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記事 214番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/24
私の不合格体験記 as/214.html
森川林 2008/02/12 08:38 
 自慢ではないですが(という書き出しで始まる話は大抵自慢ですが)、私は子供のころからテストで苦労したことがありませんでした。高校入試も、大学入試も、すべて余裕で合格してきました。大学入試のときは、たぶんどの教科もいちばん最初に試験会場を出てきたと思います。答案の書けた人は時間内でも提出してよいということだったからです。
 そんな私が初めて味わった挫折が、就職試験です。絶対に受かるつもりで臨んだマスコミの入試で、ペーパー試験は合格しましたが、面接でしっかり落とされました。私はその不合格が納得できなかったので、人事部に直接電話をして、どうして落としたのかと聞いたぐらいです(笑)。そのときに、もう絶対にこんなところに入ってやらないからなと決心しました。入れてもらえなかったのですが。
 だから、不合格になった人の気持ちは、痛いほどよくわかります。しかし、私が不合格になった経験から言うと、不合格はむしろ「おめでとう」です。運よく合格した人は、そのまま普通の人生を送るだけですが、不合格になったみなさんは、悔しい思いがたっぷりあるはずです。不合格の結果は、その試験がみなさんの実力を正しく評価しなかったというだけです。そんな学校に二度と入ってやるものかという気持ちで、これからの新しい別の学校生活を楽しんでください。
 いつか、今の時代をふりかえって、やっぱりあそこで落ちてよかったと思うときが来るはずです。

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中学受験の作文試験に合格 as/213.html
森川林 2008/02/09 12:52 
 これまでに入った連絡によると、作文試験のある中学受験を中心に多くの生徒が合格しました。
(順不同)

逗子開成中
筑波大附属駒場中
大阪教育大附属池田中
公文国際学園中
渋谷教育学園渋谷中
浅野中
広島大附属福山中
さいたま市立浦和中
灘中
新潟県立燕中
千里国際学園中
秀明中
東大附属中
頌栄女子学院中
早稲田実業高
その他、推薦による大学など

 みなさん、おめでとう。

 でも、残念ながら落ちた人も、それをバネにこれから楽しい人生を歩んでいってください。

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記事 212番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/24
年齢とともに進む読書力(その2) as/212.html
森川林 2008/02/04 12:35 
 読書は、食事と同じようなものです。ある程度の食いだめはできます。しかし、1日腹いっぱい食べたから、これで1週間は大丈夫というわけには行きません。小学生のころにたくさん本を読んだから、中学生のころはあまり読まなくても大丈夫かといいうと、そうではありません。やはり、本はその年代に応じて読み続けなければならないのです。
 「三日書を読まざれば、則ち面目憎むべし、語言味なし」という言葉があります(宗代の書家、黄庭堅)。つまり、三日も本を読まないと、人相が悪くなり、話すことや書くことに味がなくなるというのです。これは、決してオーバーな話ではありません。中学生や高校生で、作文がなかなか書けないというとき、その原因は大抵本を読んでいないことにあります。数日間本を読んでいないと、文章力のある子でもやはりなぜか作文を書きにくくなるのです。
 ですから、作文や小論文の試験に臨むときも、私は生徒に今読みかけの1冊の本を持っていくことをすすめています。行きの電車の中で本を読んでいると、意外とそれが生きてくるのです。
 ところが、小学生のころは読むのにふさわしい本がたくさんありますが、中学生や高校生になると、年齢に応じたよい本が書店ではなかなか見つからなくなります。中学生や高校生のころは、物語文だけでなく、説明文や意見文の文章を読む必要があるのですが、そういう本はあまり売れないので書店には置いていないのです。
 そこで、私は、一昔前までは、「もっと図書館を利用しよう」と言っていました。しかし、今はインターネット書店という強い味方があります。アマゾンなどで、自分の関心のあるテーマを検索すると、読みたい本がたくさん見つかります。
 話は脱線しますが、アマゾンの社長は、昔、株の取引をする会社に勤めていたことがあり、その株の売買の方法をアマゾンの経営に生かしているようです。それは、ある会社Aと他の会社Bとの間に相関関係があると考えたとき、A社とB社の株価に差があれば、それを利用して売買するという方法です。A社の株が高くてB社の株が安ければ、A社の株を売り同時にB社の株を買うのです。先日、フランスの銀行が社員の取引で大きな損失を出しましたが、これも同じ方法です。ただしその個人が成績を無理に上げようとして、売りか買いの一方だけしかしていなかったので大損失になったのです。
 アマゾンでは、ある本Aと他の本Bとの間に相関関係があると、つまりAを買った人とBを買った人がある程度重複していると、その重複度に応じて、Aを買った人にはBをすすめ、Bを買った人にはAをすすめます。そして、これが意外とぴったり合っているのです。(つづく)

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小1の読解問題5番にミスプリント as/211.html
森川林 2008/01/29 14:01 
 1月4週の小1の読解問題5番にミスプリントがありました。
 この問題は、正解がないので、全員正解とします。
 小1のみなさん、ごめんなさい。<(_ _)>

