親子の対話を大事にしよう。
スズメの学校みたいににぎやかに、
週に1回テーマを決めて、
いろいろなことを話してみよう。
このときに大事なのは、お父さんやお母さんができるだけ自分の体験から話をすることです。
子供は、立派な説明や意見を聞きたいのではなく、親の経験を通した話を聞きたいからです。
もうひとつ大事なことは、子供の発言に必要以上のことを要求しないことです。
「もっとわかりやすく話さなきゃ」なんて言わないこと。
いつも感心して聞いてあげることです。
テーマはどうするかというと、子供が普段読んでいる長文をもとにするのがいちばんです。
毎日音読していれば、子供の頭の中で内容が整理されているからです。
こういう対話は、子供がまだ小さいうちから始めておくことです。
そして、決して勉強的にやらずに楽しくやっていきます。
だから、脱線も大いに結構。
そうすれば、学年が上がって長文の内容が人生や社会の話になっても、親子で同じように話をしていくことができます。
こういう大人との対話が子供の頭をよくしていくのです。
言葉の森の作文の勉強は、長文の音読と親子の対話がセットです。
セットと言っても、自分でやらないといけないので(笑)、軌道に乗せるまでがちょっと大変です。
しかし、音読や対話を単独で続けるのは難しいのですが、作文という目的があれば続けやすくなります。
作文という外圧を利用して、音読や対話をするのです。(何だか日本の政治みたい。(^^ゞ)
今日は寒い風の一日になりそうです。
教室に来るスズメたちも、丸くふくらんでエサを待っています。
それでは、今日もいい一日をお過ごしください。
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小3の子のお祖父さんという方から相談の電話がありました。
「漢字が書けないので、担任の先生に注意されたらしい。どうしたらいいか」という内容です。
漢字が書けないという学習障害もあるかもしれませんが、そういうケースはごくまれで、漢字が書けないのは単に漢字の練習をしていないからです。
ところが、漢字の勉強というのは簡単そうに見えますが、確実に力をつけるためにはかなり時間がかかります。
そのため、たいていの子は、少し漢字の勉強を始めてみたものの、いつの間にか飽きてやめてしまうのです。
それは、今の漢字の勉強法が、漢字ドリルを解くような形で進められることが多いからでもあります。
江戸時代の寺子屋での漢字の勉強は、往来物と呼ばれる手紙形式で書かれた一種の教科書を音読する形で行われていました。この教科書には、生活に必要な難しい漢字がぎっしり盛り込まれていました。まずそれらを読めるようにして、そのあと書く練習をしていたのです。
この勉強法は現代にも生かせます。
学校で習う漢字は、教科書に出てくるつど、その漢字や熟語だけ取り上げて勉強するのではなく、文章の形である時期に集中して読めるようにしてしまえばいいのです。
漢字の勉強のいちばんの目的は、漢字が書けるようになることではなく、その漢字で書かれた文章が読めることにあります。
漢字の書きは、パソコンで変換すれば誰でもできます。漢字の意味は読みがわかればすぐに調べられます。しかし、漢字の読みだけはあらかじめ知っていないと、手も足も出ない感じがしてしまうのです。
中国には、千字文という千字の漢字を一文字ずつ使った詩があり、これが漢字を学ぶ教科書になっていました。
日本でも、いろは47文字(「ん」を入れると48文字)が、日本語のかなを習う教科書のような役割を果たしていました。
同じように教育漢字を学年ごとにつなげ、ひとまとまりの文章にして音読できるようにするという試みも、既に何人かの人によって取り組まれています。
しかし、これらの試みの多くは、意味が通じる文章ということを優先しているため、文章のリズムとしては必ずしも読みやすいものにはなっていないようです。
そこで、言葉の森では、意味よりも読みのリズムを優先した漢字音読集を作りました。
これなら、小学校で習う教育漢字だけでなく、中学校で習う常用漢字もすぐに作れます。
言葉の森では、毎日の自習として1日10分ほどの暗唱で1ヶ月で約1000字の文章を暗唱する練習をしています。同じ要領でこの漢字集の音読をやれば、小1から小6で習う約1000字の漢字も、わずか1ヶ月で全部読めるようになります。
同じように、中学校で習う約1000字の漢字も、約1ヶ月で読めるようになります。
このように漢字の読みが学年よりも先取りしてできるようになると、今度はふりがなのふっていないちょっと難しい文章も読めるようになります。
また、漢字の暗唱ができるようになったら、暗写をすることによって、漢字の書き取りも学年を先取りしてできるようになります。
