ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2359番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/29
勉強の一休みは校舎の屋上で as/2359.html
森川林 2015/05/28 11:05 


 寺子屋オンエアは、かなり密度の濃い勉強になりがちです。
 というのも、最初の5分と最後の5分に先生との話があり、その間の30分から1時間は、先生や友達のいる中で自然に集中して勉強せざるを得ないからです。
 また、その勉強の内容も、国語の場合は、比較的難しい文章を読み、それに対する感想を書き、あとで先生の質問に答えるというものですから、考えてみると結構ハードです。たぶん、ひとりでそこまでの勉強のできる子はいないと思います。
 また、算数数学の勉強も、ただプリントの量をこなすような作業的なものではなく(そういう勉強ももちろん大切ですが)、中心になるのは、できなかった問題を理解してできるようにするという努力を要する勉強です。これも、実は、ひとりではなかなかできません。
 ほとんどの生徒は、中高生も含めて、勉強というものを考える勉強ではなく作業の勉強にしてしまいがちです。例えば、難しい問題を考えるでのは、易しい問題を何ページも解くというような勉強です。ノートを広げて計算をして答えを書くようなことをしていると、本人も周囲も、それを勉強している姿と思ってしまうのです。

 ところが、45分から1時間、そういう集中力の必要な勉強をするのは、受験前などで自覚のある生徒には無理ではありませんが、ほとんどの小中学生にとっては、やはり負担の多いものです。

 昔、言葉の森の通学教室で、小学校高学年以上はパソコンで作文を書くということをしていたころ、ほとんどの生徒は、机の前に座ると、まずはパソコンの中にあるマリオのゲームを数分してから、それからおもむろに勉強に取り組んでいました。ちょっと遊んで、そのあとしっかり勉強というスタイルが定着していたのです。みんな、優秀な子供たちです。

 大人は、つい勉強だけに集中することを望みがちですが、人間というものは、そういうブロイラーを育てるような教育には向きません。勉強だけに集中しないからこそ、創造性や意欲や人間的な感情が育つとも言えるのです。

 寺子屋オンエアは、今までは勉強の時間しかありませんでしたが、オンエアの教室に早めに入れるときや、勉強の途中で疲れたとき、又は、勉強のあとで少し遊びたいとき、又は、いろいろな質問や相談事があるときは、通常の勉強の教室以外のところにも入れるようにしたいと思います。
 その名前の案が、「校舎の屋上」です。「今日は、早く入れる時間があるから、ちょっと『校舎の屋上』で遊んでこよう」というような感じです。ほかにも、「職員室」「保健室」「校長室」「給食室」「校舎の中庭」「校舎の裏」などいろいろなスペースが考えられます。もちろん、そこには、そのスペースを管理する先生がいて、入ってきた人がそのスペースで自由に息抜きをしたりお喋りをしたりできるという案です。

 さて、寺子屋オンエアは、ネットで勉強するシステムですから、どんな僻地でも、又は、海外でも、自宅にいながらにして自由に勉強ができます。今は、1時間程度の勉強ですが、将来は、何時間でも、いろいろな教科の専門の先生がアドバイスする形で勉強ができます。ちょうど自宅に学校ができたという感じです。

 ところが、自宅で勉強するだけでは、保護者がいないときは管理に不安があるとか、又は、友達との実際の交流がないとつまらないだろうとかいう声もあると思います。
 そこで考えているのが、地域の時間のある人で子供たちに信頼されるような人が、自宅の一部を開放して子供たちの勉強スペースを提供してくれることです。例えば、退職した学校の校長先生などは、子供たちの性質もよくつかんでいるので適任だと思います。
 その自宅を開放してくれる人は、子供たちに勉強を教える必要はありません。勉強的なことは、ネットで担当の先生が教えるからです。仕事は、もっぱら子供たちの行儀作法や生活の心構えや相談事などへのアドバイスです。その仕事を近所で手伝ってくれる人が数人いれば、子供たちの教育が地域のつながりの中で行われることになります。