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年齢とともに進む読書力 as/210.html
森川林 2008/01/29 10:34 
 これまでいろいろな生徒を教えてきた感じたことは、読書力と作文力と学力に深い関連があるということです。
 教えてきた子供たちの中に、小学校低学年から作文の勉強を始めて、途中中学受験のときに一時休み、その後再開し高校3年生まで続けたという子がかなりいます。その子たちの多くは大学入試で小論文を使いませんでした。理科系だったり、小論文のない大学を受けたりする子がなぜか多かったからです。しかし、小論文の試験があればみんなハイレベルの文章を書ける子たちばかりでした。
 それらの子供たちを見ていて、共通する特徴があるように思ったことがあります。
 まず、小学校低学年から作文の勉強をするぐらいですから、教育熱心な家庭の子供たちが多かったと思います。しかし、その熱心さは、知識の詰め込みをするような熱心さではなく、子供の本当の成長を考える落ち着いた雰囲気の熱心さでした。
 どの子も、小学校低学年から本をよく読んでいましたが、このころはほとんどの子が本をよく読むので、それは、それほど目立ったことではありませんでした。勉強はみんな普通によくできていましたが、作文も普通に上手という程度でした。
 その子たちが中学生になるころでも、作文は普通よりもよく書けるが、特に優れて上手だということはありませんでした。むしろ、教える私の方が、よく勉強をしているわりにものたりないと思うことも多かったのです。もちろん、字数も構成も表現も表記も全部できているので、欠点はないのですが、とりたてて光るものもないという感じの文章でした。
 それがやがて、早い子は中学生の途中から、遅い子は高校生の後半から、普通は中学生から高校生にかけて、ある時期からぐんぐん上手になっていくのです。この上手さというのは、ひとことでは説明しにくいものですが、書いている本人が書くことを楽しんでいるという感じが伝わってくるような文章です。
 そして、このように途中からぐんぐん上手になる子に共通しているのが、中学生や高校生になってもよく本を読んでいるということでした。

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1.4週は問題と清書(ただし清書はパソコン入力でも可) as/209.html
森川林 2008/01/22 07:56 
 1月から、毎月第4週の勉強は、読解問題+清書となります。ただし、清書については、パソコン入力で送っても結構です。両方やる時間が取れない場合は、読解問題の方を優先してください。
 問題は、課題フォルダにはさんである読解マラソン集から出します。第4週の「山のたより」に問題が書いてあります。
 読解問題の答えを作文の丘から送信する人は、作文の丘に答えを入れる欄がありますから、清書と一緒にそこから送信してください。
 読解問題の答えを作文用紙に書く人は、作文用紙に問題と答えがわかるように書いてください。書き方は自由です。バーコードシールは、清書の1枚目にはるので、問題の方にははりません。

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記事 208番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/24
「未来の勉強」の補足 as/208.html
森川林 2008/01/21 12:36 
 1.2週の言葉の森新聞に掲載した「未来の勉強」について、ある保護者の方からコメントがありました。内容は、「未来の勉強に必要ないからと語学の勉強を軽視したり、生産性がないからと営業の仕事は必要なくなると言ったりするのは言い過ぎではないか」というものです。
 貴重なコメントをありがとうございました。これは、「必要ないからやめよう」ということよりも、「漠然と必要と思っていることを見直そう」ということに力点を置いて書いたものです。しかし、現在、多くの人が行っていることに対して、未来の社会ではその重要性は低下すると書いたので、ちょっと過激な文章になったと思います。そう思って、「先生という職業も、将来は重要性が低下する」と自分のことを書きました(笑)。
 現代は、世の中が大きく変化している時期だと思います。その変化の最も大きいものは何かというと、人類の生産力が発展して豊かな社会が可能になったということです。確かに、世界のほとんどの地域は貧困に苦しんでいます。それどころか、先進国においても貧富の格差がますます拡大しているように見えます。しかし、これらの貧困は、経済力の不足によって生まれたものではなく、政治力の不足によって人工的に作られているものです。
 と考えれば、今日の世界を支配しているように見える貧困と無知は、人間の知恵によって近い将来必ず解決するものだと思います。私たちが生きる未来は、それらの問題が解決した社会です。そして、私の予想では、そういう社会はもうすぐにでも来るように思えるのです。楽観的ですが。
 私たちの子供や孫が生きる社会は、現代の社会が抱えているさまざまな問題が解決した社会です。これまでの教育は、今ある多くの問題を解決するための教育でした。未来の教育は、それらの問題が解決したあと、新しい問題を生み出すための教育になるでしょう。その教育をひとことで言えば、勉強すること自体が楽しいという教育になると思います。苦しいことを我慢して勉強したり仕事をしたりするのではなく、うれしくてたまらないから勉強をしたり仕事をしたりするような社会がもうすぐやってくるのだと私は思っています。

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記事 207番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/24
低学年の勉強 as/207.html
森川林 2008/01/15 09:54 
 中学や高校の入試で、作文の試験を行うところが増えています。これは、子供たちの学力で、読解力と表現力が低下していることと無縁ではありません。
 従来の勉強は、与えられたものを正確に記憶し、それを早く正しく再現することが中心でした。そのような勉強は、学力の土台としては必要ですが、それがそのまま学力の中身となるのではありません。本当の学力とは、初めて出合うような新しい問題に、自分の持っている知識を使って創造的に解決する方法を探す力のことです。
 近年の学力調査でしばしば指摘されることは、単純な知識の問題では正答率が高いのに、記述の問題になると途端に正答率が低下するということです。それも、間違った答えを書くのではなく、ただ空欄のまま提出する形が多いことです。つまり、与えられた問題に対して、応用力で答えることができないということなのです。
 この原因の一つに、低学年での勉強の仕方があると思います。低学年の勉強は、基礎学力をつけるという点で大切です。しかし、ここで勉強の目標を学力をつけることではなく、成績を上げることに置いてしまうと、どうしても知識に偏重した形になってしまいます。本当は、その年齢に応じた知識をもとに、それらの知識を組み合わせて考える勉強をしなければならないところを、知識の量を増やすことで手っ取り早く成績を上げる方向に進んでしまうのです。

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●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
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●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
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