今、日本には、両親が外国人である子供も増えていますが、これらの子供たちのいちばんの学習上の障害は難しい文章が読めないことにあります。日常会話では不自由しないのに、文章の読み取りが苦手なために、勉強が難しくなる小5あたりから勉強についていけなくなる子が多いのです。
文章が読めないというのは、日本語の場合、ふりがなのついていな漢字が読めないというところから来ています。
だから、漢字の読みの先取り学習を、この漢字音読集で行えば、学習上の困難は大きく緩和されます。
日本には、江戸時代の教育遺産から学ぶものがまだかなりあるのです。
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小3の子のお母さんから、体験学習を始めた1回目に、
「先生、もっと句読点の打ち方や、おかしい言い回しを直してください」
と、要望のひとことがありました。
でも、直してすぐ直るくらいなら、もうとっくに直っていたはずです。
だから、直してもすぐには直らないでしょう。
そうすると、直すために、同じ注意を何度もすることになります。
すると、先生が熱心になり、子供が真面目になるほど、勉強は苦しいものになっていきます。
せっかく作文が好きになろうと思って始めた勉強が、苦しい勉強になり、長続きしなくなったら、元も子もないのです。
子供の書いた作文に直すところがあったら、その原因は、作文にあるのではなく、これまでの日本語の生活の中にあります。
だから、直すのは作文ではなく、毎日の読書を含めた生活の方なのです。
そのために、毎日の自習として音読や暗唱や読書をしていきます。
その毎日の自習がスムーズに進むように、作文はいつもいいところを褒めていくのです。
自習によって読む力ががついてくれば、作文にもし直すことがあっても、それはひとことの注意ですぐに直ります。
これは、作文に限らず、勉強すべてに共通します。
子供たちはみんな、勉強ができるようになりたいと思っています。
好きでテストに悪い成績をとりたいと思っている子はいません。
成績が悪いとしたら、それはその子の努力不足というよりも、これまでの勉強の仕方を含む学習生活の問題があったのです。
褒めることが大事ということはよく言われますが、その前提は、できるようにさせて褒めるということです。
直すことも同じです。ただ直すのではなく、直せるようにしてから直すことが大事なのです。
今日は寒い一日になりそうです。
忘年会のシーズンですが、暖かくしてお過ごしください。
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学校でやるような勉強は、
今はもうインターネットですべて学べる。
できないのは、リアルな実習だけだ。
だから、学校の設備をみんなに開放すればいい。
地球全体が学校のようなもので、
だれでもどこでも好きなことを学び
それを自分の人生に生かせる。
そんな時代がもう来ている。
今の勉強は、学力のための勉強ではなく学歴のための勉強になっています。
試験でいい成績をとることが目的ではなく、実力をつけることが目的で、試験はその結果です。
ということは頭ではわかっているのに、多くの人が試験の結果に翻弄されてしまいます。
試験の点数ばかりに目が行くようになると、勉強の中身が試験問題を解くようなものになってきます。
しかし、国語の試験問題をいくら解いても国語の実力はつきません。
それは、問題を解く勉強のほとんどが、「合ってた」「合ってなかった」というところで終始するからです。
国語の本当の実力は、読書と作文と対話の中でついてくるのです。
もうすぐクリスマス。
教室では、この1週間はクリスマス週間で、みんなサンタの帽子で勉強しています(笑)。
西の空に、星が光っています。
今日もいい天気になりそうです。
それでは、今日もいい一日をお過ごしください。
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もう一度大事なことを繰り返すと、まず第一は、問題文を傍線を引きながら読み、再読しやすくすることです。
これは、普段の教科書や参考書でも同様です。線を引いて自分のものにしておくと、あとから活用できるようになります。
第二は、選択問題は×となる根拠を明記して、×でないものを○としてを選ぶことです。
最初から○を選ぶと、浅い答えになるからです。
第三は、記述問題は、問題文全体の近くからも遠くからも、後の方からも前の方からもいくつか候補を選んでから記述することです。
設問の直後にすぐわかるように書いてあるものは、答えでないことが多いものです。ただし、易しい試験では、直後に答えがある場合ももちろんあります。
