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国語の勉強法としての音読、問読、難読 as/2374.html
森川林 2015/07/02 21:14 

 国語の勉強というと、ほとんどの人は、国語の問題集を解くようなことを考えると思います。しかし、問題集をいくら解いても、その解説をいくら聞いても、国語力はつきません。
 国語力とは、国語の問題を解く力ではなく、日本語の文章を読み取る力だからです。更に言えば、その読み取る力の土台の上に、日本語の文章を表現する力だからです。
 国語力があれば、国語の問題を解く力は、短期間で身につきます。
 例えば、高3の生徒が、夏休みの8月ごろ、試しに国語のセンター試験をやってみると、平均点と言われる6割ぐらいしか取れないことがあります。
 しかし、その生徒に、1、2時間解き方を説明するだけで、次の週からは、満点近い成績を取れるようになることが多いのです。それぐらい、国語力と国語の成績との間にはギャップがあります。
 だから、基準にするのは、国語の成績ではなく、国語力です。
 その国語力は、どうやってつくのかというと、それは、繰り返し難しい文章を読むことによってです。
 ところが、その単純なことがなかなかできません。なぜできないかというと、難しい本を読むということは、真っ暗なでこぼこ道をろうそくの火を頼りに進むようなものだからです。
 これに対して問題集を解く勉強は、明るい舗装された道を、わかりやすいクイズを解きながら進むようなものです。
 だから、ほとんどの人は、やりやすい問題集を解く勉強をしてしまうのです。

 難しい文章を読むためには、読むという行為を外化させる必要があります。それが音読です。
 黙読では、途中で挫折してしまう文章も、音読であれば読み続けることができます。そして、読み続けているうちに読む力がついてくるので、やがて黙読でも読めるようになってくるのです。

 この音読は、小学校低学年から始められます。大事なことは、どんなに下手な読み方をしても、間違った読み方をしていても、すべて褒めてあげることです。
 音読が続けられなくなるいちばんの原因は、読み方の注意だからです。注意を一切しなくても、読み続けていれば読み方は自然に上手になっていきます。
 しかし、注意をすれば、すぐに親の前で読むことを嫌がるようになり、結局肝心の音読を続けることができなくなってしまうのです。

 小学校高学年になるころから、問読(問題集読書)に取り組むことができるようになります。
 国語力をつけるための最適の文章は、新聞のコラムよりも、むしろ実際の入試問題の文章です。
 力のある生徒は、この入試問題集の文章を喜んで読みます。力のない生徒は、読むとすぐに眠くなります。だから、ここでも音読が必要になるのです。(つづく)

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国語力読解力(155) 記述力(0) 

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記述力をつけるために as/2373.html
森川林 2015/07/01 05:37 


 記述力をつけるためには、まず難しい文章を読み取る力をつけることです。そのためには、問題集の問題文を読書がわりに読む方法が有効です。それも、一度で終わるのではなく、同じ問題集を5回繰り返し読んでいくようにします。
 読む力は書く力の土台ですが、書く力には独自の要素もあります。それがスピードと字数と構成力です。勉強の仕方は、問題集の問題文を読み、自分なりの感想を50字なら50字と字数を決めて書きます。
 そのときに大事なことは、書きながら考えたり、途中で消したり読み返したり直したりせずに、最初にしばらく考えたあと字数ぴったりまで一息で書くようにすることです。
 作文の字数とスピードは、慣れという面があるので、それぞれ自分なりの癖のようなものがあります。努力して速く書こうとすれば、だんだん速く書けるようになります。長さも、努力によって長く書けるようになります。

 書き方のコツは、第一に、文中の言葉をできるだけ使うことです。自分なりに考えたことを書くのは大事ですが、そのままでは幼稚な書き方になることが多いので、それを文中の少し難しい言葉を使って書くようにするのです。
 第二に、要求された字数いっぱいまで書くことです。「50字から100字の間でまとめる」というのであれば、書く力のある子は自然に100字いっぱいまで書こうとします。だから、採点する側も、多く書いている子の方に好意的な見方をするのです。
 第三に、難しい問題のときも空欄にはしないことです。何を書いていいかわからないときは、設問の文章を一部引用しながら書くぐらいでもいいのです。ただし、これはあくまでも試験のための方便で、これで実力がつくわけではありません。
 第四に、物事を対比するような形で書くことです。ただ、「Aである。」と書くのではなく、「Bではなく、Aである。」又は、「確かにBもあるが、しかしAである。」という書き方をすることです。実際にそういう形で書かない場合でも、考え方としては、物事を対比して輪郭をはっきりさせておくことが大事です。
 第五に、物事の二面性に着目して書くことです。これも、ただ「Aである。」と書くのではなく、「Bであるとともに、Aである。」「Bである一方、Aでもある。」「Bであると同時に、Aである。」という書き方をするということです。(つづく)

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