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記憶力、理解力、創造力(facebook記事より) as/1631.html
森川林 2012/10/13 10:27 



 学力には、記憶力と理解力と創造力とがあります。

 記憶力とは、外にある情報を自分の中に取り込む力です。

 理解力とは、内部化された知識を抽象的な概念で統合する力です。

 創造力とは、その知識や概念を組み合わせて新しい概念を作り出す力です。


 記憶力が横に広がるお皿のような平面の広さだとすると、理解力はその上に積み重なるトンガリコーンの高さです。(あまりいいたとえじゃないか)

... すると、創造力は、お皿の下に生えてくるトンガリコーンの深さです。(更に変なたとえになった)


 人間には、ある知識を知るだけでは飽き足らず、知識と知識の間にある関係を知りたいという気持ちがあります。

 だから、子供はすぐ、「どうして」と聞くのです。


 この「どうして」が、子供が新しい概念を獲得するチャンスです。

 家族の対話の中で、子供が、「どうして」と聞いたら、お父さんやお母さんがそれを一緒に考えてあげるのです。

 たとえ答えの出ないことであっても、考えること自体が考える力を育てます。

 間違っても、「そんなこと考えている暇があったら、宿題でもやりなさい」などと言わないこと(笑)。


 考える子供を育てるためには、親も一緒に考えることが好きになる必要があるのです。


 ところで、今の勉強には、この理解の仕方そのものを記憶させることで成績を上げるという方法もあります。

 この方法は受験勉強には役立ちますが、本当の考える力をつけることには役立ちません。


 なぜかというと、理解の仕方を記憶させるためには、その問題がパターン化されている必要があるからです。

 社会で遭遇する問題の多くは、過去問のない新しい問題ですから、解法を記憶するという発想では対応できないのです。



 参考記事「創造性を育てる作文 2」

https://www.mori7.com/index.php?e=1543



 今日も、きれいな青空です。

 自然の中に出かけると、いろいろな「どうして」が見つかります。

 図鑑を持っていくのもいいのですが、いちばんいいのは自分の頭を持っていくことです。(最初からついているけど)

 今日も楽しい一日をお過ごしください。

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生活の中で力をつける国語 as/1630.html
森川林 2012/10/12 17:44 



 国語の勉強というと、すぐに国語の問題集をやるようなことを考える人が多いと思いますが、実はそれがいちばん成果の出にくい勉強法です。

 その理由は、問題を読んで解くような勉強は時間がかかるからです。その時間を実際に文章を読む練習にあてた方がずっと絶対量の多い勉強ができます。

 同じように、勉強というと、すぐに形に残るもの、難しそうにやるものを考えてしまう人が多いのですが、形の残る勉強や難しそうな勉強は、どうしても量が不足します。

 算数や英語のような勉強は、勉強以外の時間にやることはまずないので、そういう短い時間の勉強でも効果が出ますが、国語は国語の勉強をしている以外の時間も含めて、生活すべてが国語なのです。

 だから、いちばんいい勉強の仕方は、生活そのものをより国語的にすることです。そうすると、問題を解く勉強よりも、問題文を読む勉強の方が楽にできるので国語的です。

 文章を読むのがまだ苦手な子の場合は、無理に読ませる勉強をするよりも、読み聞かせをしてあげる方が楽にできるので国語的です。

 海外で自分の子供に日本語を学習をさせている人の例で、日本語の漫画やアニメやドラマを見せたという学習法が紹介されていました。机に向かって真面目に国語の勉強的なことをするよりも、こういう漫画やアニメやドラマを楽しむ方が、ずっと生活の中に溶け込んだ国語力になるのです。

 ほかにも、生活の中で国語の力をつける例として、普段の家族の会話を少し長い文で話すようにする、勉強よりも読書の時間を優先させる、ときどき少し難しいテーマで家族でお喋りをする、漢字の書き取りのような書く勉強よりもルビつきの本を読むような読む勉強を中心にする、国語教室のようなところに行くよりも家庭生活を充実させる、などが考えられます。

 国語の勉強は、勉強的な形で難しいことを短時間するよりも、生活の中で楽にできることをふんだんにやっておくことが大事です。その基礎の上に、少しずつ難しい文章を読む練習に切り換えていくのです。

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