その試験が難しい答えを要求しているか易しい答えを要求しているかは、やってみなければわかりません。だから、志望校の過去問の研究が必要になるのです。
第四は、問題文の全体を素早く読むために速読力と難読力をつけることです。そのために、毎日の読書は欠かせません。読書は最低でも1日10ページ以上で、できれば毎日50ページ以上を目標にします。
また、普段の読書以外に、入試問題集の問題文を読書がわりに読む練習もしていきます。
第五に、模擬試験などがあったら、その直後に、もう一度理詰めに正しい答えを確認しておきます。しかし、国語の問題の中には、答えが間違っているものもあります。お父さんやお母さんに聞いてもなぜその答えになるのか理解できないという問題は、できなくてもいい問題と考えておきます。
理詰めで説明できる問題だけを確実にできるようにすることが国語の試験の目標です。
この記事を見て、「あ、これは、自分のことを言っているんだな」と思った君(笑)、早速この記事の要点を国語の教科書の余白にでも書き出しておき、試験の前にいつも見るようにしておこうね。
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あらかじめ正しい方針というものはなく、
その方針を正しくしていく日々の行動がある。
そのために大事なことは、原則を忘れずに、
小さな軌道修正をいとわないこと。
あたりまえのことですが。
勉強でも、例えば、「早起きして何かをしよう」と決めたとします。
しかし、早起きが苦手だったことに気づいたら、すぐに軌道修正です。
原則は、時間を決めて何かを続けるということにあったはずで、早起きはそのためのひとつの手段だったからです。
政治も同じ。
1票入れておしまいではなく、原則を忘れずに、日々の軌道修正を求めていくことです。
これからの世界は、大きく変化するでしょう。
それは、アメリカにしろ、中国にしろ、韓国にしろ、みんな自分のところがうまく行っていないからです。
だから、日本のすることは、自分の国でうまく行くモデルを作ることです。
地球はこんなに豊かなのだから、本当はうまく行かない方がおかしいのです。
今日は静かな曇り空。
このあと軽く一雨が来て、また明るい冬の空が戻ってくるでしょう。
みんなでいい国を作っていきましょう。
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いい学校に入ることが勝ち組の条件になる時代は終わりました。
いい学校に入って出ても勝ち組になれないからです。
だから、新しい時代は、勝ち組負け組という区別のない時代です。
みんなが自分の人生で勝ち組になればいいのです。
そのためには、奪い合いの時代に終止符を打ち、
新しい時代を与え合いの時代とすることです。
与えるためには作らなければなりません。
みんなが創造者である時代が与え合う時代です。
ある物が限られたパイと見えるのは、
パイを消費することばかりを考えているからです。
自分がパイを作る役になれば、
パイはいくらでも増えていくのです。
創造のための教育、これが新しい時代のキーワードです。
ひと昔前の記事も含みますが、
言語別インターネット人口は、1位英語27%、2位中国語25%、3位スペイン語8%、4位日本語5%……、5位ポルトガル語4%……(2011年)
http://menamomi.net/nk2012/120123.html
ブログで多く使われている言語は、1位日本語37%、2位英語36%、3位中国語8%……。(2007年)
http://image.itmedia.co.jp/l/im/news/articles/0704/06/l_ah_blog2.gif
twitterで多く使われている言語は、1位英語37%、2位日本14%、3位ポルトガル語12%……(2011年)
http://blogos.com/article/25704/
facebookで多く使われている言語のデータはまだありませんが、日本語は利用人口の割合に比べるとかなり多く使われているのではないかと思います。
つまり、情報を受信する利用よりも、発信する利用が多いのです。
この情報の創造を、物の創造や、科学技術の創造や、学問の創造に向けていくのが、これからの、資源小国日本の進む道だと思います。
今日も好天。
いろいろな紆余曲折があっても、日本はだんだんいい国になっていくでしょう。
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中学生の生徒が最近の模試の成績を持ってきました。数学も英語もいい成績なのに、国語だけがもう一息です。
賢い生徒なので、国語の勉強の仕方がわかっていないだけです。勉強の仕方がわかっていないので、文章の読み方も、答えの選び方も、あまり気合いが入っていません。
