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これから来る自由で豊かな社会における教育の目標としての創造性 as/1845.html
森川林 2013/06/21 19:57 




 今日のfacebook記事より。

====
 人間以外の動物は、みんな無料で生きています。
 それは、植物が太陽という無料のエネルギーを使って動物たちの食物を提供しているからです。
 その太陽のエネルギーを食物に変えているのは、植物の中にある光合成という方法です。

 ひるがえって人間社会を考えてみると、私たちが必要とする物やサービスにつけられた値段は、もとをたどればエネルギーの値段です。
 エネルギーが方法によってさまざまな物になり、それらの物が組み合わさって人間社会が成り立っています。

 だから、エネルギーが無料になれば、物の値段はそこに費やされた人間の働き以上のものにはなりません。
 大事なのは、エネルギーを役に立つ物に変換する方法で、その方法を作るのが人間の創造性です。

 人類はやがてフリーエネルギーを発見するでしょう。(もう既に発見されているという話もありますが)
 これからの子供たちは、そういう自由で豊かな社会で生きていくのです。

 だから、大事なことは、そういう社会で生きる準備を今からしていくことです。
 その鍵のひとつが創造的に生きるということことです。

 その前の準備が、豊かな消費に流されずに生きるということです。
 今、私たちの周囲には豊富な娯楽があります。
 それらをうまくコントロールしながら、創造性を育てていくことが今の課題になると思います。

(写真は、風に揺れるネコジャラシ)
====

 あらゆる物財やサービスが限りなく無料に近くなる時代というのは、今の社会を見ていると信じられないかもしれませんが、そういう時代は確実に来ます。
 それも、予想以上に早い時期に来るでしょう。

 そのときに問われるのが、そのような自由で豊かな社会でも生き生きと生きていくことができるかどうかということです。(今からそんな心配するなという声も聞こえてきそうですが)
 人間は、豊かな消費生活には必ず飽きてきます。
 発明や発見や創造や挑戦がないと、張りのある生活ができないのが人間です。

 では、発明や発見や創造や挑戦はどこで必要になるかというと、それはエネルギーを価値ある物に変換する方法を作ることにおいてです。
 学力とは、その創造性を発揮するために必要になります。

 未来の教育の目標は、豊かな社会で生き生きと生きるために必要な学力と創造性を育てることになると思います。

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低学年からできる公立中高一貫校受験にも対応した「読解-記述-対話」の自習教材 as/1844.html
森川林 2013/06/20 08:40 


 今日のfacebook記事の紹介から。

====
 これまでの勉強は、学校や塾で、問題を解く形の宿題を出されて、覚えた知識によって、○×式で選択し、その結果を試験で採点する、という勉強でした。
 これからの勉強は、家庭で、文章や図を読む形の自習をして、自分なりに考えることによって、記述し、その結果を対話で締めくくる、という勉強になるでしょう。

 そういう勉強が、これからの創造性を必要とする時代に対応できる勉強です。

 言葉の森で今、公立中高一貫校受験用の「読解-記述-対話」型の自習教材を作っています。

 しかし、従来の「記憶-選択-試験」型の教材で勉強してきた子には、こういう勉強法は戸惑うものになるかもしれません。

 そこで、考えたのが、小学校高学年からではなく、もっと低学年のうちから、「読解-記述-対話」型の勉強に慣れておくことです。
 しかし、そういう勉強法にふさわしい教材が今はまだほとんどありません。

 そこで、こういう勉強法に関心のある人が、互いにオープンに教材や長文を作り合い、紹介し合うような場を作っていきたいと思っています。
====

 これまでの勉強は、塾に通って、漢字や計算や様々な知識を先取りするという勉強でした。
 それは、それで悪くはありませんが、勉強をそういう知識的なものに限定して、そこで得点や順位を競うようにすると弊害が出てきます。
 知識型の勉強は、ある程度まで到達すればいいという勉強で、それ以上に順位を争うようなものではありません。

