやらなくてもいいのです。また、小学校高学年や中高生でも、清書に時間がかかり、読解問題に取り組む時間が十分に取れないときがあります。そういうときは、8問全部を解くのではなく、問1と問2の2問だけは確実に解き、それ以外の問題はやらない(又は手を抜く)というふうにやっていくといいのです。

 この読解問題は、解き方のコツを身につけるためのものですから、点数がいいとか悪いとかということは全く重要ではありません。むしろ、自分が確実にできたと思った問題が×になったときが、最もいい勉強の機会になるのです。

 読解問題の時間が取れない人は、問1と問2だけに絞って取り組むようにしていってください。

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構成用紙、暗唱用紙の廃止について as/1569.html
森川林 2012/06/28 15:49 
 言葉の森では、これまで小3以上は、構成用紙に構成図を書いてから作文を書くという練習を進めてきました。

 これは、学年が上がり中高生で難しい課題を書くようになると、書きながら考えるのではなく、考えてから書くという書き方が必要になるからです。

 この構成図は、自分の思いつきを短い文と矢印で平明図に広げるように書いていくものです。なぜ平面的に広げて書くかというと、自分の考えを平面に広げて一覧することによって発想が広がるからです。

 しかし、この構成図の書き方をのみこめず、平面的にではなく箇条書き的に書いてしまう人が多かったため、構成用紙という形式を作りました。そして、この構成図を書くという書き方もだんだん理解されてきたため、7月から構成用紙の配布を廃止することにしました。

 なぜ用紙やシールを廃止するかというと、今後、言葉の森の勉強をできるだけ特殊なツールを必要としないものにしていきたいからです

 (今の塾業界の行き方は逆で、その塾でなければ手に入らない教材をセールスポイントにしていることが多いと思います)

 それは、これからの学習というものは、どこかに通わないとできないようなものではなく、家庭でも自主的にできるものにしていく必要があるからです。


 暗唱用紙についても同様です。暗唱は、100字の文章を30回音読するという方法が基本です。ストーリーのある事実中心の文章ではそれほど多くの回数を繰り返さなくても暗唱できますが、説明文だと30回ぐらいの音読の反復で暗唱できるようになります。

 ところが、この30回繰り返すというのが意外に難しく、指を折って数えるようなやり方だと途中で何回かわからなくなり、自然に繰り返しの回数が短くなり、その結果暗唱ができないとか難しいとかいうことになりやすいのです。

 暗唱用紙を使うと、回数が形として残るので、苦手な子でも用紙を折っているうちに自然に暗唱ができるという効果がありました。しかし、この繰り返しのコツさえわかれば、特に暗唱用紙を使わなくてもいいということと、暗唱用紙の代わりに普通のA4サイズの紙を同じような形に切ればいいということで、この用紙も廃止することにしました。これも、ツールがないと勉強できないというようなことにしないための簡略化の一環です。


 以上、シールや用紙の廃止について、なにとぞご理解くださるようお願い申し上げます。


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