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学校からもらってきた成績表で作文のところだけCの場合 as/2378.html
森川林 2015/07/09 05:43 


 成績表をもらう時期になると、よくある話です。
 言葉の森の生徒の保護者から、「ほかの成績はいいのに、作文のところだけCなんです」という相談を時どき受けます。

 あるお母さんの話では、学校の家庭訪問のときに、習い事の話が出て、作文を習っていると言ったすぐ次の学期から、作文だけがCになったそうです(笑)。
 こちらは、またかと思って笑って聞いていますが、そういう成績をつけられた子供はたまりません。せっかく熱心に勉強しているその勉強だけがとりたてて駄目だと評価されるのですから結構傷つきます。
 しかも、そういう子たちが決まって明るく素直な性格のよい子なのです。

 算数、理科、社会などのほかの教科では、こういうことはありません。また、同じ国語でも、漢字力や読解力の評価ではこういうことはありません。
 それらは客観的に評価できることですし、誰かが特別の教え方をしているわけではないので、言わば誰でも教えられる勉強なので、先生の権威も傷つかないからです。

 国語の専門の先生は、国語という教科に対して思い入れのあることが多く、特にそれが作文という勉強には強く表れます。
 作文は、専門的なベテランの先生でなければ十分に教えることができないという思い込みがあるのです。

 どの世界にも、未熟な人はいます。学校の先生だから特別ということではありません。
 もちろん大多数の先生は、そんなことにヤキモチを焼いたりせず、むしろ子供をよいところを励ます接し方をしています。
 先生という仕事で最も大事な性格が、このいつでも子供のよいところを見て明るく励ますことがができるということなのです。

 では、子供がそういう「作文のところだけがC」という成績をもらってきたとき、お母さんはどうしたらいいのでしょうか。
 子供には、次のように言ってあげるといいのです。
 「作文というのは、いろいろな見方があるけど、お母さんはあなたの作文はとてもいいと思っているのだから大丈夫。いつか、あなたが大きくなったとき、この作文Cの評価が楽しい想い出話になると思うよ」
 このように明るく爽やかに、むしろその悪い評価を楽しむような気持ちで話してあげるといいのです。

 そして、こういう話し方によって、子供は不本意な悪い評価を受けたときに、どう対処していけばいいのかという人生の大事なコツも学んでいきます。

 「行蔵こうぞうは我に存す。 毀誉きよは人の主張」(勝海舟)
 他人の評価は過去のものとして明るく受け流し、自分は自分のよいと思ったことを実行していけばいいのです。

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受験生の夏休みの勉強法 as/2377.html
森川林 2015/07/08 07:30 


 夏休みの勉強は次のように取り組んでいきます。
 まず、夏休みから本格的な受験勉強を始めるために、夏休み前に、志望校の過去問を解いておきます。解くと言っても、自分の力で解くのではありません。答えを最初に書き写し、問題と答えを読んで、どういう傾向の問題か、自分ならどこまでできるか、今後どういう勉強が必要かということを考えるのです。
 問題を自分で解こうと考えると、心理的な負担が大きくなり、過去問に取り組む勉強がどうしても後回しになってしまいます。過去問は、勉強の仕上げのためにやるのではありません。勉強の準備のためにやるのですから、まず取り組みやすい「答えの書き写し」という作業から始めるのです。

 過去問の答えを書き写し、自分で問題と答えを読んでみると、これから力を入れなければならない分野が自ずからわかってきます。受験勉強は、得意分野を伸ばすのではなく、苦手分野を伸ばすことを第一に考える勉強です。
 人生や仕事は、得意分野を伸ばして取り組むものです。それは、正解のない分野だからです。しかし、受験勉強は正解のあるものですから、自分の苦手を補強することを第一に考えるのです。
 得意教科の90点を95点にする時間よりも、苦手教科の60点を70点にする時間の方が短いのが普通です。このように考えると、苦手分野に取り組むことの大切さがわかってきます。受験の合否は総合点で決まるのですから、苦手分野の点数を上げる方が能率がよいのです。

 自分がこれから力を入れて勉強する分野がわかったら、全教科の教材選びをします。大きい書店に行き、参考書コーナーなどで、自分が勉強するのにふさわしいと思う問題集や参考書をできるだけたくさん買ってきます。ネットの書店では、中身が確かめられませんから、評判のよさそうなものを、これもできるだけ多く買います。この最初の投資が重要ですから、ここでの出費は惜しまないことです。
 参考書と問題集を買ってきたら、ひととおり全部少しずつやってみて、自分に相性のよいものを選びます。原則として1教科1冊に絞り、その1冊を受験までに5回繰り返して完璧に仕上げることを目標にします。夏休みは最も時間の取れる時期ですから、夏休み中にどの問題集を何ページやるか、どの参考書を何ページ読むかというページ数の配分をします。以上が夏休み前の準備です。

 夏休み中は、1日の勉強時間の目標を決めます。目標の絞られた勉強ですから、成績がどれくらい上がるかは、どれだけ時間をかけたかで決まってきます。1日7時間やるとすれば、朝3時間、午後3時間、夕方1時間などと大体の目安を決めておくとよいでしょう。自分の立てた計画で、夏休み中に1日6~7時間勉強すれば、成績は必ず上がります。それも、驚くほど上がります。だから、夏休みは、塾の夏期講習などに行っている暇はないのです。
 中学3年生は、昔で言えば元服ですから、大人として一人前の行動ができる年齢です。自分の意志力に自信がないから塾の夏期講習に行くというような気持ちでは、将来も人並みのことしかできません。また、お父さんやお母さんも、子供が自分の意志で勉強することを見守る勇気を持つ必要があります。最初は試行錯誤の不安があるはずですが、自分の立てた計画で1か月勉強したあとは、成績だけでなく人間としても大きく成長しているはずです。

 ただし、自分の成績を客観視するために、模擬試験は、夏休み中から何度か受けておきます。しかし、模擬試験はあくまでも模擬試験で、最も大事な基準は、志望校の過去問で自分がどれぐらい得点できるかということですから、時々過去問に立ち戻り勉強の軌道修正をしていく必要があります。

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森川林 20150708  
 具体的な教材としては、
1、国語は昨年の全国入試問題集の読書。実力さえつけておけば、成績はすぐ上がるので
2、数学は、解法の詳しい問題集1冊を完璧に。学校や塾で配られる問題集は解法が不十分なことが多いのであまりおすすめできない。具体的には、苦手な人なら「これでわかる数学」、得意な人なら「ハイクラステスト数学」など。
英語は、昨年の全国入試問題集の長文読解問題をばりばり解く練習。
理社は教科書を繰り返し読む。問題集には答えを先に書き込んでやはり繰り返し読む。理科は数学と同じく計算問題を完璧に。

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