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この世で最も高価なものは人間―これからは教育と文化の時代 as/1888.html
森川林 2013/08/01 08:05 



 facebook記事より。

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 この世でいちばん高価なものは人間です。

 試みに、今話題になっている映画「風たちぬ」のモデル、零戦を作った堀越二郎の創造性を金額で評価したら何億円どころか何兆円にもなるでしょう。
 そういう創造性をすべての人が自分の仕事の場で持っているのです。

 だから、日本のこれからの産業は人間です。
 家電製品のような物作りは、次第に振興国に取って変わられます。それは歴史の流れです。

 その物作りの先にあるのが人作りの世界です。

 よく文化や教育は、金額に換算しても大した額にならないという人がいます。
 それよりも、百万円単位で売れる自動車産業のような物作りが日本の産業を支えるという人がいます。

 今のところはまだそうなのです。
 しかし、いずれ人間に投資した額の方が、機械や設備に投資した額よりも大きな収益を上げるような時代が来るでしょう。

 日本には、米百俵の精神を育んだ文化があります。
 その文化がこれから生きてくるのです。

(「創造的な新「米百俵」政策で将来の果実をもたらすバブルを」)
https://www.mori7.com/as/975.html



 季節は、やっと8月に。
 7月初めの猛暑とは打って変わって、適度な日差しと適度な湿り気が交互に続く過ごしやすい夏です。

 まだこれからも夏休みは続きます。
 この夏の間に、子供たちはいろいろなものを吸収してくるのでしょう。
 大人も負けずに(笑)。


 それでは、今日もいい一日をお過ごしください。

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国語力をつけるには―言葉の森の勉強法 as/1887.html
森川林 2013/07/30 09:40 


 小学校高学年の生徒から、「国語力をつけるコツを教えてください」と電話相談がありました。
 電話で話すこともできるのですが、それでは理解しきれないだろうと思ったので、「あとで、資料をプリントして送るね」と言っておきました。

 国語力をつけるコツはあります。しかし、その前に、国語力というものがどういう構造になっているかを理解しておく必要があります。

 国語力には二つの面があります。一つは、土台となる国語の実力です。もう一つは、成績として表れる国語の問題の解き方のコツです。

 土台となる国語の実力とは、ひとことで言えば難読力(難しい文章を読む力)です。その難読力には三つの面があります。第一は説明文の難読力、第二は物語文の難読力、第三は日本語の文化の難読力です。

 説明文の難読力をつけるには、その学年の読む力に応じた説明文を読むことです。しかし、子供が普通に読む本の世界では説明文というジャンルは限られているので、説明文を読む機会を増やす必要があります。そのひとつは図書館のノンフィクションコーナーの利用です。もうひとつは、問題集読書です。

 物語文の難読力をつけるには、名作や古典と呼ばれている本を読む必要があります。これも、図書館の利用と問題集読書の活用が役に立ちます。

 文化の難読力とは、日本の文化に流れている言葉にならない感情の世界を察する力をつけることです。これは家族の対話の中で少しずつ身につけていくものです。だから、親子の対話というものが重要になります。

 さて、国語の実力をつけてもすぐに国語の成績が上がるわけではありません。国語の成績を上げるには、上げるためのコツを理解する必要があります。
 しかし、国語の成績を上げるコツは、通り一遍の一斉授業ではなかなか伝えることができません。その生徒が実際に解いた問題をもとにして、逐一説明する必要があります。だから、国語の勉強は、家庭で行うのに向いているのです。

 選択式の問題のコツは、これまでに何度も書いたとおりです。合っているものを見つけるのではなく、合っていないものをその合っていない理由を明確にして見つけ、そのあとに残ったものを合っているものとするという考え方です。
 選択式の問題は、手順どおり解いていけば原則として満点が取れるようにできています。だから、言葉の森の毎月第4週の読解問題ができていなかったら、それは選択式の問題を解くコツが理解できていないということです。
 このコツを理解すると、その後の国語の成績が驚くほど上がります。

 記述式の問題のコツは、時間内に字数ぴったりに素早く書くことに慣れることです。また、意見や感想を述べるときは、その意見や感想と対比される考えを念頭に置いて書くことです。
 記述式の答えは、内容が大体合っていればそれで充分です。それ以上の細かい点数の差はあまり意味がありません。なぜかというと、表現上の微妙な差は、採点者の主観がかなり入っているからです。
 例えば、記述式の問題に入る前の漢字の問題や選択の問題の出来が悪ければ、記述の問題も辛く採点されます。文章は具体的にわかりやすく書くよりも、抽象的に説明風に書いた方が減点が少なくなるという意味で無難です。しかし、そのためには、抽象的で説明的な語彙を使えるようになっている必要があります。そのために、長文の繰り返し音読が大事になってくるのです。

 国語力には、このほかに、分量の多い長文を読みこなす力や、テーマに合わせた作文小論文を書く力があります。また、近年、面接試験や口頭試問という形で、話して答える形式の国語力も必要になってきます。
 これらは、実際に、読む、書く、話すという練習をする中で身につけることが必要になります。
 言葉の森の勉強は、この最後の「読む、書く、話す」の力をつけることを中心に行っています。

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