英語や数学は気合いの有無に関係なしに、自分の実力どおりの得点がとれますが、国語は気合いの有無で点数の差が大きく広がります。それはどういうことかというと、例えば、答えを選ぶ場合、易しいいかにも合っていそうな答え(実は×)と、難しいちょっと見つけにくい答え(これが○)が混在しているのです。
つまり、テストというのは、生徒の実力を見るというよりも、点数の差をつけるためのものなのですが(これが本当はいちばんの問題ですが)、素直な中学生はそんな裏の意図が隠されているとは思わずに、合っていそうなところを選んで×になってしまうのです。
この合っていそうな答えという一種の罠をよけるのに、気合いが必要なのです。浅く読めば罠の方を選んでしまいます。深く読む子は罠をさけることができます。国語の問題はそういう仕組みになっているために、国語の得意な子は、問題を解くときに集中力を発揮するのです。英語や数学の問題を解くときには、こういう集中力は必要としません。だから、国語の問題は独特のこつが必要なのです。
さて、その生徒の持ってきた模試の答案を見てみると、やはり次のようなことがわかりました。
まず、問題文をきれいに読んでいます。印象に残ったところに傍線を引きながら読んでいれば、再読するときに楽なのですが、きれいに静かに読んでいるのです。これがまず準備不足です。
次に、選択問題では、選択肢を選んでただ○をつけているという答えの選び方になっています。こういう解き方をしていると、必ず罠にひっかかります。正しい選択の仕方は、まず×のところを選び、次に×でなかったところを○にするという解き方をするものです。
そのためには、ひとつひとつの選択肢について、どこの部分が×なのかという根拠をはっきりさせる必要があります。そして、それを頭の中でするだけでなく、実際に問題用紙にどこが×だから、どの選択肢が×かということも書いておくのです。そうすれば、試験が返却されたあとに、自分のテストを見直すことができます。こういう見直しのできない生徒は、ただ点数だけを見て、「合ってた」「合ってなかった」とやるだけなので、いくらテストを受けてもあまり身につかないのです。
記述問題も同じです。「文中から選んで書きなさい」となっているような設問では、やはりわかりやすく易しい罠(実は×)と、ちょっとわかりにくい答え(これが○)とがあります。一般に、易しい罠は、設問となっている箇所のすぐ近く、多くは直後にあります。しかし、そんなところにわかりやすく書いてあるような答えだとしたら、みんなが○になってしまうので、テストの意味がありません。こういう裏を考える必要があるのです。
本当の答えは、遠いところにあります。難問になると果てしなく遠いところに答えとなる部分が書いてあります。また、多くの生徒は設問となっている箇所のあとの方を探すことが多いので、その反対に前の方に答えとなる部分が書いてある場合もあります。
ここで大事なるのが、その問題がどういう難易度で出されているかということです。易しい試験であれば、直後に本当の答えがあることもあります。難しい試験であれば当然近くには答えはありません。だから、志望校を受験するときは、その学校の過去問をやっておき、その学校の国語の問題がどの程度の難易度で出されているかを知っておく必要があるのです。易しい問題であるのに、裏を読みすぎて×になる場合ももちろんあるからです。
漢字の問題は単独で出ているように見えますが、実は熟語の問題として出されていますから、単に漢字の書き取りをやっているだけではできません。例えば、ひとつひとつの漢字は知っていても、熟語になると書けないということがよくあります。これは、どう勉強したらいいのでしょうか。読書で自然に身につけるのがいちばんいい勉強法です。ただし、子供の読む本は易しい本であることも多いので、意識して難しい本も並行して読んでいくことです。この「並行して読んでいく」というのが大事です。易しい本ばかり読んでいては、難しい語彙は身につきません。しかし、難しい本ばかり読んでいると、読書がはかどらないので多読ができず、その結果速読力がつきません。国語の得意な子は、難しい本も読んでいますが、易しいくだらない本も読んでいます。
国語の問題の解き方をこのように実際に即して説明すると、ほぼすべての生徒が次のテストから成績が急に上がります(笑)。しかし、実際にその生徒の行った試験をもとにして説明することが大事で、一般論の説明だけではなかなか理解できません。だから、国語のテストの見直しの勉強は、試験の直後に、本人が心から困っているときに行うのがいいのです。(つづく)
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