 むしろ、知識の勉強はほどほどにして、余った時間を思考型の勉強にふりむけていくことが大事です。

 ところが、そういう思考型の勉強に向く教材というものがあまりありません。
 少し近いのが、新聞を教材にした勉強です。
 しかし、新聞は、時事性が強すぎるということと、年を越えた蓄積ができないという弱点があります。
 例えば、お兄ちゃんが勉強した過程を、弟が参考にするというようなことができません。

 ほかにも、科学読み物、図鑑、年鑑、理科や社会の教科書や参考書、学習漫画的なものといろいろ教材の候補はありますが、どれも一長一短があります。
 総じて言えば、共通するいちばんの問題は、切り貼りがしにくいということです。

 そこで、こういう勉強をしたい人のために、オープンな教材作成をする場を作ることにしました。
 ここで、互いに長文を教材を作り合い、それらをオープンに誰でも利用できるものにしていきたいと思います。

 現在、言葉の森には、小1~小3の読解マラソン長文があります。
 また、今、小5~小6対象の公立中高一貫校受験対応の自習教材を作っています。

 今後、力を入れていきたいのは、
(1)小4~小6の読解マラソン長文
(2)小1~小4の自習教材
です。

 関心のある方は、ぜひご参加ください。

【教材作成ページ】

 facebookグループでは、「言葉の森オープン長文」
http://www.facebook.com/groups/okaot/

 ホームページの掲示板では、「オープン長文チョウチョの丘」
https://www.mori7.com/okaot/

【参考ページ】

言葉の森の読解マラソン長文のページ
https://www.mori7.net/marason/marason_sample.php

自習講座の趣旨と方法の記事
https://www.mori7.com/an/16.html

公立中高一貫校のオープン教材のページ
https://www.mori7.net/juken/

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記事 1843番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/25
公立中高一貫校の勉強の基本。塾-宿題-問題-試験型の勉強から、家庭-自習-読書-対話型の勉強へ as/1843.html
森川林 2013/06/18 20:15 


 facebookの記事より。

====
 スポーツの世界では、子供の発達段階に応じた指導の重点のようなものがあります。
 小学生のうちは巧緻性、つまりボールコントールのようなことを中心にして、中学生のころから筋力をつけて、高校生の新肺機能が完成するころから持久力をつけるというような段階です。
 ところが、試合に勝つことを目標にしてしまうと、ボールコントロールの上手な子よりも、身長があったり体力があったりする子の方を優先してしまいます。

 それと同じようなことが勉強にもあります。
 小学生のころは、自習の習慣と考えることを楽しむ姿勢を身につけさせて、中学生になったら記憶力を鍛え基礎学力を定着させ、高校生になったら長時間の勉強に耐える力をつけるというような段階があるのです。
 ところが、試験に勝つことを目的にしてしまうと、勉強を楽しむことは後回しにして、手っ取り早く知識をつけることを優先してしまいます。

 点数を上げる勉強と相性のいいのが、宿題という形で問題を解かせ、試験で評価するという方法です。
 そういう勉強法もたまにはいいのですが、そればかりだと最も大事な考える力が伸びません。

 考える力をつける勉強と相性のいいのが、家庭で毎日決まった自習を行い、解くことよりも読むことを学習の中心にして、試験ではなく対話で締めくくるという勉強法です。
 この、一見張り合いのないような勉強が実は、長い目で見て子供をしっかり成長させるもとになるのです。



 ここ数日、新学期の教材の準備をしたり、公立中高一貫校向けの教材を作ったりしていたら、すぐに時間がたってしまいました。
 しかし、今日で一段落。
 明日から、またがんばっていきたいと思います。