 「校舎の屋上」の話からだいぶ広がりましたが、将来はこのようなオンエア学校が各地にできると思います。そして、そのオンエア教育の仕組みは、日本に留まらず、海外にも輸出できるようになっていくと思います。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
寺子屋オンライン(101) 

記事 2358番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/29
寺子屋オンエアの勉強の可能性 as/2358.html
森川林 2015/05/26 21:11 


 寺子屋オンエアの勉強が軌道に乗ってきました。
 勉強熱心な子は、いつもは1時間の勉強なのに、「今週はテスト前の勉強をしたいので1時間半参加します」というようなことを言ってきます。そういう要望にもすぐ対応できるのがネット教育のいいところです。
 しかも、その1時間半の間は、先生が勉強の様子をずっと見ていられるので、勉強の仕方のよい点悪い点などもすぐにわかります。

 しかし、勉強の能率を上げるというだけでは、やがて飽きが来ることもあります。
 同じ時間に他の生徒の勉強している雰囲気も伝わってきますし、先生からは勉強の開始時と終了時にskypeの電話がありますから、集中力は持続しやすいのですが、小中学生は、勉強に多少の変化があった方が意欲を持ちやすいのです。

 そこで、今考えているのは、寺子屋オンエアを使ったちょっとした息抜きです。
 今は、ただ普通に勉強をしているだけですが、今後は、生徒が積極的に参加できる企画も盛り込んていきたいと思っています。

 例えば、それは「寺子屋クラブ活動」のようなものです。
 読書の好きな子は読書会をしたり、漢字の好きな子は漢字クイズ大会をしたり、英語の好きな子は英語スピーチをしたり、というような企画を、顧問の先生のもとで、子供たちが自主的に運営していくのです。

 また、子供たちだけでなく、お父さんやお母さんやおじいちゃんやおばあちゃんが、寺子屋オンエアの新しい講座を開くこともできます。

 これまでの勉強は、成績の上位を目指して一点の差を争うような近視眼的な勉強でした。
 これからの勉強は、必要な学力は誰でも十分に身につけ、その学力の上に自分らしい個性と創造性を伸ばす勉強になります。
 そのときに必要なのは、子供が主体的に取り組む機会と、豊かな人生経験や社会経験のある大人の眼差しです。

 このように考えると、ネットを利用し、人と人との交流を通して学べる寺子屋オンエアは、大きな可能性を持っていると思います。

 現在、言葉の森の生徒を対象に、1ヶ月の寺子屋オンエア無料体験学習を募集しています。
 必要な機材と教材は、すべて無償貸与します。対象は小1から中3です。

 当面は、言葉の森の生徒対象ですが、システムの改良が済みましたら、言葉の森の生徒以外の一般の方も募集していく予定です。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
寺子屋オンライン(101) 
コメント151~160件
……前のコメント
スマホの使用を 森川林
 時どき、「読書をしないので先生からも言ってください」と言わ 5/25
記事 4743番
40数年前、日 森川林
 言葉の森が作文教室を始めたころに来た子の多くは、「勉強はで 5/24
記事 4742番
壊れるものを見 森川林
 今、勉強の中心だと思われている数学、英語、国語などのほとん 5/23
記事 4740番
高校入試でも大 森川林
 昔、大学入試の改革で、国語に150字程度の記述問題が取り入 5/22
記事 4738番
ものたりない作 森川林
 勉強は、点数で成績がわかります。  作文は、点数ではなく 5/21
記事 4737番
創造力のある子 森川林
 自分自身を振り返ると、脱線の連続でした(笑)。  しかし 5/20
記事 4736番
生きがい 森川林
 昔の生きがい論は、世の中の役に立つことをすることと結びつい 5/19
記事 4735番
ChatGPT 森川林
 世の中は、ほとんどいい人だけで動いている、というのが大きな 5/19
記事 4734番
「小学校最後の 森川林
 本のコメントを書いてくださった方に、暗唱の小冊子(40ペー 5/18
記事 4732番
昔テレビ、その 森川林
 子供をコントロールできない親が多いことが問題です。  コ 5/15
記事 4730番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習