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対話のある作文。コミュニケーション能力はコミュニケーションによって育つ as/1758.html
森川林 2013/03/03 03:32 



 言葉の森の作文の特徴は、対話があることです。

 ひとつは、先生が毎週電話で生徒に説明するので、先生と生徒の個人的な対話が生まれます。

 もうひとつは、作文に書くことを準備するために、子供が親にいろいろな話をしたり、話を聞いたりします。親子の対話が、作文の勉強の予習になっているのです。

 そのほかに、先生と保護者との電話やメールでの対話もあります。

 facebookなどを通して保護者どうしの対話もこれから増えていくでしょう。

 コミュニケーション能力は、コミュニケーションによって育ちます。
 教材だけが与えられて、それを黙々とこなし提出するという勉強では、コミュニケーション能力の出番はありません。
 反応があるから、書いたり話したりすることに意欲的になれるのです。


 今の社会では、幼児期から、子供たちは、コミュニケーション能力の発達を阻害する環境に取り囲まれています。
 今日のfacebook記事にそんなことを書きました。

 作文の勉強には、生きた人間どうしの触れ合いが必要なのです。


====3日のfacebook記事より====

 情報機器は、成長した大人にとっては便利なツールです。
 しかし、成長途上の幼児にとっては、コミュニケーション能力を阻害する危険なツールになります。

 テレビやビデオやパソコンは、ちょうどアイロンとかヤカンとか電気コンセントのようなものと考えておくといいのです。

 もちろん、今の世の中では、人工的なものを避けることはできません。
 幼児が、テレビやビデオやパソコンの機械的な音声にさらされたら、その倍以上、親が人間のコミュニケーションをすることです。

 大事なことは、人間の音声の背後に本当の人間がいて、人間の表情の背後に本当の人間がいることです。

 機械が機械の音を出したり、音楽を流したりするのはいいのです。
 いけないのは、機械が人間の声を出したり人間の顔を流したりすることです。

 テレビのアニメやCDの読み聞かせがそれだけで与えられれば、子供のコミュニケーション能力は損傷を受けます。
 しかし、親がそばにいて一緒に話しかけるようにすれば、傷ついたコミュニケーション能力はその場で修復されます。

 人間の成長に最も大事なものは、生きた人間なのです。


 「対話の教育」ということを考えていて、ふと、幼児の成長も同じだなあと思いました。


 今日は3月3日、雛祭り。
 お雛様たちも、久しぶりに表に出て楽しくコミュニケーション。

 天気がいいので、子供たちも外に出て、楽しく遊ぶ一日になるでしょう。

====引用ここまで====

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記事 1757番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/28
親子の対話、先生と生徒の対話がある作文の勉強 as/1757.html
森川林 2013/03/01 08:33 



 作文や国語の勉強が面白いのは、そこに対話があるからです。
 もちろん、算数にも英語にも理科社会にも対話はあります。しかし、正解がひとつに決まる勉強では、対話がなくてもやっていけます。むしろ、主観的な対話がない方が能率のよい勉強ができるとも言えます。

 しかし、作文はそうではありません。
 作文に書く課題が決まったら、自分が何を書くか考えるとともに、身近なお父さんやお母さんにも取材をします。
 面白い話が出るときもあれば、面白い話が出ないときもあります。しかし、話す中身がないとわかることも対話です。
 「うーん、それはわからないなあ」というのも対話なのです。

 勉強というものには完璧な正解があり、その正解を見つけることが勉強の目的だと思っていると、こういうあやふやな対話は勉強とは思えないかもしれません。
 しかし、子供の思考力は、この対話の中から育っていきます。

 今の社会は、教材が豊富にそろっているので、思考力トレーニングペーパーのようなものもあるかもしれません。ひとりで書ける作文練習帳のようなものもあるかもしれません。
 しかし、漢字や計算のドリルをやるような感覚で、毎日1枚作文を書くということはまずできません。

 小学校1、2年生のうちは、毎日の日記の宿題などもこなしていけますが、それはまだ書くことが子供の中で対話になっていないからです。
 その日に起きた出来事をそのまま書いていくのが、低学年の日記です。
 そこに自分らしい見方や考え方が出てくるようになると、とても毎日1枚のドリルのような感覚で作文を書くことはできないのです。

 お父さんやお母さんと子供との対話、そして、先生と生徒との対話が、作文の勉強の要です。
 そして、そういう対話の機会は、作文を通して行うことで密度の濃いものになるのです。


====28日のfacebook記事より====

 これまでの勉強が、上から下へ水を流すようなやり方なら、これからの勉強は、送り手と受け手が互いに対話をするような、言わば水たまりで水遊びをするような方法になるでしょう。

 先生が一方的に教えて、定着したかどうかを確かめるテストをして、やる気が出るように競争させるという勉強の仕方は、もう時代後れになります。

 先生ばかりでなく、お父さんやお母さんが子供と一緒に対話をする中で、それぞれの個性を通して生きた知識が身につきます。

 誰にでもあてはまる無味乾燥な知識でないから、完成度も低いし、個性的であるがゆえの歪みもあります。

 しかし、世の中の本当の姿は、様々な個性の偏りがオープンに積み重なることで、最終的に最も妥当なものが形成されるということでできています。

 完璧なデータが打ち込まれたロボットのような人間ではなく、多様な個性を許容する柔らかな皮膚を持った人間になるために、これから必要になるのが対話のある勉強です。


 作文の勉強がなぜ教えにくいかというと、それは作文の本質が対話的なものだからです。
 先生と生徒、親と子が対話するだけでなく、作文を書く子供自身が、自分の書こうとする内容と紙の上で対話をしながら書いていきます。

 だから、書き終えるまで、どんなことが、どのくらい、どんなふうに書けるかわかりません。
 それを楽しいと思えるようになることが、作文を好きになるということなのです。

====引用ここまで====

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