 梅雨なのに、いい天気の日が続きます。
 今日の雲は、何だか龍の形に似ていました。
 しかも、前脚のあたりに、小さな月が(笑)。

 それでは、今夜もいい夜でありますように。
===

「公立中高一貫校受験対策/公中講座」
https://www.mori7.net/juken/

 問題は、市販の問題集を購入しないと見られません。
 しかし、解説はオープンにしています。

 公立中高一貫校の受験対策の基本は、このように家庭で実際の問題をもとに考えて、親子で対話をすることなのです。

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夏期講習の代わりにウェブで公立中高一貫校の自習講座 as/1842.html
森川林 2013/06/18 08:52 


 言葉の森では、全国の通信生徒が利用しやすいように、今年は夏期講習の代わりに、ウェブ上に公立中高一貫校の自習講座のページを設けました。
 ここに、全国の公立中高一貫校の過去問とその解説を載せていきますので、家庭での毎日15分程度の自習の教材としてご利用ください。
https://www.mori7.net/juken/
(このページの右下の「印刷」というところをクリックすると印刷用の表示になります。)
 また、家庭でこの自習講座を取り組む際の質問や相談に対応できるように掲示板やフェイスブックグループを設置します。当面、ご意見ご質問などは、家庭学習の掲示板と家庭学習のfacebookグループをご利用ください。
「家庭学習掲示板」
https://www.mori7.com/okakg/
facebookグループ「家庭学習のすすめ」
http://www.facebook.com/groups/kateigs/

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記事 1841番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/25
7月からの新学期教材の印刷完了、今日から発送。 as/1841.html
森川林 2013/06/17 08:26 


 7月からの新学期教材の印刷が完了し、今日から発送できるようになりました。
 今回は、これまでと印刷の仕方を変えて、プリンタではなくリソグラフで印刷することにしました。そのため、少し雰囲気が違うと思います。

 新学期に移行する準備のため、6月の体験学習の受付は終了し、7月からの受付になります。

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記事 1840番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/25
山頂を広げる文化 as/1840.html
森川林 2013/06/14 09:16 



 窓を開けると、雨の中でスズメたちが待っています。

 昨日の余ったご飯粒をばらまくと、みんなすぐに集まって、雨の中など気にしないように食べています。

 今目の前にあることに心を傾けて生きていく姿がさわやかです。



 しかし、人間の社会では、「今」という時間の多くは、未来のための準備として、何かほかの目的のための土台として使うものになっています。

 本当は、現在は土台なのではなく、そこ自体がひとつの山頂です。

 世界には、今、山の頂上を目指して登っている国々があります。

 そういう国の人たちの意識は、かつての日本人の多くが持っていた上昇志向です。

 しかし、私たちが今することは、次の山頂を目指すよりも前に、あとから来る人たちのために、今いる山頂を広げておくことです。

 それは、生活の量的なものよりも質的なものを豊かにするということです。

 例えば、1点差を争うような勉強で競い合うのではなく、全員が百点を取れるような基礎学力をつけた上で、それぞれが自分の個性を新しい文化として作り上げていくということです。

 大量生産方式を生み出したフォードは、工場労働者には、頭は要らないから手と足だけがあればよいと考えていたそうです。(それも不気味ですが)

 これからの日本が目指す社会はその反対で、手も足ももちろんあるが何よりも頭と顔のある人が仕事をしている社会です。

 そのための勉強は、一律の答えがあるマークシート方式の勉強ではなく、読書や対話や作文という答えのない創造的な勉強なのだと思います。

 ということを考えているうちに、ご飯粒を食べ終わったスズメたちは、どこかに遊びに行ってしまいました。


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記事 1839番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/25
「カタツムリを見つけたこと」という作文課題 as/1839.html
森川林 2013/06/12 07:03 


 facebook記事より。

====

 今日は、久しぶりに梅雨らしい空になりました。

 小3の6月2週の作文課題は、「カタツムリを見つけたこと」でした。
 しばらく前までは晴れ間が多かったので、みんな、だいぶ苦労したと思います。

 カタツムリというのは、いざ見つけようとすると、なかなかいないものです。
 しかし、いるところには必ずいるのです。
 例えば、横浜市金沢区で言ったら、野島山の入口近く洞穴の中です。(ローカル過ぎ(笑))

 また、神社やお寺のような古い建物の近くの石垣などにもよくいます。
 これから雨が続くと、もっと見つけやすくなると思います。


 それでは、今日も梅雨空を楽しみながら、いい一日をお過ごしください。

 (写真は、教室の階段のところにいたカタツムリちゃん)

====

 続きの写真です。

▽教室で生まれたカタツムリの赤ちゃん


▽その成長した姿(というかあまり成長していない)


▽おまけ(これは写真集より)


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記事 1838番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/25
公立中高一貫校の試験問題の解き方 as/1838.html
森川林 2013/06/10 08:59 


 受験とは、点数の差をつけるためのものですから、難しくなければなりません。
 しかし、知識の詰め込みのような形でなく、考える力で難しくするためには、人間が考えにくい形で考えさせる問題を作る必要があります。

 そこで、どんな問題が出るかというと、ひとつは、多数の短期記憶を必要とする問題です。
 人間の頭は一度に7つぐらいのことしか同時に処理できないので、それ以上の変数がある問題が出せられると、途端に処理速度が落ちるのです。(パソコンに似ていますが)

 そのときの対応のコツは、多数の情報を圧縮して処理することです。
 例えば、都立白鴎中の2012年の問題で、8つのタワーの並び方を問う問題が出てきます。

 それは、
1.神戸ポートタワー
2.東山スカイタワー
3.横浜マリンタワー
4.銚子ポートタワー
5.さっぽろテレビ塔
6.福岡タワー
7.東京タワー
8.東京スカイツリー
の8つです。
 そして、それぞれのタワーの条件として、
A.電波塔であるかどうか
B.関東地方にあるかどうか
C.平成元年以降にオープンしたかどうか
の3つがあります。

 これらの組み合わせを考えるときに、いちいち「東京スカイツリーは、電波塔であって、関東地方にあって、平成元年以降のオープンで……」と考えていたら、それだけで短期記憶のメモリーをほとんど使ってしまいます。
 そこで、タワーの頭文字だけを操作すればいいようにするのです。
 すると、「『す』は『でかへ』で……」となるので、思考の速度がぐんと上がります。


 もうひとつの人間の脳に苦手な操作は、物事を立体的に思い浮かべることです。
 人間の目は、平面的に見ることに慣れているので、立体的なものの向こう側を操作することがなかなかできません。日常生活では、実際に立体の後ろ側に回って処理すればいいので、頭の中だけで立体の処理をすることに慣れていないのです。

 都立小石川中の2012年の立体図形の問題がちょうどそういう問題です。
 図8の「1」の列の16個を「4」の列の16個とそっくり入れ換えたのが図9です。





 つまり、図8の「1」の「イ」の「B」に隠れていた「色のついた立方体」が、図9の「4」の「イ」の「B」に見えるようになったということです。
 問題は、図9に何度か操作を行い、色のついた立方体4つのうち1つだけが見える状態にすることができるか、できるとしたらその方法はどうか、というものです。

 日常生活では、こういう問題は実際に立方体を動かせば済むことなので、頭の中で考えて処理するようなことはありません。
 だから、こういう問題は難しく感じるのです。

 こういう問題に対応するコツは、フリーハンドで立体図をかいてみることです。そして、それを動かした図をまたかいてみるのです。



 しかし、こういう図をかいてみようかと思いつくためには、普段から絵や図をかくことに慣れている必要があります。
 それは、一見遊びのようなことですが、そういう時間の過ごし方が厚みのある学力になるのです。


 厚みのある学力というと、太陽の動きや星座の動きのようなものも、立体的な上に球面で動くというわかりにくいところがあります。
 天体の問題に対応するために、自分の家の周りで、どこから太陽が昇って、どこに沈むかということを感覚的に知っている必要があります。
 こういうことも、生活の中で身につける学力なのです。

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●本当の国語力は作文でつく
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●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
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